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学生実験のPCRについて教えてください
- PCRとゲル電気泳動の学生実験で困っていることについて教えてください。
- PCRのサイクル数がmRNAの発現にどのような影響を与えるのか教えてください。
- 電気泳動で検出されたバンドを解析する際にどのような方法があるか教えてください。
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(1)検出された電気泳動のバンドに関して、25サイクルの時のODと30サイクルでなぜ違いがかなりあるのか? PCRの原理を見ると理論上2のn乗(n=サイクル数)で PCR産物は増えていきます。 そのため25と30サイクルだと2の5乗の違いが出ます ただ、実際やってみるとわかるのですが 鋳型量が多かったりするといち早く PCRが限界量まで増えてしまうことがあります それはPCRが進むことでdNTPやプライマーが 失われたり、酵素が失活するためです。 25サイクルよりも前にプラトーに達するようですと 25と30の間に差は大してなくなります。 (2)全くバンドが検出されないサンプルもあるが、それはなぜか? 一言で言うとPCRがうまくいっていない ということですね。 プライマー設計が悪い。鋳型の状態が悪い 作業的なミス(入れ忘れなど) Tm値などのプログラムミス こういったところでしょうか 目的のものがあるか無いかという実験であれば無い (3)mRNAの発現を正確に行うのになぜPCRのサイクル数が重要なのか? mRNAの発現量を観察する場合は ほとんどの場合、いったんcDNAに逆転写して その後、そのRT-PCR産物を鋳型として 通常のPCRを行います。 肝心の目的物の量を測る方法はいくつかあるのですが 最も簡単なものはPCRがプラトーに達する前に PCRを止め(20サイクル程度)電気泳動後 ゲル染色やサザンブロットによって 目的産物量を可視化、定量します。 mRNA量が多い=鋳型量が多い=同サイクル数なら より強いシグナル となるわけです。 もう一つの方法はリアルタイムPCRと呼ばれる方法で 検出試薬にサイバーグリーン(2本鎖のみが 検出される)を用いて1サイクル進むごとに PCR産物量をシグナルから算出する方法です。 「ライトサイクラー」で検索すると その機器がどういうものかわかると思います。 これを使って 「ある一定量にPCR産物が達するときのサイクル数」 を求めます。mRNA量が多い=鋳型が多い=より少ない サイクル数で一定量に達する (4)電気泳動で検出されたバンドに関して、bpを解析する際にサイズマーカーの位置と比較する以外にどう考察・解析したらいいのか? 目的のバンド以外があるのか無いかも重要です。 PCRの特異性は実験によっては非常に重要に なるからです。 低分子側にもわっとしたシグナルが多いと プライマー設計やPCR条件がゆるく、 プライマーダイマーができているとか いうことも電気泳動像から見ることができますね
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- MIYD
- ベストアンサー率44% (405/905)
1) 比較しているのがバンドなのかODなのか質問文が良くわかりませんが、 PCRの1サイクル中に何が起きているのかを調べてください 2) 増えない反応液と、増えた反応液の組成(もしくはtemplateにしているもの)を比較してください。 もしくは操作を間違えて、 何か入れ忘れたために または余分なものを入れてしまったために 増えていないのかもしれません。 3) サイクル数とPCR反応産物の濃度の関係はこんな感じになります。 http://bio.takara.co.jp/catalog/application.asp?ID=1944 (色の違いはおそらく増幅するmRNAの濃度です) この中の特に http://bio.takara.co.jp/catalog/images/3702e.gif の図を見てください。 4) いいアドバイスが思いつきませんが、 (市販のサイズマーカーを使っていないという意味で) すでに何bpかわかっているポジティブコントロールと比較して上か下か同じかを調べたり、 塩基配列を読むことによって何bpか調べることもできます。
- sachihappy777
- ベストアンサー率34% (16/46)
大学の図書館でバイオ実験の書籍を探されてはいかがでしょう? 「別冊 細胞工学 バイオ実験イラストレイテッド〈3+〉本当にふえるPCR 」 などが詳しく、 PCRの原理から説明してありますよ。 農学部・医学部がある大学であれば学部の図書館にいけばまず置いてあると思います。
お礼
ありがとうございます。探してみます。
お礼
ありがとうございます。 自分が悩んでたことにほとんど答えていただいてなんとかレポートの仕上がりにもゴールが見えてきました! 後は考察をがんばるのみです。