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戦前の日本語における男子○○への感情とは?
こんにちわ ちょっとお下品かもしれませんが、非常に国語の時代感覚という面で気になりましたので教えてください&お許し下さい。 うちのおばあちゃんが、機嫌よくなるとよく、 ♪ロシヤ、野蛮国、クロバトキン、キーンタマ! というおげれつなしりとり歌を歌ってキャッキャと笑って喜びます。 おばあちゃんが覚えたのは太平洋戦争中のことですが、歌詞の内容から行くと、日露戦争で出来た歌だということがわかりますよね。 ・・・ところで、そういう男尊女卑の激しかった時代で、なおかつ、「優越する性別」である男子のなかでも「最高に大切な宝物の臓器」に対して、ロシア、野蛮国、クロポトキン、という当時の極悪敵国の象徴と同列に並べた、という時代精神がどうにも矛盾するようで関心を惹かれました。 (クロポトキンが黒鳩金、と発音されたのも併せてちょっと興味あります) 肝心のおばあちゃんに聞いても、男は昔からバカで悪者なのよ、キャッキャ!と笑うばかりで話になりません^^; たんたん狸の・・・、という近代わらべ歌もありますがあれは「犬にも劣る」という形容詞が多用された当時、単純に野生動物の睾丸が間抜けに見える様を陽気に笑い飛ばしたものだと納得できるのですが、厳しい封建道徳の軍国時代まっただなかに、どうしてロシア、野蛮国・・・という歌が出来たのか、私の積年の謎でもんもんしています。 当時の国語感覚に詳しい方、お付き合い頂けましたら幸いです!
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このような滑稽歌ともいえる歌詞は、日頃はなかなか口に出せない心の中の思いを、何かに喩えながら歌い、しかも韻を踏んだり、係り言葉、掛け言葉などの言葉遊びを通じて詩や歌を作るという手法が使われたのではないでしょうか。 男の「宝物」はえてして「悪さ」をし「どうしようもないやんちゃもの」であり、「困った存在」でもあるというのが、現代と同様に、その頃の女性にもあったのではないでしょうか。男尊女卑だからといって、人々の心の底には今と同じ感情が流れていたということでしょう。しかも日頃から「男の悪さ」は当然のごとく行われたことから(このことに関しては現代よりも華々しかったわけで)陰で泣いていた女性、困っていた女性は多かったと思われます。面と向ってはなかなか言葉に出来ない男への批判を、歌などにして表現していたのだと思います。おばあちゃんの言葉「昔から男はバカで悪者なの」はいい得て妙といわざるを得ませんね。 そのようなおばあちゃんたちの前に登場したのが、「クロポトキン」という「キン」という語尾を持った人名だったのでしょう。 クロポトキン」の語尾二文字から「キン」つながりで「キ~ンタマ」をつなげ、外国を蔑視する傾向から、悪さをする「野蛮人」「ロシア」をくっつけたものではないでしょうか。 その時代の人間を含め、男尊女卑とは愚かな男が勝手に作り上げた思想であって、女性の方は男の馬鹿さ加減を十二分に知っていたと言うことだと思います。
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その歌ができたころは、ほとんど“厳しい封建道徳の軍国時代”ではありませんでした。(意外と今くらいかな?) まあ「紀元二千六百年」の1940年ころにもなれば「皇国」の理屈が蔓延してきますが。その頃でもこどもはいろいろ替え歌を歌って遊んでましたよ。 …手柄立てずにシナ料理 …見よ東條のハゲ頭 …きのう生まれた豚の仔が 弾にあたって名誉の戦死 豚の遺骨はいつ帰る …海にカバ ミミヅク馬鹿ね 国民の心の中までは統制できない証拠、ですね。
お礼
どうもありがとうございます! >…見よ東條のハゲ頭 なあんと!!これは強烈ですねー!! これはもう敗戦が濃厚になった頃の歌でしょうか? なるほど紀元二千六百年が挙国軍国体制の意識転換事業だった訳ですね。 それにしても、普遍的に男子の大切なものが、「悪いもの」の一覧に入っている「ロシヤ」の歌は不可解ですね! 女子の大切なもの、が、室町時代に汚物の一種として差別的に卑しい言葉として成立した、といういきさつはNHK教育の特集番組で見たことがありました。 男子の大切なものも、漢字の表記では金の玉ですが、その成立のいきさつは女子同様に汚物的屈辱に満ちた由来なんでしょうか? (ゆえにクロバトキン>キンタマ?)
お礼
>男の「宝物」はえてして「悪さ」をし「どうしようもないやんちゃもの」であり、「困った存在」でもあるというのが、現代と同様 なあるほど! こりゃドンぴしゃ☆ですねー! それだけに、列強ロシアの剛将クロバトキンがいかに強敵であったかという例えにもなっているという仕掛けですね! >おばあちゃんの言葉「昔から男はバカで悪者なの」はいい得て妙といわざるを得ませんね。 うちのばあちゃん、やるなあ^.^ >しかも日頃から「男の悪さ」は当然のごとく行われたことから(このことに関しては現代よりも華々しかったわけで)陰で泣いていた女性、困っていた女性は多かったと思われます。 そうですよね、戦中戦前の事件史を見るとぞっとする猟奇事件が続々ですが、当時の警察力を考えるとこれらは氷山の一角にもならない一部に過ぎないでしょうと私も思います。 >その時代の人間を含め、男尊女卑とは愚かな男が勝手に作り上げた思想であって、女性の方は男の馬鹿さ加減を十二分に知っていたと言うことだと思います。 なるほど!! 私がどんなに聞こうとしても、おどけてこれ以上のことを語ろうとしない姿勢も、半分お酒が入ったような陽気な時しか歌わないことも、これで謎が解けました!! 清く正しくたまにはお茶目なおばあちゃん! 今度歌ってくれた時にはすかさず、おばあちゃん、エライ!って言ってみようっと思います!! (どんな顔するかたのしみです^^)