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「行列Aの固有値=1」⇒「Aは回転変換を示す行列」?
こんばんは。初めて利用させていただきますaonegiと申します。宜しくお願いします。 早速なんですが、今タイトルどおりの問題で困ってます。 「『行列Aの固有値=1』⇒『Aは回転変換を示す行列』」 これを証明したいんですが、どう証明すればいいのか分かりません。 空間(3次元)の場合で説明していただけたら嬉しいです。宜しくお願いします。 (余談)上記条件下において、vが任意の軸上のベクトルならAv=vが成り立つことも知りたいです。
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条件が一つ足りないように思います. 「A^(-1) = A^T」 か 「A^T A = A A^T = E」 のどちらか,つまりAが"直交行列"であるという条件が必要だと思います. A^(-1) : Aの逆行列,A^T : Aの転地行列,E : 単位行列 ただ,「『Aが3次の直交行列かつ固有値1』⇒『Aは回転変換を示す3次の行列』」では証明がかなり長くなりそうですね... ↓のURLの「直交変換」では証明が省略されていますが わかりやすく説明されていると思いますので1度ご覧ください. http://www.imel1.kuis.kyoto-u.ac.jp/education/DIP/WEBPAGE_APPENDIX/a3/ap3.html 上記のサイトでは2次の場合の証明も省略されています. すでにご存知かもしれませんが,ここでは2次の場合を証明します. 証明) A = |a b| とおくと, |c d| A^(-1) = A^T ,A^T A = Eより, a^2 + b^2 = 1 ... (1) c^2 + d^2 = 1 ... (2) ac + bd = 0 ... (3) (1),(2)より, a = cosθ, b = sinθ, c = cosρ, d = sinρ とおける. また(3)より, 0 = cosθ・sinρ + sinθ・cosρ = cos(ρ-θ) なので, ρ = θ + π/2 + nπ (n:整数) このρをc,dに代入すると, c = cosρ = cos(θ + π/2 + nπ) = -(-1)^n・sinθ d = sinρ = sin(θ + π/2 + nπ) = (-1)^n・cosθ よって, A1 = |cosθ -sinθ| (n : 偶数) |sinθ cosθ| もしくは A2 = |cosθ sinθ| (n : 奇数) |sinθ -cosθ| になります. ここで,|A1| = 1, |A2| = -1 となるのでA2は除外します. A1の行列は2次元の座標平面において, 原点周りの角θの回転移動を表す1次変換の表現行列である. ---QED--- 以上の証明は, 基礎線形代数 茂木勇・横手一郎 共著 裳華房発行 の145ページより抜粋しました. Av=v ですが,最初に紹介したURLの(4.20)式と [1 0 0]^T の積が [1 0 0]^T になるように,回転軸方向のベクトルは回転変換しても変化しません. コマを回しても軸はの方向は変化しないということですね. これは世界座標系で考えたときのものなので, 回転軸のベクトルから考える場合には, 下記URLの「4.3.6任意の方向を向いた回転軸による回転」を参考にしてください. ↓のURLの「4.3 変形を伴わない回転」にはaonegiさんの知りたい証明の説明はありませんが 3次元の回転について詳しく書かれているので理解に役立つと思います. http://www.ke.ics.saitama-u.ac.jp/kondo/Geomap/CADCGHTML/CadCgMathematics.html
お礼
なるほど…事細かに説明していただきありがとうございました。