「恐ろしい愛」川端康成の解釈
最近、川端康成の「掌の小説」を買いました。でも、その中でどうしても理解できないのが、「恐ろしい愛」という短編です。
主人公の「彼」は、大変なナルシスト。その彼が、死んでしまった妻・その死を、妄想によって語る…?という話の大筋はつかめたのですが。(自分の解釈ですが)
物語の中の「娘」についての描写がよくわかりません。
「はさみ」「白い布」「水道の音」「夜中に爪を切る」「娘の秘密」
。
これらは、一体何を表しているのでしょうか?
父親を殺すことの前触れ?
「爪を焼く臭いで吐きそうだった」というのは、
爪=身体の一部だから、
それを焼くこと=死体を焼く ことを想像させた?
「娘の秘密」は、父親を殺そうと計画を立てていることで、だとしたら、娘が真夜中に泣いていたことも納得できるのですが。
そして、最後。
娘に殺される彼は、そのことまでも妄想によって美化してしまうという解釈で良いのでしょうか。
本当は娘は母の仇でもなんでもなく、ただ父親が憎かったから殺したのに、彼はそれを認めたくなくて、妄想へ走る…
こんな風に感じました。
読んだことのある方、それぞれどう解釈したか教えていただけると嬉しいです。
補足
大学の授業で発表をしないといけないのですが、「地」における文学的特徴や、作品成立の時代背景、また、その作品が完成した時期の川端康成についてなど、何でも良いのですが・・・宜しくお願いします。