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原子吸光の吸光度と感度の関係
原子吸光の吸光度と感度に関する質問です。 原子吸光のフレームの分析において,同じ元素,同じ濃度および条件で測定しても,測定のごとに吸光度が若干変化するのはなぜなのでしょうか?分光光度計などに比べると吸光度の変化が大きいような気がします(比較するのがおかしいかもしれません)。 また,あるカタログに「フレーム感度は従来より30%アップし、Cu5 ppm標準溶液の吸光度は0.75~1.0 Abs以上」というような記載があります。機器によって原子吸光の感度と吸光度が異なり,検量線の範囲が広いフレーム原子吸光光度計が存在するということでしょうか? これまで使用していた原子吸光が古く教科書や文献の記載より狭い範囲で検量線しかできない(直線の範囲が狭い)こともありました。 質問自体がおかしいかもしれませんが,同様のことを経験されている方もいらっしゃるのではないかと思います。私の頭を整理できるヒントをご教授願います。
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通常の分光光度計は、どの機械を使っても、原理的には、同一サンプルなら同じ値になります。 しかし、原子吸光では、機械によって大きくことなります。原理はよく分からないのですが、基準の光に対する比ではないからかと・・・。 測定値に影響する条件は、同一の機械でも 1) サンプルの濃度 これは、通常の吸光度法と同じ 吸い上げ速度は、速い方が高感度 2) サンプルの噴霧 サンプルの状態。特に、ネブライザーの位置など 3) フレーム フレームの温度(原子化に適した温度) 光の通過位置 4) ランプ 光の量が多ければ多いほど高感度。電流を上げるのが普通。 以上の調節を、完璧に同じにすれば、同じ値になりますが、現実には調節が難しく、同一にはできません。 特に、ランプは使用するたびに劣化し、考量が落ちます(1日や2日では変われませんが)。内部の機械も劣化します。 感度を上げるには、 フレーム中の濃度を上げる(フレームレス) 炎の位置や温度(空気とガスの混合比) 光を受けるフォトマルの感度を上げる 新品のランプを使う などです。 繰り返しになりますが、原子吸光の吸光度は、絶対的な値で無いので、機械の調節に大きく左右されます。
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- paddler
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原子吸光でも、基本的に吸光度は"ランベルト・ベールの法則"に従って、「試料濃度×光路長(測定光が試料の中を通る長さ)」で決まります。 私は、原子吸光そのものは専門ではないのですが、10mmセルを使う紫外可視分光光度計との違いで言うと、原子吸光の場合、 (1)フレーム中に噴霧される霧化された試料の濃度・量の分布の不均一 (2)霧化された試料の拡がりの光路方向の長さ (3)フレームの温度分布の不均一 が10mmセルのようにはキチンと決まらないので、どうしても変動は大きいのではないでしょうか。 加えて、お使いの原子吸光光度計がシングルビームでしかもバックグランド補正機能がキチンとしていない場合には、吸光度の安定性はさらに低下することが考えられます。 また、機種によって上記の「測定光が試料の中を通る長さ」や「霧化された試料の拡がり」、「フレームの温度分布」などが同じでなければ、測定される吸光度も違ってくると思います。
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大変参考になりました。ありがとうございます。
お礼
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