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アミノ酸のL型、D型の区別そ仕方
****CH3 ****| H2N─ C─COOH ****| ****H 上の構造式はアラニンですが、これがL型かD型かを判断するのに困っています。 定義では不斉炭素を中心にカルボキシル基を上に書いた場合に、アミノ基が左側にくるのがL型です。しかしこの定義のまま動かしてみると、 COOH ****| CH3─ C─H ****| ****NH2 このようにアミノ基が下になってしまうため、判断に困っています。 アドバイスをお願いいたします。 (注意!:記号*は構造式を書くときに軸をそろえるために付けたものです。)
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D型とかL型というのは光学異性体を区別するための記号です。グリシン以外のアミノ酸の場合は、中心の炭素原子に4つの異なる基が結合しているために光学異性が生じます。 炭素原子の4つの単結合は、正四面体の中心に炭素原子があるとすると、正四面体の4つの頂点の方向に向かっています。つまり、実際の形は構造式に描かれるような十字型ではないのです。 (参考) http://www.geocities.com/yoshihitoshigihara/isei.htm さて、ご質問のようにアミノ酸の構造式を十字型に描いてある場合は、なんとなく描いてあるのではなく、意味があります。これはフィッシャー投影式といいます。 フィッシャー投影式では、「左右の結合は紙面より手前に出ている」「上下の結合は紙面の向こう側に出ている」というのがルールです。このルールにより、正四面体型の構造を、紙面で表示できます。 アミノ酸をフィッシャー投影式で描いた場合、上にカルボキシル基、下に側鎖を書いたときに、左にアミノ基が来るのがL型、右にアミノ基が来るのがD型です。 では、「上にカルボキシル基、下に側鎖」となっていないときに、どうするかです。フィッシャー投影式のルールから考えると、ご質問のように90度回転させてはいけません。90度回転させると、「紙面の手前」と「紙面の向こう」が逆になりますから、D型がL型に、L型がD型に変わってしまいます。 (180度の回転はOKです) どうすればよいのかといえば、できることは次の2つです。 (1)3つの基を循環的に入れ替える(いわゆる三角トレード)。 (2)二組の2つの基を、両方同時に入れ替える。 ご質問の上のフィッシャー投影式ですと、上の(1)を適用して、「COOHを上に移動、CH3を下に移動、Hを右に移動」という形で循環的に入れ替えると、左にアミノ基が来てL型であることがわかります。 よくわからなかったら、分子模型を作ってみるとよいと思います。
お礼
shkwtaさん、アドバイスをありがとうございました。 フィッシャー投影式をまず勉強してから、アミノ酸の構造式を見てみると理解できました。