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L体-αアミノ酸について
タンパク質で用いるアミノ酸はすべてα-アミノ酸で グリシン以外は光学活性でL体ですが、 これをタンパク質の構造形成の面から説明・解読していただけないでしょうか? α位の炭素でアミノ基・カルボキシル基をもたないとα-ヘリックスでの水素結合、βシート構造での水素結合を結合させにくいんでしょうか? L体のみ、というのは、他の質問でも論議されていました。 これを構造上から解析することは可能なのでしょうか?
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>α位の炭素でアミノ基・カルボキシル基をもたないとα-ヘリックスでの水素結合、βシート構造での水素結合を結合させにくいんでしょうか? アミノ基の位置がカルボキシル基のα位でなくても、同様の構造をとることは可能だと思います。ただし、単にアミノ基の位置だけではなく、不斉炭素の位置も重要です。α位とβ位のどちらに不斉炭素があるかによって、結果は違って来るはずです。そもそもそういった構造は分子間の水素結合によって形成されています。アミド部分の酸素と、その窒素と結合した水素の間の水素結合が重要な役割を果たしています。そして、水素結合を連続して形成するためには、その繰り返しのピッチが重要です。そのピッチは概ねアミノ基の位置によって決まると考えてよいでしょう したがって、アミノ基がβ位に来ても、繰り返しのピッチが変わるだけですので、高次構造は可能だと思います。ただし、それに加えて、それら以外の原子団(アルキル基等)の伸びている方向も重要です。だから不斉炭素の位置が重要であるということであり、もちろん、その配置が定まっていることも重要です。不斉炭素の配置がランダムだと、水素結合の繰り返しが立体的な要因で阻害されることになります。 こういった議論は、教科書に書かれているタンパク質の高次構造の図における水素結合の位置をずらした構造を考えてみれば想像がつくと思います。 なお、D,Lの混合物ではα-ヘリックスやβシート構造をとることはできないでしょう。アルキル基の立体障害によって構造の繰り返しが阻止されるでしょうね。