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”罪と罰”の舞台、ペテルブルグは・・。

 ドストエフスキー作の”罪と罰”での物語展開の場が”ペテルブルグ”という場所になっているのが不思議です「~ブルグ」ってドイツの都市によくある名前ですよね?。  ドイツなのかと思ったら物語の中で”わが母なるロシア”とロシアの都市である事がわかるのですが、娼婦ソーニャの継母の大家がロシア人であったり、その中で「卑屈なソーセージ売り」「鶏の足め」とドイツ人を卑下するような言葉が次々に出てきます。(他にもフィンランド人やユダヤ人を馬鹿にしたような言葉もありました) この物語の当時はロシアとドイツは敵対していたのでしょうか?。遠くないと言えば遠くないですが隣国ではないですよね?。ご存知の方教えて下さい。

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  • caesar-x
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回答No.6

皆さんすでに書かれておられるので それ以外の補足です。 ドイツとロシアの敵対関係は中世以来なわけですが 同時にドイツはロシアの近代化の主な窓口でした。 近代化する過程ですべてをドイツ式にし、 つまり日本の文明開化が西洋の猿真似だったのと同じことが ロシアでも起こったわけです。 これは国粋的な立場で考えれば、ドイツは悪しき存在であって ロシアは聖なる存在となるわけで 日本で文明開化以後にサムライ文化への哀愁と同じことです。 またロマノフ朝にドイツ人の血がかなり多く入っていて 宮廷にドイツ人が多かったことも ロシアの庶民のドイツ嫌いを助長しました。 それから政治・軍事・地理的には依然としてドイツは 潜在的な敵国であったこともこれに悪影響を及ぼします。 ちなみに ドストエフスキーの生きた時代ではドイツとロシアは 国境を接する隣国です。 (ポーランドは国家として存在しません) また補足知識ですが ペテルブルグは、昔はセント=ペテルブルグと 呼ばれることが多かったわけですが 現在は現地の母国語でカナ表記するのが徹底されてきたため ロシア風のザンクト=ペテルブルグと日本で表記するようになりました。 なんで”聖(ザンクト)”が付くのかというと この町の守護聖人であり名前の元となっているのが キリスト教の聖人である聖ペテロだからです。 つまりこの町は”聖ペテロの町”という意味です。 なかにはピョートル大帝が作ったということで ピョートル(ペテロと同じつづり)の町と誤解している方がいますがそれは間違いです。 モスクワが、オリエンタルなドーム建築など非ヨーロッパ風の 町並みなのに対して、 ザンクト=ペテルブルグは、イタリア人やオランア人の建築家が 設計した西欧風の町並みで、 ロシア皇帝はこれを冬の宮殿として使いました。 ペテルブルグの方が緯度は高いのですが ロシアは大陸性の気候のため、 海流のあるペテルブルグのほうが暖かく モスクワは冬は寒く夏の宮殿として用いられました。 あとまだまだ与太話はありますが、このくらいにしておきます。

aojiy
質問者

お礼

 ありがとうございます。”与太話”と書いてらっしゃいましたが(笑)私にとっては難しいです・・。  回答を読むとポーランドが国家として存在していない。という所が非常に驚きました。。そういえばソーニャの継母が”汚らしいポーランド人どもが”(本によって訳が異なるかも知れないですが)と罵る場面も出てきます。。  それにしてもポーランドって受難の多い国ですねー。 ”猿真似”と言う表現でドイツ人嫌悪の理由も理解できます・・。 そんな文明の入り口だったことが”学生と官吏”の町と呼ばれるきっかけだったのでしょうか。  それにしても”ペテルブルグ”が”聖ペテロの町”だったとは・・深いです。ありがとうございました。

その他の回答 (5)

  • ss79
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回答No.5

ロシアとドイツかってプロシャといった時にはかなり親密な関係でした。 No4のご回答のように中世からドイツ人は地続きのバルト海沿岸に都市を建設し進出していました。 バルト海沿岸の貿易はハンザの商人が一時期独占する勢いでした。 ロシアはピヨートル大帝の時代まだヨーロッパの後進国であらゆる面で急速に追いつく必要からヨーロッパ各国から学者、技術者、貴族、軍人、官吏などを招き雇用しました。 この時主な供給源となったのはプロシャとフランスでした。 圧倒的に多かったのがプロシャ系で、プロシャ貴族の娘で後のエカテリーナ女帝となったゾフィーがロシア王族と結婚したのもこの頃です。 このような経緯からロシア軍の軍服や軍制がプロシャのそれに似たものとなったくらいです。 ロシア語にドイツ語に似た文法、単語が多いのもその名残りです。

aojiy
質問者

お礼

 回答ありがとうございます。ロシアの人々(あくまで本の中の時代で)に対して反感。と言うか敵対意識を持つ表現が出てくるのも何となくわかる気がします。  自分達の国以外(ドイツ)から官吏などが出ているのに主人公は貧乏で学費も払えない状態。というのが”罪と罰”の主な主題のようですし。 ロシア語とドイツ語が似た文法と言うのは知りませんでした。フランスもよく本の中で出てきますが、フランス語を交えて話す事で貴族階級を誇示するような箇所も要所にあってなるほど。。と思わせられました。ありがとうございました。

  • tanuki4u
  • ベストアンサー率33% (2764/8360)
回答No.4

理解の補助線。 ドイツの東方移民政策。民族ドイツ人。 13世紀以来、ドイツ人の東方への移民があり、バルト海沿岸地域において特に地主層や商業関係者は、ドイツ人が主体であった。 この地域で中世で有名なものに、ハンザ同盟というものがありますが、実態は、北海・バルト海沿岸のドイツ系移民商人連合ともいえるものです。 さて、18世紀初頭に近代化を推し進めるピョートル大帝は、ペテルブルクをバルト海沿岸地区に作ったわけですが、近代化にはそれ相当の教育を受けた(文字のわかる)官僚層が必要です。その官僚層を提供したのが、実は、バルト海沿岸地区に移民していたドイツ人。 19世紀になりますが、戦略論でおなじみのクラウゼビッツもプロイセンがナポレオン支配下の時は、ロシアで軍務についてました。 日露戦争の時の将軍の名前も、ドイツ系の人が結構います。ロシア第二軍司令官グリッペンベルグ大将なんて、いかにもドイツ系。 あと、ロマノフ王朝も、ドイツの王家と婚姻を結んでおり、エカチェリーナ女帝なんかは、もろドイツから嫁に来てそのまま女帝ですから。 蛇足:現在のイングランド王家もドイツ系ですので、そもそもは、ハノーバー王朝と名乗ってましたが、第一次世界大戦の時に、敵対国ということで、現在のウィンザー王朝と名前変更してます。

aojiy
質問者

お礼

 ありがとうございます。ドイツって昔から色んな所で重要な役割を担ってたのですね(良くも悪くも・・)  ”罪と罰”の主人公は”ペテルブルグ”という都市そのものだ。と言う翻訳家の意見などもあったりして気になってました。  中世まで遡り、さらに古い歴史の中で出来上がった都市だったんですね、歴史の教科書でも読み返してみようかなー。と考えさせられました。ありがとうございました。

  • Tacosan
  • ベストアンサー率23% (3656/15482)
回答No.3

確か, ピョートル1世がロシア帝国の新首都として作ったときに西欧, 特にドイツへの憧れから「ペテルブルク」(Peterburg) というドイツ語風の名前にしたんではなかったかと. その後ドイツと敵対したこともあってドイツ語風の名前をやめて同じ意味のロシア語の「ペトログラード」(Petrograd) になり, ロシア革命後の「レニングラード」(Leningrad) を経て今では「サンクト・ペテルブルク」(Sankt Peterburg) に戻っちゃってますが. なぜペトログラードではなくその前に戻したのかは謎.

aojiy
質問者

お礼

 ヨーロッパへの憧れ。というのが当時あったのでしょうか。成程ー。ドイツって色んな歴史がある中でロシアにも影響を及ぼしていたんですね。「罪と罰」では「ペテルブルグ」とだけ書かれていたのですが、正式には「サンクト・ペテルブルグ」なのだと質問して前出の回答で初めて知りました。  たぶん当時の混乱等などもあったのでしょうか、今ロシアの人達のドイツ人への感情ってどんなのでしょうか。。歴史の勉強になりました、ありがとうございました。

  • kigurumi
  • ベストアンサー率35% (988/2761)
回答No.2

NO.1です。 筆者のドストエフスキーはロシア人で、この小説の舞台はロシアです。

  • kigurumi
  • ベストアンサー率35% (988/2761)
回答No.1

サンクト・ペテルブルク。 ロシアの当時の首都だと思います。 http://f4.aaa.livedoor.jp/~russianr/ ユダヤ人は移動する民族で、中東だけではなく、今のドイツにもいたし、フランスにもいたし、ギリシャにもロシアにも 全世界にいました。 どうして迫害の対象になったかというと、選民思想がありますので(神に選ばれし唯一の民族である)、富の分配を他の民族とはしない傾向にあり、それでドイツ人にも恨まれて、敵として迫害されたんじゃないかと思います。

aojiy
質問者

お礼

 なるほどありがとうございます、そういえばユダヤ人はいますがユダヤ人独自の国(ユダヤ共和国とか)ってないですもんねー。。。  私的にはユダヤ人はポーランド辺りに住んでいるイメージがありますがロシアなど色んなトコに住んでたんですねー。。「罪と罰」でもユダヤ人が「どこからかやってきて金を巻き上げてしまう」と言う記述があったりして宗教も独特ですよね。ありがとうございました。  

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