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近似を使うんですか?
なぜ地球から物体(ロッケット)などを打ち上げると楕円運動をするのですか?それと高校の最初の授業でやる小物体を斜めに打ち上げる問題では小物体は放物線を描いていました。なぜ惰円運動の一部ではなく放物線運動なんですか?よろしくお願いします。
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- guiter
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>なぜ地球から物体(ロッケット)などを打ち上げると楕円運動をするのですか? 万有引力の位置エネルギー U=-GMm/r のもとでの運動方程式を解くと 楕円運動することがわかります。 ただし、大学院の入試問題にもなりそうなので導くのは少し大変です。 >なぜ惰円運動の一部ではなく放物線運動なんですか? boinmaster さんの仰るように近似を使います。 地球半径をRとすると地上での位置エネルギーは U = -GMm/R 地上よりhだけ高い位置での位置エネルギーは U' = -GMm/(R+h) と書けます。すると地面を基準とした高さhでの位置エネルギーは U'-U = GMm/R*{1-(1+h/R)^-1} ←^-1 は-1乗の意味 ≒ GMm/R*{1-(1-h/R)} ←ここで近似 = GMmh/R^2 ここで、地上で地球から受ける万有引力の大きさが mg なので GMm/R^2 = mg が成り立ちます。この式より、 U'-U = mgh となることがわかります。 このように近似された位置エネルギー中での運動方程式を解くと放物運動になります。
- jun1038
- ベストアンサー率49% (138/278)
こんばんは。 現実の問題としては、厳密には近似と言っても良いと思います。(特に放物線運動) まず、地上の放物線の運動では、重力加速度の向きは常に真下で、その大きさも不変としています。これは、すごく厳密に言うと違います。地球から離れれば重力加速度の大きさは変わるはずだし、下に非常に高密度の物体があっても、その万有引力で重力の大きさや向きは変わります。 でも、そんなことを言っていたら高校レベルの問題にはなりませんから、普通は重力加速度の向きや大きさは変わらないとするのです。実際に、そんなことより空気の抵抗の方が影響は大きいでしょう。空気抵抗も無視しますよね。 そのような条件で、x方向に等速度運動、y方向に等加速度運動として2つの運動方程式を立て、時間tを消去すれば放物線の式になったはず?です。 楕円軌道ですが、これもたとえ円運動でも厳密にはジオイド面というのに沿って人工衛星などは飛びますので、現実問題としては近似といって良いでしょう。でもこれもほんの少しです。ただ、今度は、中心物体からの距離の変化は無視できなくなります。 向心(中心を向く)加速度と引力とが完全に釣り合っていれば、物体は等速円運動をしますが、その速さより運動の速さが大きくなると、軌道は楕円軌道になります。速いので、物体は中心の物体から離脱しようとするわけです。でも中途半端な速さだと、物体の速さはだんだん遅くなり向きも変わり、また中心の物体に近づくような運動に変わります。これは全体として楕円軌道となります。 楕円運動は、楕円軌道を同じ速さで運動するのではなく、中心の物体に近づいていくときに加速し、中心の物体から離れていくときに減速するような運動です。これは、振り子が、地球に近づいて行く(下がる)ときに速さを速め、地球から遠ざかる(上がる)ときに速さを遅くすることに対応します。重力と慣性だけで運動する物体は、「つねに落ち続けている」といっても良いのです。 楕円には焦点が2つありますが、そのうちの1つに中心となる物体(の重心)があります。 楕円の式の導出には、私自身時間がかかりそうなのでこのへんで。 では。
お礼
ありがとうございます。大変ためになりました。やはり近似の一種なんですね!