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国籍紹介の1格は不定冠詞ですか

Er ist Deutscher.という文があります。 Deutscheは、男性1格は定冠詞付がDeutscheで不定冠詞付だとDeutscherです。 つまり、seinを使って「~は~人です」というときの「~人」にあたる名詞は、無冠詞だが実際は不定冠詞付だという理解でよろしいですか。 もし何か誤解している点があれば、ご指摘いただけると幸いです。 よろしくお願いいたします。

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回答No.1

>実際は不定冠詞付だという理解でよろしいですか。 いいえ、違います。名詞が単数形の場合、 定冠詞付き、不定冠詞付き、冠詞なし(ゼロ冠詞)、 この三つには明確な使い分け、意味の違いがあるので、 実際には付くはずの不定冠詞が省略される、ということは、 原則としてはありません(例外:新聞記事の見出し文など)。 ここでは、「ドイツ人」が例に挙げられていることが、 そもそもの混乱のもとと思います。 ドイツ人以外の国籍を表す場合は、それに相応する名詞が存在します。 フランス人(単数1格) der Franzose/ein Franzose/Franzose 「ドイツ人」を表す名詞はないので、 deutsch(ドイツの)という形容詞の変化形で表します。 形容詞の語尾変化は、定冠詞が前にある場合、 不定冠詞が前にある場合、冠詞がない場合、 それぞれで違っています。 「ドイツ人」の単数1格で、 不定冠詞の場合と無冠詞の場合の両方が Deutscher になっているのは、 この二つのケースで形容詞の語尾変化が同形だというだけです。 格が違えば、不定冠詞と無冠詞で、形が異なる個所があります。 たとえば3格。 dem Deutschen/einem Deutschen/Deutschem 無冠詞のDeutschem はあまり見る機会はないかもしれませんが、 こんな使い方があります。 Es ist mir als Deutschem unakzeptabel. それは、ドイツ人たる私には受け入れがたい。 定冠詞、不定冠詞、無冠詞の使い分けは難しく、 長期にわたって学習し続けなければならないので、 ここではあまり深入りはしませんが、 単に国籍だけを述べる場合は無冠詞、 というのが、基礎的な文法の定めるところです。 実際には、Er ist ein Deutscher. と、不定冠詞をつける場合もあり、 ドイツのちゃんとした文法家ならば、それは誤用ではなく、 無冠詞とは違うニュアンスであることを説明できます。 しかし、ドイツ人でも、かなり多くの人が、 不定冠詞を付けるのは単純に誤りと考えていて、 双方の立場の人がいったん衝突すると収拾がつかなくなることもしばしばです。 ある有名な日本のドイツ語学者の説明では、 Er ist Deutscher. や Er ist Arzt. のような無冠詞の文は、 「国籍名」や「職業名」を挙げるだけの場合で、 不定冠詞がつく場合は、「紹介」「性質」「判断」などの意味を含むとあります。 ドイツのある上級文法書に従って解説すると、 Franz ist Arzt.(フランツは医者です)という無冠詞の文は、 Was ist Franz vom Beruf?(フランツの職業は何ですか)という問いに対応する答えであり、 Franz ist ein Arzt. という不定冠詞を伴う文は、 Wer ist Franz?(フランツって誰?)という問いに対応する答えになります。 今のは職業名の例ですが、国籍名でも同様で、 ドイツのある小説の中で、 「あそこで黒馬に乗っている、いまちょうど門を入ろうとしている騎士は誰だ? 見たことあるか?」 という問いに対して、Er ist ein Deutscher. と答える場面があります。 国籍を問うているのではなく、「何者か」という問いだからです。 しかし、今はまだ、このような使い分けまで考えない方がよいでしょう。 国籍を言う場合は無冠詞、不定冠詞が省略されているのではない、 ということだけとりあえず覚えておいてください。

noname#239538
質問者

お礼

お礼が遅くなってすみません。 ありがとうございます。 読ませていただきます。

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