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ある国の通貨の購買力とその国の物価水準
マクロ経済学における、ある国の通貨の購買力とその国の物価水準との関係は、ミクロ経済学における実質所得と価格の関係と同じと考えると理解しやすくなります。 というのがテキストにありました。これはどういう意味でしょうか?
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やはり為替レートの購買力平価説のことですか!購買力平価については以前に回答したことがあるので、若干修正して転用してみます。 為替レートは少なくとも長期的には各通貨の購買力によって決まるといってよい。たとえば、世の中にはビッグマックしかなく、ビッグマックはアメリカでは3ドルし、日本では500円するとしましょう。すると、為替レートは1ドル=500/3円=167円に落ち着く傾向がある、ということになる。いま、現実の為替レートが1ドル=100円だとすると、日本のビッグマックはドルで測って5ドルすることになるので、人々は争って円を売ってドルを買い、アメリカに行ってビッグマックを買うようになるでしょうから、1ドル=167円に向かって円安に進むでしょう(もちろん、ここでは航空運賃を無視した極端な話をしていますが。。。)反対に、現実の為替レートが1ドル=200円なら、ビッグマックは日本では(ドルで測って)2.5ドルしかしないので、アメリカ人は3ドルでビックマックを買う代わりに、ドルを売って円を買い、日本にビッグマックを買いにくることになるでしょう。このようにして、ビッグマックの価格が日本で買っても、アメリカでも買っても3ドル(あるいは500円)となるように為替レートは1ドル=167円に向かって円高になるでしょう。アメリカでインフレが進行し、日本ではデフレが起きているなら、長期的には為替レートは購買力平価に向かって円高に進むことになるでしょう。 このように考えるとわかりやすいのではないでしょうか?もちろん、現実の世界では財はビッグマックだけでなく、無数と言ってよいほどあるので、話はこんなに簡単ではありません。ビッグマックの代わりに、「財のバスケット」で測って両国の通貨の価値が等しくなるように為替レートが定まるというのが購買力平価説の基本的考え方です。
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- statecollege
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>文章というものはコンテクストが分からないと意味がわからないものです!答えてください!!!! と書きましたが、例をあげて説明しましょう。いま、「私はパンだ。」という文があって、これはどういう意味でしょうか、と質問したとします。いろいろの場面でこの言葉はつかわれます。夏目漱石の小説「吾輩は猫である」のように、主人公の「パン」の目を通してある家族を描写しようとしている話なのか、レストランにはいってウェートレスから「パン」を選ぶか、ライス(ご飯)を選ぶか問われ、私はパンを選ぶといっているのか、コンテクストによって全く違います。 同様に、マクロ経済学の「ある国の通貨の購買力とその国の物価水準との関係」といっても、どのようなコンテクストでこの話が出てくるのかで意味は違ってくる。もしかして、オーペン・マクロ(国際マクロ、オープン・エコノミー・マクロ経済学)で、ある国の通貨と別の国の通貨の実質為替レートの話なのでしょうか?そこでも、為替レートの購買力平価説といって、2国通貨間の為替レートを決定する要因について通貨の購買力が問題になることがあります。どの場面(コンテクスト)で出てきたはなしなのでしょうか????
補足
すみません、一応、上記(別の投稿いただいたものに丸ごと貼り付けましたが)、著作権上、引用元を書いておいた方がいいかもしれないので書いておきます。中小企業診断士 通勤講座 経済学 通勤問題集:5-7 労働市場と主要理論 からの引用です。
- statecollege
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前の回答でも質問したのですが、このテキストの部分(章)はどういう内容を扱っている章なのでしょうか?文章というものはコンテクストが分からないと意味がわからないものです!答えてください!!!!
お礼
すみません! 問題集のこの部分を探さないといけないのですが、プログラム形式になっている問題集で、その部分を見つけるのがまた手間がかかるのです! 今から探します。
補足
ありました、以下が問題と回答の全文です。 問題 19 国際貿易の理論 為替レートは、自国通貨と外国通貨の購買力の比率によって決定されるという考えを表す用語として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。 【解答群】 ア マンデルフレミングモデル イ 購買力平価説 ウ 金利平価説 エ Jカーブ効果 解説を隠す 解答:イ ここが重要 本問では、国際貿易の理論について問われています。 国際貿易の理論には、次のようなものがあります。 ●購買力平価説 為替レートは、自国通貨と外国通貨の購買力の比によって決まる ●金利平価説 為替レートは、自国通貨と外国通貨の金利の差によって決定される ●Jカーブ効果 邦貨建て為替レートが上昇(低下)し、円が減価(増価)し、円安(円高)になったとしても、価格は素早く反応するのに対して輸出入数量が変化するまでには時間がかかり数量調節が遅れる(マーシャル=ラーナーの条件が短期的に満たされない)ため、一時的に、貿易収支(経常収支)が悪化(改善)し、時間の経過とともにマーシャル=ラーナーの条件が満たされるに従って、貿易収支(経常収支)が改善(悪化)する」といった現象 マクロ経済学におけるある国の通貨の購買力とその国の物価水準との関係は、ミクロ経済学における実質所得と価格の関係と同じと考えると理解しやすくなります。ミクロ経済学においては名目所得を価格で割ったものは実質所得とよばれますが、これは購買力を表している点に注目しましょう。 正解:イ 購買力平価説 為替レートは、自国通貨と外国通貨の購買力の比によって決まるという考えを、購買力平価説といいます。 一国の通貨の購買力は、その国の物価水準の逆数と等しくなります。ある国におけるある財の価格の逆数は、その国の通貨1単位でその財を何単位購入することができるかを表します。これを一国全体ですべての財について集計化したものが物価水準ですので、ある国の物価水準の逆数は、その国の購買力を示します。よって、為替レートは、自国通貨と外国通貨の物価水準の逆比によって決まることになります。
- statecollege
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これだけでは何を言おうとしているのかかならずしも明らかではありません。そのテキストのこの部分の前後関係を教えてください。 「通貨の購買力」とは、円なら円という通貨の、財で測った価値、つまり100円なら100円が買える財の大きさを著わした言葉。Pを物価水準(GDPデフレータとか消費者物価指数のような)を表わすとすると、「通貨の購買力」はPの逆数、つまり1/Pで表わすことができます。インフレが進んで、物価水準が高くなればなるほど、通貨の購買力は下落していきます。 ミクロでは、たとえば一定の所得をもつ消費者の諸々の消費財への消費選択の問題を考えます。いま、ある財(XならXという消費財)の価格が上昇したとする。その消費者はどのように行動するか?ミクロでは、代替効果と所得効果が働いて財(正常財としよう)Xへの需要を低下させると教えています。代替効果というのは財Xの価格が上がったのでXの消費を減らして他の財へ消費をスイッチする効果ですが、もう一つ、所得効果が働きます。所得は一定で名目金額では(10万円なら10万円で)変わらないとしても、財Xの価格が上がったため、消費者の所得の、財で測った価値(実質所得)は減少するからです。Xが正常財であれば、それによってXの消費を減らすように働き、代替効果も所得効果もXの消費を減らすように働くのです。
お礼
先生、ありがとうございます。同じものを安く買えるところで買う、という動きが、外国為替の売買を引き起こし、それがレートを均衡(同じものが同じ値段になる)にもっていくわけですね。 内容も、分かってみれば簡単なことで、物価と購買力は反比例(物価*購買力=定数)と言っているだけなんですね。実質所得と価格との関係も同じことであると。 やはり最初に読んでわからなかったのは、文脈というか前後のつながりをきちんと把握していなかったからでもありますね。 でもこの物価などの関係性について、きちんと確認できたのは大変良かったです。より全体が見やすくなると思います。いつもありがとうございます。