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蔵の入り口を家の内に作るとはどういう作りですか?
古文の質問です 労四狂の中に、次のような一文があります 蔵造るに、蔵の口は多く家の内の方にあくるに これを現代語に訳すと 蔵を作るとき、蔵の入り口は多くは(一般的には)家の内の方にあるが この状況がよくわかりません。 家の中に蔵がある?そんなことありませんよね。 どういった造りのことを言っているのでしょうか? また、古文に 得失の吟味つよかりしが ここを綺麗に訳したいのですが 損得の勘定の考えが強い でいいのでしょうか? 適切な訳がございましたら教えてください
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質問者さんは、「開かずの金庫を開く」「蔵の中拝見」というよう題名のテレビ番組をご覧になったことはありませんでしょうか? 時々、住宅とつながった蔵があって、廊下の突き当たりにその蔵の扉があるという造りの家・蔵が出てきますよ。 質屋とか、布を扱ったりする、しょっちゅう店と蔵を往復して、品物を出したり入れたりする商売の家がそうなっているようです。 独立した蔵を建てるまでもないような家もそうなっている場合があります。古い茶碗だとか掛け軸だとかがたくさん出てきました。 扉は店舗・住宅側に「開ける」、観音開きの扉になっているようです。 泥棒が押して入りにくいですし、万一入られた場合、蔵の外(店舗側)から扉を閉めやすい→泥棒を閉じ込めやすいので。 おおむね、観音開きの大扉の蔵側に、もう1枚横開きの金網の扉が付いています。大扉を開いたとき鼠が飛び込まないように、鼠よけですかね。 蔵と店舗・住宅がつながっているので、外壁如何によっては、外側から見たら全体で1棟の建物のように(蔵はナイように)見えるかもしれません。このイメージなら、蔵は『家の内にある』と表現しても、あながち間違いだとは言えないでしょう。 しかし、文だけを見たら、上述の通り「店舗・住宅側に開く」と解釈するのが正しいと思います。 因みに、庄屋など、大量の米や重い物を扱う家は、蔵は住宅と離します。私は、損得勘定ダケの話ではないと思いますけどねぇ。 火事になると、入口扉というよりは、明かり取りの窓を土や味噌で塞ぎました。 そうすると、蔵の外側は焼けても中に火が入らないのです。 燃えるには、十分な酸素が必要ですから、風が入らないと燃えません。燃やすための竈でさえ、団扇であおいで風を入れないと最初は燃えないんです。いったん燃えると対流が起きて自動的におおきく燃えるので、最初に火が、次に空気が中に入らないようにするのが、防火の点では重要です。 蔵の中に火が入って、中の物や蔵が燃えると、強い上昇気流が発生しますので、蔵の周辺では局所的に強風が吹いて、当然自宅まで火は飛びます。 蔵が燃えなければ、蔵が防火壁の役割をはたすことになりますので、自宅は燃えない理屈になります。 > 得失の吟味つよかりしが これは、後ろの文もあると、もっとうまい「意訳」も可能かと思いますが、質問者さんのお考え通りでいいと思います。
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- 莽翁寒岩 一笠一蓑一杖(@krya1998)
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旧家の構えを見ると、西に門があり南に向かって目通りに対応する縁側と座敷、奥の北には仏壇。 そしてその縁側に続いて租物を受ける大きな土間と座敷があります。 そして目通りをさせる縁側に大きな庭園がありそのちょいと小高いところに倉があり、その入り口はその縁側と租を受け取る大土間に向いています。 そんな作りですね。
- Biolinguist
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大変失礼いたしました。原文を確認しました。 正しくはこうです。 「得失の吟味つよかりしが」 =利害について注意深く検討したが 「蔵造るに、蔵の口は多く家の内の方にあくるに」 =(住居とは別に外蔵を建てるのではなく、)蔵の入り口が住居の中にある内蔵にすることが多いのに 火から蔵を守るために、蔵の扉を壁土で塗り固めようとしたのだが、という状況ですね。
お礼
私の質問の仕方が悪かったのに、丁寧にお調べいただいてありがとうございました。 お手間を取らせてしまい、大変申し訳ありません。 確かにそう訳すととてもしっくりきます! 古文って、辞書に載っている言葉を当てはめるだけでは意味がおかしくなるので、状況によって辞書にない言葉にしなければならず、難しいですね
- Biolinguist
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「あるに」ではなく、「あくるに」なんですね? 家の内側に向かって開く ということではありませんか? >損得の勘定の考えが強い 他にどう訳したらいいのか分からないくらいです。 他には 損得勘定に厳しく 損得を念入りに考え くらいでしょうか。
お礼
ありがとうございます。 国語の先生が家の内にあるが、と板書してたのでそれを写しました 友達のノートにも同じことが書いてます 先生の書き間違いでしょうか 私は質問に来るなと言われているので確認しようがありませんが、家の内に開く、の方がまだわかりやすいです このあとの文章を訳すと、 損得勘定の強い人が蔵を建てるとき、家の敷地を大きく使って蔵と家の間に道を作ったとありました そしたら、家が火事になったとき、蔵が残ると考えたと だけど、隣家が燃えて、蔵に火が回りそうになり、蔵の入り口を壁土で塗り固めようとしたけれど、火の勢いが強くて家と蔵の間の道に炎風が激しく吹いたので、蔵の入り口を固められず、蔵だけでなく家にまで火がまわったとあります。 蔵の口を固めると火がまわらない、の状況もわからないんですよね・・・ 状況把握が難しいです。
お礼
ありがとうございます。 残念ながらそちらのテレビは見たことがありません。 画像を検索して探してみたのですが、思うような画像は出てきませんでした。 忍たま乱太郎で出てきたような蔵の実物写真はありましたので、防火のための造りはイメージができました。 昔は木造建築だったので、火事はとても怖いもの、どんな場合であっても火事が起こると一致団結して消火に当たったという話は聞いたことがあります 今も火事は恐ろしいですが、昔は今の比ではなかったようですね 最近山火事で街が焼け野原になってしまったところがありますが、そこでも二車線の道を越えて引火していました 局所的な暴風によって火は数メートル先に簡単に引火するのですね 火事を直接目にしたことがなかったので、火事の恐ろしさを甘く見ていました 文章のイメージがついて、ストンと納得がいきました ありがとうございました!