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高密度・高速度路線での架線方式(直流)
- 高密度・高速度路線での架線方式(直流)にはコンパウンドカテナリー方式とダブルシンプルカテナリーがあります。
- 首都圏のJRでは東海道線はコンパウンドカテナリーで、東北線はダブルシンプルカテナリーで電化されています。
- 関西の大手私鉄はほとんどがコンパウンドカテナリーを採用していますが、関東の私鉄ではあまり見られません。新方式の架線も開発されていますが、従来型の架線はいずれ取り換えられる可能性があります。
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ダブルシンプルカテナリーは、主に集電容量の増大を狙いにして 設計されたものなんですが、2本の吊架線の平行を保つのにメンテ コストがかかります。 一方、最近の電車は制御方式の変更から「瞬間的な大電力」を 必要としなくなっているだけでなく、饋電吊架線など、シンプル カテナリーのままで十分な電力供給ができる設計になっています。 ですので、新しい路線ではダブルシンプルカテナリーは使われなく なってきています。 JR東は、新しい「インテグレート架線」に徐々に切り替えて いますので、ダブルカテナリーが残っているのは「更新前」の 状態でしかない、と理解して差し支えないと思います。 もとも、JR西の東海道本線では、特急や貨物が走る外側線が ダブルカテナリー、普通や快速電車が走る内側線がシンプル カテナリーですけどね。「中の人」に言わせると、起動時に 大電流を使い、かつ、この区間で高速運転が必要な貨物列車に 対応するのが目的なので、当面はそのまま・・・ということ らしいですが。ま、JR西らしく「昔からの設備をそのまま 使ってるだけ」と言えないことも・・・とかの話もありますが。 コンパウンドカテナリーは、高速運転時に架線の水平を確実に 保つためのものです。関東の民鉄ではそれほど高速運転をしない という発想なので、架線にコストをかけてないんですね。 つか、関西民鉄の架線とレールに掛けるコストの高さは、阪急 に乗るとよくわかりますよ。コイルバネ台車の電車が100km/h 走行をしても、全然揺れないんですもの。 とはいえ、コンパウンドカテナリーもやっぱりメンテナンス コストがそれなりにかかるので、相当な高速走行が必要な 新幹線以外では、徐々に単なるシンプルカテナリーに変わる 傾向にありますねぇ・・・。実際、速度が必要ない駅構内は 新幹線でもシンプルカテナリーだったりしますから。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9E%B6%E7%A9%BA%E9%9B%BB%E8%BB%8A%E7%B7%9A%E6%96%B9%E5%BC%8F
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- terminator_5
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求められる性能の他にメンテナンスを含めたトータルコストによって採用される方式が決まりますので、更新時期によって材料価格、人件費、技術革新などの変動要因があります。 設計者にはそれらを緻密に比較計算する能力が求められます。
お礼
なるほど! 早速にご回答いただき、ありがとうございました。
お礼
なるほど! 丁寧・詳細且つ明快にご教示いただきまして、ありがとうございました。