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ハルノートについて
戦争関連の本を読んでいると、必ずハルノートを突き付けられて、戦争に突入した、と書いてあります。しかし、そもそもハルノートを提示されたとき、日本のマスコミは、それを報道したのでしょうか? それとも、政府や軍の関係者にしか知らされなかったのでしょうか? つまり、国民は全くハルノートの事実を知らないうちに戦争に突入したのでしょうか?
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昭和16年の開戦直前のワシントンでの日米交渉は、日本では大きな関心事でしたので、 新聞は連日大きく報じています。(以下の引用は常用漢字・現代かな使いに改めています) ハルノートについては、例えば東京朝日新聞は11月27日発行の夕刊の1面トップで、「日米会談 最高潮に達す 米国、文書を手交 第4次会談 対日態度を要約す」という見出しで文書(ハル覚書)が手渡されたことを伝えています。 ただしその内容については具体的には報じられず、翌28日付けの朝刊に次の記事が出ている程度です。「米国の覚書内容については日米双方とも厳秘に付しているので米国側消息も憶測の息を脱していないようである。…政界の一部ではハル長官の覚書はABCD各国の意向も汲み入れたため、どうしてもその色彩が加味され今次日米交渉の円満妥結に到達するにはなお相当困難が伴い、交渉の前途は曲折を免れずと見ている。」 ワシントンの取材陣には、交渉が難航していることは理解されており、28日発行の夕刊段階では 「日米会談 重大局面に到達 第5次会談」という見出しで「ワシントンの外交界の空 気は右覚書の手交後昨夜来極めて日米交渉に対して悲観的となり…」と伝えています。 まとめると、ハル長官が日本の野村・来栖両大使に覚書を手交したことは報じられたが 、その具体的な内容は伝えられなかった。ただし報道ではこの覚書はアメリカの原則的な立場に基づき、イギリス・中国(蒋介石政権)・オランダの意向にも配慮した(日本から見て) 強硬なものであることが示唆されていた。ということになります。 ただしこれは開戦するまでに明らかにされたことであり、日本政府は開戦直後に最後の交渉の模様をこのハルノートの内容も含めて発表し、アメリカ側の強硬な態度を非難しています。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%88
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- あずき なな(@azuki-7)
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ハルノートは外交文章です 国民は確かにハルノートを突きつけられて戦争突入 と言う事は知ってたと思います 新聞でも報じましたので ただ ハルノートの中身を知ってた国民はほぼ居ないと思います
お礼
そうですか。中身を報道していたなら、というより、報道できたなら、結果が変わっていたかもしれませんね。ありがとうございました。
- ichikawa2017
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>日本のマスコミは、それを報道したのでしょうか? 当時の新聞を確認していませんが、ハルノートは、当初は私的文書とされてはいるものの外交交渉の最中に交わされた文書の一つですので外部には知らされていなかったと思います。 当時は既に言論統制が始まっていました。 結果としてマスコミによる報道はなかったと思われます 現在も外交交渉の過程や交渉期間中の文書等は外部には発表されません。 交渉の経過などはお互いの国の信頼関係に影響しますので、外部には漏らさないのが国際的な常識です。 TPPの国会審議の際に野党が交渉内容を発表しろと迫りましたが、政府は拒否しました。 >政府や軍の関係者にしか知らされなかったのでしょうか? 政府でも極一部の人達だけでした。 軍も政治に関与している人達だけで、しかも間接的に情報が入っている程度でした。 >国民は全くハルノートの事実を知らないうちに戦争に突入したのでしょうか? 知らずに突入しました。 日米が戦争に突入するということは、大本営発表まで国民は知りませんでした。 発表直後も「どことの戦争か、アメリカ?アメリカと戦争をする?本気か」というのが国民の受け取り方でした。 当時は国力を賭けた全面戦争という概念がありませんでした。 戦争はあくまでも外地で軍隊がやることで、国民が巻き込まれるという感覚はありませんでした。 日中戦争(当時は満州事変とか支那事変と呼ばれていました)の影響で生活物資が不足するようになってはいましたが暢気に暮らしていました。 アメリカと外交が緊迫しているという感覚はありませんでした。 開戦の数年前にはアメリカ映画「オーケストラの少女」が大ヒットしていました。 いろいろ本を読まれておられるようですが、当時の庶民の様子書いた手軽な本があります。 おせい&カモカの昭和愛惜 文春新書 田辺聖子著 誰か戦前をしらないか 文春新書 山本夏彦
お礼
なるほど。そうでしたか。もし、報道されていたら、国民もデモなり、何らかの示唆行動を起こすべきでは、と思ったのですが、全く知らされていなかったら、国民に責任を求めるのは酷かもしれませんね。参考になりました。ありがとうございました。
お礼
なるほど。そういう経緯があったのですか。もし、全て報道されたら、ひょっとしたら歴史も多少変わっていたかもしれませんね。ありがとうございました。