>日本のマスコミは、それを報道したのでしょうか?
当時の新聞を確認していませんが、ハルノートは、当初は私的文書とされてはいるものの外交交渉の最中に交わされた文書の一つですので外部には知らされていなかったと思います。
当時は既に言論統制が始まっていました。
結果としてマスコミによる報道はなかったと思われます
現在も外交交渉の過程や交渉期間中の文書等は外部には発表されません。
交渉の経過などはお互いの国の信頼関係に影響しますので、外部には漏らさないのが国際的な常識です。
TPPの国会審議の際に野党が交渉内容を発表しろと迫りましたが、政府は拒否しました。
>政府や軍の関係者にしか知らされなかったのでしょうか?
政府でも極一部の人達だけでした。
軍も政治に関与している人達だけで、しかも間接的に情報が入っている程度でした。
>国民は全くハルノートの事実を知らないうちに戦争に突入したのでしょうか?
知らずに突入しました。
日米が戦争に突入するということは、大本営発表まで国民は知りませんでした。
発表直後も「どことの戦争か、アメリカ?アメリカと戦争をする?本気か」というのが国民の受け取り方でした。
当時は国力を賭けた全面戦争という概念がありませんでした。
戦争はあくまでも外地で軍隊がやることで、国民が巻き込まれるという感覚はありませんでした。
日中戦争(当時は満州事変とか支那事変と呼ばれていました)の影響で生活物資が不足するようになってはいましたが暢気に暮らしていました。
アメリカと外交が緊迫しているという感覚はありませんでした。
開戦の数年前にはアメリカ映画「オーケストラの少女」が大ヒットしていました。
いろいろ本を読まれておられるようですが、当時の庶民の様子書いた手軽な本があります。
おせい&カモカの昭和愛惜 文春新書 田辺聖子著
誰か戦前をしらないか 文春新書 山本夏彦
お礼
なるほど。そういう経緯があったのですか。もし、全て報道されたら、ひょっとしたら歴史も多少変わっていたかもしれませんね。ありがとうございました。