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純正率についての疑問です。
自分なりに音律を学び、 純正率についても一応は理解したつもりですが、 純正率についてずーっと疑問に思っていることがあります。 第一の疑問は、 『半音部分』です。 ハ長調で純正率を取る場合、例えばc#やd#はどのように決定されるのでしょうか? 第二の疑問は、 『短調の際の基準』です。 ハ長調ではFの和音を純正にF,Aを定め、C,Gの和音よりEGBDを定めますよね。 もっとも、Aを基準の440Hzにすべきなのでしょうが。(笑 短調の場合はどの和音の音を基準とするのでしょう? ハ長調の際とイ短調の際では同じ音で良いのでしょうか? 存じておられる方には今更、というような質問かと思いますが、どうか教えて頂ければ幸いです。
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詳しい話をはじめると切りがない領域ですので、簡潔に資料中心に回答します。 まず(2)から。 純正律の短調も考え方は同じで、基音上の3度と5度、属音上の3度と5度、下属音上の3度と5度とを純正にとります。 ただ、短調には3種類(自然短音階、和声的短音階、旋律的短音階)がありますので、構成の音の種類がちょっと増えます。 既にご存知とは思いますが、純正律ハ長調と純正律ハ短調の構成音を書き出してみます。音名はドイツ語流としました。数字の意味は、左から、周波数比(分数)= 周波数比(小数)、セント、音名、純正5度距離、純正3度距離です。後者の2つはわたしが便宜上命名したもので、意味は適当に推測してください。 純正律ハ長調とハ短調(基準=C) 1/1 = 1.0000 0.0000 C 0 0 9/8 = 1.1250 203.9100 D 2 0 6/5 = 1.2000 315.6413 Es 短 1 -1 5/4 = 1.2500 386.3137 E 長 0 1 4/3 = 1.3333 498.0450 F -1 0 3/2 = 1.5000 701.9550 G 1 0 8/5 = 1.6000 813.6863 As 短 0 -1 5/3 = 1.6667 884.3587 A ※ -1 1 9/5 = 1.8000 1017.5963 B 短 2 -1 15/8 = 1.8750 1088.2687 H ※ 1 1 短と書いてあるのはハ短調の構成音でハ長調には含まれず、長と書いてあるのはハ長調の構成音でハ短調には含まれていません。※はハ長調の構成音で、ハ短調の旋律的短音階や和声的半音階で半音上げられた場合には短調でもこちらになる音です。 構成法上の理由で、長調でも短調でも、基音から2度の音の上にできる3和音の響きが悪くなります。 さて、上述は、同主長短調で述べましたが、平行調で同じように構成音を計算すると、下記のようになります。イ短調になりますので、本来は A=1/1 が基準ですが、ハ長調と重ねるため、C=1/1 に換算してあります。 また、C から書き始めたため、A と H はオクターブ上げてあります。 純正律イ短調(基準=C) 1/1 = 1.0000 0.0000 C 0 0 10/9 = 1.1111 182.4037 D* -2 1 5/4 = 1.2500 386.3137 E 0 1 4/3 = 1.3333 498.0450 F -1 0 25/18 = 1.3889 568.7174 Fis -2 2 3/2 = 1.5000 701.9550 G 1 0 25/16 = 1.5625 772.6274 Gis* 0 2 5/3 = 1.6667 884.3587 A -1 1 15/8 = 1.8750 1088.2687 H 1 1 D と Gis に * をつけてますが、この音が、純正律ハ長調(および純正律ハ短調)とは音程が違う音です。 両方を重ね合わせるとはっきりします。 純正ハ長調・ハ短調・イ短調(基準=C) 1/1 = 1.0000 0.0000 C 0 0 10/9 = 1.1111 182.4037 D* -2 1 9/8 = 1.1250 203.9100 D 2 0 6/5 = 1.2000 315.6413 Es 1 -1 5/4 = 1.2500 386.3137 E 0 1 4/3 = 1.3333 498.0450 F -1 0 25/18 = 1.3889 568.7174 Fis -2 2 3/2 = 1.5000 701.9550 G 1 0 25/16 = 1.5625 772.6274 Gis* 0 2 8/5 = 1.6000 813.6863 As 0 -1 5/3 = 1.6667 884.3587 A -1 1 9/5 = 1.8000 1017.5963 B 2 -1 15/8 = 1.8750 1088.2687 H 1 1 D と Gis(=As) が2種類できます。 さて、(1)の方(半音)ですが、既に #1さんがお答えになっているとおり、でよろしいと思います。 要するに、どういう素性で出現した音かで、判断して、定めます。他のどの音との響きを純正にしたいか、です。
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- terra5
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>という事はつまり、ヘ長調=イ短調ですか? どう考えたのか判りませんが、 見ての通り,主要3和音はヘ長調とイ短調ではすべて異なりますので、私には違うように見えますけど。 計算してみますか。 へ長調なら主音F=300とすると、Cが完全5度、周波数比2:3でC=450、 長3度は4:5でA=375 Bbは完全5度下で=200でオクターブ上げて400,その長3度でD=500 GがCの完全5度で675でオクターブ下げて337.5,長3度でE= 562.5 F:G:A:Bb:C:D:E=300:337.5:375:400:450:500:562.5 =600:675:750:800:900:1000:1125 =120:135:150:160:180:200:225 =24:27:30:32:36:40:45 イ短調で主音A=300として、E=450、短3度は5:6でC=360 D=200で400、F=480 B=675で337.5,長3度でG#=562.5 A:B:C:D:E:F:G#=300:337.5:360:400:450:480:562.5 =600:675:720:800:900:1000:1125 =120:135:144:160:180:200:225 え~っと、あってるかな? たとえばC:Eはそれぞれ36:45=4:5,144:180=36:45=4:5で同じ音程, E:Fは45:48=15:16,180:200=36:40=9:10で異なる音程となります。
お礼
なるほど。 短調の場合は主音から短3度と5度を基準とするわけですね。 概要は把握できました。
- terra5
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今資料もないし、うろ覚えですが。 特に決まっているわけではなかったように思いますが、 各調の主要3和音から音をとり、無い音は近くの調の主要3和音からというようなとり方をしていたと思います。 ハ長調 I CEG IV FAC V GBD 転調を考えて ト長調 I GBD IV CEG V DF#A ヘ長調 I FAC IV BbDF V CEG イ短調 I ACE IV DFA V EG#B 次は同様にニ長調、変ロ長調といった感じだと思います。 >ハ長調の際とイ短調の際では同じ音で良いのでしょうか? 違います。 ハ長調の主要3和音を純正にすると、イ短調の主和音であるDFAがかなりずれます。 イ短調を純正にするためにはこちらを優先する必要があります。
お礼
なるほど。 勉強になりますよ。 >ハ長調の主要3和音を純正にすると、イ短調の主和音であるDFAがかなりずれます。 >イ短調を純正にするためにはこちらを優先する必要があります。 という事はつまり、ヘ長調=イ短調ですか? それとも根音から短3度完全5度で構成される、と言う点から主要和音に対して考えて、と言う事なのでしょうか?
お礼
なるほど~。 スケール自体がややこしい事を考慮にいれてませんでしたよ。 参考になりました。