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純正率は、なぜ廃れた?
q=634552 に触発(?)されて、便乗質問です。 中世には使用されていた純正率が、現在では全く使用されないのはなぜでしょうか? 各音階の周波数が等比級数なので、自由自在に移調できる、平均率のメリットはじゅうぶんに理解しているつもりですが、反面、平均率では、和音の各構成音の波長が単純な整数比にならないから、純正率に比べると響きが美しくないですよね? 音階が固定されている、管楽器や鍵盤楽器には純正率は不向きかもしれませんが、バイオリン等の弦楽器やシンセサイザ等の電子楽器なら、音階は自由に「創れる」ので、純正率を使用する試みがあってもよいと思うのですが。(私が知らないだけ?) # 演奏家の立場からすると、幼少の頃から培ってきた感覚がズレるのは嫌なんでしょうか?
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基本的に、弦楽器、管楽器、声楽は、基本的には、純正律です。 弦楽器でいえば、「五度調弦」で、各弦の調弦をします。 たとえば、ヴァイオリンですと、低い方から、G-D-A-Eの弦がありますが、はじめにA線をあわせた後、 A線とD線を同時に弾き、よく響くように調弦します。 これは、まさに純正律にあわせているのと同じことです。 管楽器の場合、音が固定されていますが、吹き方で音の高さがある程度調節できます。 金管楽器ならば、管の抜き差しで、純正律に楽器を合わせることも可能です。 また、弦・管・声楽は他の楽器と合わせることがよくありますが、このときに「互いがよく響くように」とあわせるはずです。これもまた、純正律的です。 以上の楽器は、十二平均律に合わせることも十分可能ですが、純正律の方が、心地よく聞こえます。 ピアノなどの楽器だと、異名同音の問題がありますので、決まった音階で引く場合以外は、十二平均律に合わせるのが得策だと思います。 演奏家がこだわる場合や、オルガンなどですと十二平均律ではなく、純正律「的」に調律すると聞きます。 純正律「的」というのは、純正律でない工夫した音階が十二平均律の他にもあるからです。(普通、このような純正律のデメリットをなくした音階を平均律といいまして、特に十二の音に等分した音階を十二平均律というのです。。) #私には純正律には、少々違和感があるのですが、純正律が心地よいとは思います。
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- nyarinyari
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平均律が発明されてだいぶ経つので、『純正律じゃなきゃ演奏できない!』という人は少ないと思います。 先日学校の電子ピアノで純正律の設定があったので、試した所、むしろ違和感を感じました。 ただ、移調する曲だったので。。。 和音だけ弾くと(1度とか)、確かに綺麗だった気がします。
- terra5
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純正律をどういう意味で使っているかによりますが、 純正律そのものは昔も今もほとんど使っていないとおもいます。 ただし、純正な音程は今でも当たり前に使われています。 まず純正律といった場合、主要3和音が全て純正な音程になるように決めた音程で、ハ長調の場合、CEG,FAC,GHDが純正になる音律ですが、 例えばDFAという和音が既に破綻しているぐらいでほとんど演奏には使えない音律です。 鍵盤楽器のような音程を演奏時に自由に操作できない楽器では固定した音程、音律を使うことになりますが、 それ以外の楽器は音程の自由に操作できるので奏者次第になりますし、通常は常に変化していますので、 音律が固定とは言えないと思います。 管楽器は音程を固定されていると思っているようですが、リコーダーですらあるていど操作は可能です。 また、中世でも使われていた音律は、3度を純正な音程したミーントーンであるとか、5度を純正な音程にしたピタゴラス律が使われていたようです。 また、バッハあたりが全ての調を演奏可能なものとして使っていた音律が平均律とは別にあって、 ヴェルクマイスター、キルベンガーといった種類の音律らしいです。 邦楽あたりで使うのは5度を純正にとったピタゴラス律という話もあります。 ピアノだけを演奏して来た人は、その音程を固定して覚えてしまうらしくて、それ以外の音程には対応できないことがあるらしいですが、 音程が自由になる楽器では、相対的な音程が問題になるためそもそも音律は意識しないと思います。 まあ、私のようなヘボな奏者はそういうレベルの音程以上に音を外しますが(笑) ちなみに、シンセサイザー類で音律設定可能な製品がいくつか出てますし、MIDI音源でも音律は設定可能なものもあります。
補足
コメントを頂いた皆様、ありがとうございます。 内容を私なりに要約してみます。 ・固定の音階を持つ鍵盤楽器等では、純正律では実用上支障が多いため平均律に調律されるのが一般的である。 ・邦楽、民俗音楽等の分野においては平均律とは異なる体系も存在する。(音楽のすべての分野で平均率が支配的な訳ではない) ・音階を自由に変更できる楽器、声楽では純正の音階を使用することが可能であり、今日でも珍しくない。 結論としては、 ・純正律は決して過去の遺産ではなく、廃れた訳でもない。 こんなところでよろしいでしょうか?
- tbrown
- ベストアンサー率26% (154/587)
私はクラシックギターをやっているものですが、 フラメンコギターの世界では、曲の中のコード体系によって、純正律にチューニングするのは一般的です。 ただし色々なコードが出てくる場合は純正律にチューニングしてしまうと、綺麗な響きにならないコードが多くなるので、やはり平均率にチューニングするようです。 他の楽器でも、どのコードを基音にどんなコード進行を演奏するかにもよると思いますが、現代音楽などの複雑なコード進行のものは、純正律にチューニングすると、基本進行コード以外の響きが悪くなるので、あまり使われないのでしょう。
- horityan-5
- ベストアンサー率32% (10/31)
純正律は廃れていないと思います。 平均律を使用しているのは、ドイツ音楽を基にしている分野ですよね、邦楽とかアジアの音楽は、純正律ですよね、中には平均律で民謡を歌っていたりしますけど、日本でも元禄時代に平均律に変えようとした動きがあったようですが、結局、三分損益法のまま現在にいたっているようですね、最近は、楽器屋さんにも平均律に調律された篠笛なんか売っていますけど、日本の曲が吹けないそうで、まだまだ少数派のようです。
- he-goshite-
- ベストアンサー率23% (189/802)
No.1回答者です。 明治時代に日本人で「純正調オルガン」を世界で?初めて作った人がいます。 また,現在でも,ソフトで純正調鍵盤楽器を研究しているひともいるようです。 http://www.geocities.co.jp/MusicHall-Horn/1414/onritu1.htm http://www-as.dse.ibaraki.ac.jp/Paper/G4/G4_97TI.html
- he-goshite-
- ベストアンサー率23% (189/802)
まず,最初に誤字訂正させてください。 音階の話なので,「純正律」です。 鍵盤楽器などのように,決まった音程しか出せない楽器は,特定の調子で演奏する専用機ではないので,実用上平均律で調律しなければならないでしょうが, バイオリンなどでは演奏しながら自分で音(音程)を作り出していますから,優れた演奏者はたぶん,(試みではなく)純正律で(というか純正律指向で)演奏しているはずです。 また同様に,声楽(独唱でも合唱でも)でも純正律で演奏することができます。あるいは優れた歌手では自然のうちに純正律になるのかもしれません。 アカペラのコーラスで,ハモッタ!と感じたときはきっと,複数の音の音階がぴったり単純な整数比を取ったときなんだろうな,と思います。
お礼
興味深いご指摘、ありがとうございます。 > 優れた演奏者はたぶん,(試みではなく)純正律で(というか純正律指向で)演奏しているはずです。 > また同様に,声楽(独唱でも合唱でも)でも純正律で演奏することができます。あるいは優れた歌手では自然のうちに純正律になるのかもしれません。 ということは、絶対音感があると、却って都合が悪そうですね。 (実際、そのような話を聞いた記憶があります)
補足
> 「純正律」 ごめんなさい。m(_ _)m 教科書通り?の典型的な誤字で、お恥ずかしい。
お礼
コメントを頂いた皆様、ありがとうございました。 興味深く読ませて頂きました。