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いろは歌の最後のところはヨイモセズと読む?
いろは歌はもちろん歴史的仮名遣いで書かれていますが、音読するときにはたとえばケフはキョウと発音しますね。この歌の最後のところはどのように発音するのが正しいのでしょうか。
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「いろは歌」が初出する「金光明最勝王經音義」では「恵比毛勢須」とあり、それを仮名五十音文字で「ゑひもせす」と記しても、それを清音44の歴史的仮名遣いで読むことは既に意訳になる、まして現代仮名遣いでは記すことさえ訳文にならざるを得ないでしょう。 ですから、「えいもせず」と発音するのが穏当なのではないかと考えます。 参照:橋本進吉「古代国語の音韻に就いて」(岩波文庫) 「平安朝の初、百年くらいはまでは…「天地の歌」では「「エ」が二つあって清音48で、…その後「エ」が一つになって、清音として47となり、伊呂波歌で代表される時代になる…それから平安半ば過ぎからまた「いろは」の中で「イ」と「ヰ」が同音になり、「エ」と「ヱ」と、「オ」と「ヲ」とも同音になって、44だけの音が区別せられるということになります。」 「酔ふ」の47音時代の「ゑふ」は、44音では「ヨウ」と発音しますが、その連用形「ゑひ」は「エイ」と発音するのであり、そこでの「ヨイ」は現代仮名遣いでの意訳に当たります。 表記:ゑひもせず(恵比毛勢須、wehi mo se zu) 発音:えいもせず(ehi mo se zu) 訳語:よいもせず(酔いも為ず) 参照:辰己小次郎 編「雅語綴字例」哲学書院(明20.10) http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/862190/14?viewMode=
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- kzsIV
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「酔う」「漂う」という語の本来の活用は 終止 wepu tadayopu 未然 wepazu tadayopazu 連用 wepi tadayopi 連用 wepite tadayopite ですが平安後期の発音は 終止 yeu tadayou 未然 yewazu tadayowazu 連用 yei tadayoi 連用 yeute tadayoute となり、さらに中世には 終止 you tadayou 未然 yewazu tadayowazu 連用 yei tadayoi 連用 youte tadayoute ここらあたりから、「ただよふ」などとの類推で 未然 yowazu 連用 yoi が現れて「酔(よ)う」という動詞が完成します。 「いろは」の唱え方 復元古典発音風(平易に) ii-ro-wa ni-wo-ye-do ti-ri-nu-ru-wo wa-ga-yo ta-re-zo tu-ne-na-ra-mm uu-ii-no oo-ku-ya-ma ke-wu ko-ye-te aa-sa-ki yu-me-mi-shi we-ii-mo she-zu 同(格調ありげに) ii-ro-pa ni-po-piendo ti-rinnu-ru-wo wanga-yo ta-rienzo tunnie-na-rammu uu-wi-no oo-ku-yamma kie-pu ko-ye-tie aa-tsa-ki yummie minji ye-pi-mo chiendzu 中世・近世風 ii ro ha ni ho he to chi ri nu ru oo wa ka yo ta re so tsu ne na ra mu uu ii no oo ku ya ma ke hwu ko ee te aa sa ki yu me mi shi ee ii mo se dzu 雅楽風に(「越天楽」で) ii-ro-wa ni-wo-ye-do chi-ri-nu-ru-wo wa-ga-yo ta-re-zo tsu-ne-na-ra-mu uu-wi-no oo-ku-ya-ma kyo-o-ko-ye-te aa-sa-ki yu-me-mi-shi ye-ii-mo-se-zu 「今様」風に(「黒田節」で) ii-ro-wa ni-oo-ee-do chi-ri-nu-ru-oo wa-ga-yo ta-re-zo tsu-ne-na-ra-mu uu-ii-no oo-ku-ya-ma kyo-o-ko-ee-te aa-sa-ki yu-me-mi-shi yo-ii-mo-se-zu
お礼
面白いですね。同じように百人一首などもあなたの御教示に従って音読できたら、さらに面白いですね。
- Nebusoku3
- ベストアンサー率38% (1466/3827)
いろはにほへと・・・ の並びであれば 最後は 「すん」 で終わっていますが、歌として音読するのであれば、 「ん」 は無くなりますので、 「酔いもせず」 になると思います。 参考: ピンク表示の上が 「いろはに・・・」 下が 「色は匂えど・・・」 http://www2.odn.ne.jp/~nihongodeasobo/konitan/iroha.htm
お礼
大変勉強になりました。
- msMike
- ベストアンサー率20% (364/1804)
ま、ゴチャゴチャ解説は抜きにしませうネ。 「いろは歌」終わりは、「酔ひもせず」=「ゑひもせす」。 「酔う(よう)」の旧仮名は「よふ」ですが、此れは「ゑふ」が変化したものと新明解国語辞典に解説あり。
お礼
昔作られた歌を現在の発音で音読するというのが無理なことなのでしょうか。
- SPS700
- ベストアンサー率46% (15297/33016)
1。この歌ができた頃のかなを網羅した物、ということになれば、下記のように「えひもせす」になります。 https://www.youtube.com/watch?v=CDBL4dhv_K4 2。現代仮名遣いで読むと下記のように「えいもせず」 http://www.geocities.jp/the_longest_letter1920/iroha_uta.html 3。今の日本語で「意味」が通るようにということなら、下記のように 色わ、(中略)「よいもせず」になるのでしょう。 https://www.youtube.com/watch?v=u35s5_emtWk 4。 ハ行転呼音で「は」が「わ」になる、「ゑ」(酔ひ)が「え」と、「ゐ」(有為)が「い」と同じ音になるなど、まあ、昔の歌ですから、どこかで妥協しなくてはいけませんね、 http://www.weblio.jp/content/%E3%83%8F%E8%A1%8C%E8%BB%A2%E5%91%BC%E9%9F%B3
お礼
いずれにしてもどこか無理があるわけですね。
- nananotanu
- ベストアンサー率31% (714/2263)
色は匂えど散りぬるを、我が世誰ぞ、常ならぬ。有為の奥山今日越えて、浅き夢見じ 酔いもせず。 ですから、それで正しいです。
お礼
よくわかりました。
- aokii
- ベストアンサー率23% (5210/22062)
エ でしょう。
お礼
ちょっとわかりませんでした。
お礼
歴史的仮名遣いと意訳の関係に改めて興味が出てきました。自分なりに勉強させていただきます。