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トラヤヌス帝について

トラヤヌスはネルウァによって養子にされたけど実質上、軍事力を背景にして政治工作で政権を握ったから単独皇帝になっても、ローマにはすぐに帰らず違う人らに執政官を任せ、1年後にローマに帰ってきた。と聞いたのですが、これはトラヤヌスが軍をたくさんもっており、反抗する近衛隊をおさえるのに有力だったから。という意味でしょうか?? また、正規執政官と執政官の仕事は同じですか??

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  • zep19
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回答No.1

はじめまして まず五賢帝時代という名称がありますが その一番目とされるネルヴァが賢帝とされる意味が私にはわかりません ネルヴァはなぜ皇帝になれたかというと 元老院に人畜無害で高年齢で操りやすいと判断されたからです 前帝ドミティアヌスは常に軍を陣頭指揮し、軍と行動を共にし、戦果も挙げていましたので軍から絶対的支持を得ていました 半面、必要以上に帝国統治に関与していた元老院を蔑ろにしました 元老院は画策してドミティアヌスを暗殺し 先程のネルヴァを擁立するのです なぜ元老院がドミティアヌスを暗殺したと判断できるかというと 皇帝暗殺後、帝都にいる近衛軍団が干渉できない位のスピードでネルヴァの擁立を議決し 前帝ドミティアヌスを記録抹殺刑で断罪することを決定し前帝の業績を抹殺したからです 当然、近衛軍団をはじめ軍は面白くありません 近衛軍団はネルヴァを監禁し、前帝を殺した下手人を明かし処刑することを強要しました 身の危険を感じたネルヴァはゲルマニアの軍団にいたトラヤヌスを養子後継者にします なぜならトラヤヌスは前帝ドミティアヌスに信頼され属州出身にも関わらず、正規コンスル(執政官)にまで昇進させ 複数の軍団を指揮下に置く高地ゲルマニア軍司令官に任を任されて 軍から支持されていたからです しかしトラヤヌスは皇帝就任後、ローマでなくゲルマニアのコロニア(ケルン)にいて 近衛軍団長ら近衛軍団の幕僚をコロニアに呼びつけ処刑します 近衛軍団長が現役皇帝を監禁し要求を強要するということは 自分が皇帝になっても意にそぐわなければ同じことをするだろうと判断したためです ローマの政務官制度は まずクアエストル(財務官)に就任し 次いで護民官、アエディリス(造営官)に昇進 次いでプラエトル(法務官)に昇進し 1個軍団を配属された属州総督ないしは軍団長に任命されます 次いでコンスル(執政官)となり 重要属州総督または複数の軍団を指揮下に置く軍司令官に任命されます コンスルの中で1月1日に任命された者を正規コンスルと呼ばれ、最も名誉とされ歴史書に名を刻むことができたのです このようにプラエトルやコンスルになれる元老院議員には軍務経験が全くないにも関わらず軍司令官や軍団長になる者も多かったので 生え抜きの軍人には不満だったのです