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新聞社と放送網が「一生懸命」に統一している理由

元々の「一所懸命」を、現在では「一生懸命」と使う人が多くなったと聞きます。 しかしそれは自然の流れで多くなったというよりも、 新聞社、雑誌社、放送網が「一生懸命」に統一しているために 一般人がその使い方に倣い、結果、一般化したのだと思います。 メディアが統一使用しているということは 相応の理由があると思うので、そこを是非知りたいです。 ご存じの方がいらっしゃいましたら、ご教示ください。 よろしくお願いします。 https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/kotoba/gimon/046.html

質問者が選んだベストアンサー

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  • staratras
  • ベストアンサー率41% (1499/3651)
回答No.5

>メディアが統一使用しているということは相応の理由があると思うので、そこを是非知りたいです。 昭和39年に出版された「新国語表記辞典」(誠文堂新光社)に引用された「日本新聞協会」の「新聞用語集」(昭和35年版)の「統一用語」では、「いっしょうけんめい」は「一生懸命」を「統一用語」とし、〔正しくは「一所」だが、慣用により「一生」をとる〕と説明しています。 この問題は「いっしょうけんめい」の表記は「一所懸命」・「一生懸命」のどちらが正しいかという表記の問題というより、「一所懸命」と「一生懸命」という、いずれも「正しい日本語」のうち、新聞社や放送局自身はどちらを標準の用語(統一用語)として使用するかという「決めごと」の問題です。 どちらを選ぶかの判断の決めてとなるのは、ご質問のなかにURLが挙げられているNHKの放送文化研究所のサイトにも書かれていますが、「今では、「一所懸命」よりも「一生懸命」と表記・表現される場合が多くなっています。」ということだと回答者は考えます。 「一所懸命」の方が語源的には古く、「日本国語大辞典」(小学館)には13世紀の用例が載せられていましたが、「一生懸命」も18世紀前半からの用例があり、「一所懸命」が正しく「一生懸命」は最近になって登場した表現だと言えるものではありません。 例えば19世紀初めの式亭三馬の「浮世風呂」には「おれも爰(ここ)は一生懸命だと覚期(かくご)をして、雪女にグツトつかみかゝると、其(その)つめてへ事指が斬れるやうス」とありました。新聞も放送もない江戸時代の文化・文政のころに、すでに話し言葉として「一生懸命」が、現代語と同様に使われていたことがわかります。 興味深いのは、「お椀の舟に箸の櫂…」の歌詞が平成の現在でも親しまれている明治時代の唱歌「一寸法師」(巌谷小波作詞・田村虎蔵作曲)の4番です。この唱歌は明治38年(1905年)の『尋常小学唱歌(一の中)』が初出だそうですが、「一生懸命」の普及に貢献したのかもしれないと思います。 ハリノ タチヲバ、/サカテニ モッテ、/チクリ チクリト、/ハラジュウ ツケバ、/ オニハ ホウシヲ/ハキダシテ、/イッショウ ケンメイ、/ニゲテイク。

Rozsy
質問者

お礼

こんにちは。 ご丁寧なご回答を有難うございました。 (お礼をし損ねてしまっていました、すみません。) 「一生懸命」は最近登場した言葉というわけではなかったのですね。 非常によく理解できました。 どうも有難うございました。

その他の回答 (5)

  • bgm38489
  • ベストアンサー率29% (633/2168)
回答No.6

語源を考えたら、自分の領地などを命を懸けて守るということからですから、一生懸命は的外れですね。 他の人がいろいろ述べてますので、いつから変わったかとかはさておき、「いっしょけんめい」ではなく、「いっしょうけんめい」というほうが聞こえがいいから、その読みが使われるようになってきた。いつの間にか、元の漢字「一所懸命」は忘れられ、「一生懸命」が一般化されてしまった、というところでしょう。 現代人は、「いっしょうけんめい」という言葉を読みから覚え、「一生懸命」という漢字をを覚え、「一所懸命」を知るパターンがほとんどでしょう。 メディアが統一しているのは、「いっしょうけんめい」という読みの言葉のほうが定着しているからです。

Rozsy
質問者

お礼

ご回答を有難うございます。 そうですよね、「いっしょけんめい」と「いっしょうけんめい」で読み方自体が違うのに、どうして?ですよね。 >現代人は、「いっしょうけんめい」という言葉を読みから覚え、「一生懸命」という漢字をを覚え、「一所懸命」を知るパターンがほとんどでしょう。 本当にその通りですね。 どうも有難うございました。

  • seble
  • ベストアンサー率27% (4041/14683)
回答No.4

昭和44年の広辞苑では、一所懸命が主で一生懸命はその転とされています。まあ、口語体が徐々に主になってきたのでしょう。 ああ、温い(ぬるい)は載ってなかったよ。「微温い」が正しい。

Rozsy
質問者

お礼

ご回答を有難うございます。 そうなのですね。 メディアが「一生懸命」と使用するようであれば 「一所懸命」と書く人は「漢字が間違っている」と周りに思われてしまいますね。

  • kensyo7
  • ベストアンサー率20% (96/470)
回答No.3

質問とだいぶずれますが、言葉は変遷します。 本来の意味から、真逆にさえなります。 特に仏教語。 往生、無学、談合、他力。 数え上げれば、枚挙にいとまなし。 ところで、違和感と同音に「異和」とあります。 最近亡くなった「津島祐子」(太宰の娘。) 詩人の「吉増剛造」作家「田辺聖子」これらの文章には必ず違和でなく 異和感です。 私もその一人です。

Rozsy
質問者

お礼

ご説明を有難うございます。 私は「違和感」の方がしっくりきますが・・・。 パソコンの文字変換では「異和」は漢字選択にありますが 「異和感」という選択肢はありませんね。 言葉は生きているということなのだとは思いますが、新聞報道などで 「本日より、この漢字をこの意味での標準使用を一斉開始します」などと 正式発表して、国民全員に共通認識として統一してくれる有難いです。

  • pringlez
  • ベストアンサー率36% (598/1630)
回答No.2

そういった会社は間違いがないように権威のある辞書の判断を基準にすることが極めて多いです。最もオーソドックスなのは広辞苑です。ほぼすべてのマスコミが広辞苑を基準にしているので、「統一」しているように見えるのです。 なので、「広辞苑にそう書いてあるからそれに従っている」というのが回答になります。だから広辞苑の改訂があると、表記・表現が変わることがあります。

Rozsy
質問者

お礼

早速のご回答を有難うございます。 広辞苑が判断基準なのですね。 大変よく理解できました。 有難うございました。

noname#219804
noname#219804
回答No.1

どちらも間違いではありません。 私は「一生懸命」で習いました。もう○十年も前ですが。

Rozsy
質問者

お礼

ありがとうございました。

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