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物語絵巻と説話絵巻のちがい

物語絵巻と説話絵巻の違いについておしえてください。 例などをあげてもらえたら嬉しいですm(_ _)m

みんなの回答

  • fumkum
  • ベストアンサー率66% (504/763)
回答No.3

こんにちは 物語絵巻と説話絵巻の両者について絵巻としては基本的な違いがあるわけではありません。その絵の題材を王朝物語群(後述)にとったものか、説話物語群にとったものかの違いでしかありません。そもそも、初期はそのような分類自体がなく、絵巻という言葉自体も稀で、ただ~絵という表現が普通でした。このような分類ができたのも近代に入ってからで、研究者により分類の表現も、作品にも違いがある面があります。 ところで、「物語」ですが、現代語に置き換えれば「小説」になります。現代でも小説にノンフィクション、フィクションの違いがあるように、同じ系統の物語でも違いはあります。 物語は、「物語の出(い)できはじめの祖(おや)なる竹取の翁」と言われる『竹取物語』より始まるとされます。竹取はこの世にありえないような話で、虚構性が高く、「作り物語」と分類されます。この系統でより非現実的物語を「伝奇物語」とも呼びます。この作り物語は竹取に始まり、『宇津保物語』『落窪物語』を経て、『源氏物語』へと繋がります。 これに対して、和歌を中心に、短い歌話(和歌が詠まれた事情などを文章化したもの)を集めた形式の「歌物語」というジャンルが成立してきます。竹取とほぼ同時期に成立したとされる『伊勢物語』に始まり、『大和物語』、『平中物語』を経て『源氏物語』に繋がります。『源氏物語』は、作り物語と歌物語を統合したような位置付けなので、単にジャンルを「物語」としています。源氏以降の『浜松中納言物語』『夜半の寝覚』『堤中納言物語』『狭衣物語』『とりかへばや物語』などがこの「物語」の作品とされます。中世に入ると、これらの物語を模倣した物語群が現れ、「擬古物語」と分類されます。これらの作り物語・歌物語から擬古物語に至る作品を広義の「王朝物語」と言い、これらの王朝物語の作品群を材料とした絵巻物の作品群を「物語絵巻」と総称し、分類しています。なお、物語絵巻の中に、『栄華物語』『大鏡』に代表される平安後期から中世期の「歴史物語」、平安中期の王朝女流文学作品の仮名日記、随筆なども含むとされます。この物語絵巻の代表作は、『源氏物語絵巻』、『紫式部日記絵巻』などがあげられます。 これに対して、説話物語集は、人々(作品化される物には貴族・僧侶層が多い)の間に語り伝えられた神話・仏話・伝説・民話などを集めて編集された文学作品の総称で、一般(狭義)に説話集は、平安後期から室町時代にかけて成立した説話集を指します。『今昔物語集』を代表に、『宇治拾遺物語』『古今著聞集』『十訓抄』『江談抄』などの作品があります。ただ、説話集には平安初期にかかれたとされる『日本霊異記』、中期に書かれた『*三宝絵詞』の仏教説話集と呼ばれる作品があり、これらも説話集のジャンルに入ると考える研究者もいます。絵巻に話を戻すと、狭義の説話集の文学作品を題材とした絵巻物を説話絵巻とするのですが、ここには、現在では文学作品としては伝わらない、もしくは文学作品化されなかっただろう『吉備大臣入唐(にっとう)絵巻』『伴大納言絵詞』などの、説話的要素を持つ絵巻作品群も説話絵巻のジャンルに分類されます。 *三宝絵詞=絵詞とありますが、絵は伝われず、詞書も平仮名文・漢文・漢字片仮名文の三種類の伝本があります。 さて、合戦を中心に描いた絵巻もあります。『平治物語絵巻』『蒙古襲来絵巻』など作品数も多いジャンルですが、このジャンル名について、戦記絵巻とする研究者と、従来からの合戦絵巻とする研究者がいます。このように絵巻の分類は、完全に統一されているものではないということです。 物語絵巻・説話絵巻・合戦(戦記)絵巻以外に、次のような分類もあります。 和歌に関連して和歌作者・風景などを画いた和歌絵巻(歌仙絵巻)。『三十六歌仙絵巻』『東北院職人歌合絵巻』など。 室町時代に流行した御伽草子を題材とした御伽草子絵巻。 寺社の創建・霊験譚など寺社の縁起を中心にした(社寺)縁起絵巻。『信貴山縁起』『北野天神縁起』など。 仏教の宗派の師祖などの人物の伝記を絵巻としたもの。伝記絵巻。ただし、高僧絵伝(『信貴山縁起』も内容的には分類される場合があります)・高僧伝絵巻とする場合もあり。『一遍上人絵伝』『法然上人絵伝』など。 仏教の経典などの内容を絵画化し、それを絵解きするような文章を持つものが多い。経典絵巻。『地獄草紙』『餓鬼草紙』など。 以上のような分類がされることが多いのですが、上記したように、違う考え方を持つ研究者も多く存在します。また、著名な作品である『鳥獣戯画』のように絵巻とはされながら、どれにも分類されない作品もあります。 文学の説明に偏った面がありますが、参考まで。

noname#259940
noname#259940
回答No.2

物語絵巻ですと、源氏物語などエンタメ性の高いストーリーもの。 当時の宮中で流行った恋愛モノって感じですね。 源氏物語も、全体を通しての無常観や浮気な男への批判精神のようなものが あったりするのですが、それは全体を通して伝えているのです。 説話絵巻ですと、信貴山縁起絵巻みたいなものですかね。 ストーリーとしては、山から下りずに熱心に修行していた高僧が托鉢の鉢を 飛ばして食料を求めたとかちょっと面白いとんでも話みたいなのが多いです。 説話絵巻は、一話完結の話がたくさん載っていて、一話ごとに得られる教訓が 結論として書かれています。大雑把に言うと、こんなことが出来るようになるなんて 仏法を信奉するって素晴らしいよね、もしくはやっぱり仏法信奉しないと こうなっちゃうよね、怖い怖いの2パターンですかね。 結構面白いので読んでみるといいですよ。

  • ithi
  • ベストアンサー率20% (1972/9602)
回答No.1

maaaacaron さん、こんばんは。 そうですね。物語というのは全部作り話の「作り物語」と人物や事件などは実在したが、作者の想像も入っている「実話」などがあります。作り物語は「源氏物語」、実話は「伊勢物語」が代表作です。 それに対して説話は物語のジャンルに入っています。今の言葉で言うと伝説とか昔話・民話でしょうか? 絵巻というのは文章のほかにその場面の絵が描かれた巻物です。 詳細は下記のURLを参照ください。 説話 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AA%AC%E8%A9%B1 物語 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%A9%E8%AA%9E 絵巻 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%B5%E5%B7%BB%E7%89%A9

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