- 締切済み
辞書の使いかた
漢語林などに漢字の「字義」が記載していますが、 例えば「衛」と言う漢字を引くと 字義として、まもーる 。ふせぐ。とありますが この意味は(衛ると読み ふせぐと言う意味) なのでしょうか? 音読みでも訓読みでも、まもるとはありませんが 送り仮名「る」をつけて、 例えば、地域の安全を衛る と言う具合に使ってもいいのでしょうか?
- みんなの回答 (3)
- 専門家の回答
みんなの回答
- staratras
- ベストアンサー率41% (1498/3648)
「衛る」(まもる)という表記は最近はほとんど見かけませんが、昔の文人は使っていました。青空文庫で少し検索しただけで、以下の用例がありました。人に見せない日記などの私的な文章や文学的な文章ならば現在でも「衛る」を使う人はいると思います。ただしブログなどネット上の文章を含む公的な文章では「守る」や「護る」を使う方が無難でしょう。 露国は露人自身が衛るべきものだと思います。(「何故の出兵か」与謝野晶子) 障塞は己を衛るを云ひ、漏決は患を去るを云ふ。(「囲碁雑考」幸田露伴) この隙間を衛るといふことが、やはり国防国家のために、非常に重要なことになつて来るのです。(「宗教と科学についての所感」岸田國士) 昔ほどこうした表記は幅が広く、漢学の素養のある漱石・鴎外などの作家は現在では使われなくなった字も多数使っています。
- fujic-1990
- ベストアンサー率55% (4505/8062)
宮城谷さんという、古代中国に題材を取った小説をたくさんお書きの方がいらっしゃいますが、あの方も若いころ先輩から「なぜその文字を使うのか考えて(小説に)使っているのか?」と聞かれて答えられず、猛勉強しなおされたそうですが、それに近いですね。 使う漢字の字義を考える態度はすばらしい。 > 音読みでも訓読みでも、まもるとはありませんが 「衛」は、訓読すると「まも-る」「まもり」です。 その漢和辞典の書式の問題ではないでしょうか。 > この意味は(衛ると読み ふせぐと言う意味) なのでしょうか? 衛+る なら、「まもる」と読み、「ふせぐ」という意味になりますね。 > 地域の安全を衛る と言う具合に使ってもいいのでしょうか はい。あまり一般的ではないです(守るのほうがふつう)が、その使い方ならよいと思いますよ、「預金をまもる」とかいう場合は使いませんが。 「衛」は、「偉」の旁の部分を「行」が挟む形です。「行」は足で行くこと。「偉」の旁の部分は、口の周囲を回る行為を表すそうです。 つまり歩いて何かの周りを「回る」=見回る=まもる になったので、ビル内外を見回る夜間勤務の「守衛」さんが漢字のイメージに近いかな。 地域を見回ってその地域を安全にするのであれば、その使い方は間違っていないと思われます。 厳密にいうと「地域の安全を衛る」というよりは「地域を(安全"に")衛る」という言い方が字義的にいいのかもしれませんが、ふつうに「地域の安全を守る」という言い方をしますので、良い(間違っていない)と思います。
- bran111
- ベストアンサー率49% (512/1037)
字義とは意味であって、読み方ではない。しかし訓読みとして「まもる」はあります。したがって、「衛る」はありですが、現在における用例は極めて少ないといえるでしょう。字義として、「まもーる」はない。