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固有値の集合のコンパクト性の証明が分かりません
Cは複素数体でφ≠A⊂C,F:A→C^{n×n}としσ(F(x))をn×n複素行列F(x)の固有値集合を表すものとします。x∈A Aがコンパクトなら∪_{x∈A}σ(F(x))もコンパクトである事を示したいのですが,どうすればいいのでしょうか?
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- jcpmutura
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「Aがコンパクトでfが連続ならばf(A)もコンパクトである」 という定理があるので σFが「連続」「 開集合GのσFによる逆像(σF)^{-1}(G)}が開集合となる 」 という条件があればその命題は真となります {G_λ}_{λ∈Λ} を ∪_{x∈A}σ(F(x)) の任意の開被覆とすると ∪_{x∈A}σ(F(x))⊂∪_{λ∈Λ}G_λ Aの任意の1つのxに対して σ(F(x))は有限集合だから 有限個の{G_k}_{k=1~n_x}があって σ(F(x))⊂∪_{k=1~n_x}G_k となるから G_x=∪_{k=1~n_x}G_k とすると σ(F(x))⊂G_x だから ∪_{x∈A}σ(F(x))⊂∪_{x∈A}G_x だから A⊂∪_{x∈A}(σF)^{-1}(G_x) (σF)^{-1}(G_x)が開集合であれば {(σF)^{-1}(G_x)}_{x∈A} はAの開被覆となって Aはコンパクトだから 有限部分開被覆 {(σF)^{-1}(G_x_k)}_{k=1~m} があって A⊂∪_{k=1~m}(σF)^{-1}(G_x_k) だから ∪_{x∈A}σ(F(x))⊂∪_{k=1~m}G_x_k となって ∪_{x∈A}σ(F(x))はコンパクトとなる
- tmpname
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> そうしますと,Aの仮定をどのようにすればこの命題は真となるのでしょうか? FがA→C^{n×n}という以外に制限が無い場合、Aが有限集合でないと一般には成立しない。 というのは、Aが無限集合の場合、同様に(選択公理により)Aに含まれる可算無限点列(a_n) (n∈N) [Nは自然数全体からなる集合]を適当に取り、 F(z) = (k) I_n (z = a_kとなる自然数kがある), O(それ以外) とおけば、∪_{x∈A}σ(F(x)) = N (自然数全体)となるから、やはり∪_{x∈A}σ(F(x)) は有界でなく、従ってcompactでない。 一方、Aが有限集合の場合は∪_{x∈A}σ(F(x))も有限集合となるので明らかに compactですが、…何というか、面白くないですよね? どういう文脈の中でこの問題が出てきたのか(練習問題なのか、大学の課題なのか、何かの補題なのか)分りませんが、(Aがcompactという以外に)Fに何か条件はないのですか?
- tmpname
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一般のFではそうなりません。 反例: Rを実数体とします。 A={z∈C| |z|≦1}とするとAはcompact。 I_nをn次正方単位行列、Oを零行列として、 F:A→C^{n×n}を F(z) = O (z=0), (1/|z|)I_n (z≠0)とする。 σ(F(z)) = { 0} (z=0), {1/|z|} (z≠0)となるから、 ∪_{x∈A}σ(F(x)) = {0} ∪ {t∈R | t≧1}となって、∪_{x∈A}σ(F(x))は有界ではなく、従ってcompactでもない。
お礼
どうも有難うございます。そうでしたか。 そうしますと,Aの仮定をどのようにすればこの命題は真となるのでしょうか?