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メタマテリアルを使った光学迷彩についての質問です。
半年ほど前、理研が三次元メタマテリアルの作製に成功したという話を聞きました。 このメタマテリアルなるものがどういったものなのかということについては、 理研のHPで解説があったのですが、このメタマテリアルをどのように使えば 可視光を欺瞞できるのか、というのがよくわかりませんでした。 単純にメタマテリアルそれ自体でもう既に眼に見えないものなのか、 それとも電気を通すなどして燃料?を送り込まないと使用できないのか、 その辺りがわかりませんでした。 もしこの疑問についてわかる方がいるのなら、回答していただけると幸いです。
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理研の資料によりますと「32.8テラヘルツの光に対して確認した」とありますが、32.8THzは一般には電磁波に入ります。広義には光と言えなくはないですが、少なくとも可視光では無いです。 また狭い波長だけにしか反応しないので、今の技術では、例えば赤色だけ透明になるとかが限界です。可視光全体に対応させるには10倍以上の広帯域化が必要ですが、その方法は見つかっていません。 メタマテリアルは例えばスマホなどの電磁波には効果がある事は確認されています。電磁波の延長である 可視光にも効果があるはずと考えられていますが、まだ実際には確認されていません。 レーダーに対するステルスのような効果も研究されていますが、やはり帯域が狭く実用化にはまだ遠いです。一番実用化が近いメタマテリアルの応用先はアンテナです。 メタマテリアルが損耗する事はありません。光を曲げるために例えばプリズムのような効果をメタマテリアルで実現するのですが、無色透明にはできず濁ったプリズムになり、光は曲がるが、暗くなる。という感じです。増幅して明るくできればいいのですが、その方法も見つかっていません。 今のままでは完全な透明マントをつくる方法には、まだいくつも技術的に越えなければならない壁があります。あたたかく見守ってください。
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- gr_metamaterial
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まず理研の成果は光ではなく電磁波であること、波長が限られること、など透明マントに使えるようになるまではまだまだ課題が多く四、五十年はかかるでしょう。 透明マントは透明にしたい物を光が迂回するようにデザインします。それには屈折率が自然界の物質より高いものと低いものが必要になり、理研の研究がそのための小さな一歩との主張です。 遠い将来うまく行ったとするとメタマテリアル自体目に見えないでしょう。ただし損失は避けられないので暗くなります。その対策として増幅のためのエネルギーが必要になるはずです。
補足
ご回答ありがとうございます。 幾つか気になったことがあり、この補足の欄で質問させていただきました。 私は【http://www.riken.jp/pr/press/2014/20141024_1/】このURLを見て今回の質問を 書かせていただいたのですが、この記事に書かれている >国際共同研究グループが開発したメタマテリアルは共振器アンテナ素子を三次元的に加工し、基板に垂直な方向に対して縦、横、斜め方向に立体的に配置したため、メタマテリアルに垂直な軸周りのどの方向からの光に対してもメタマテリアルの特性を発揮できます。 という文章では、光に対してもメタマテリアルの特性が発揮されたとあるのですが、 実際は回答者様が仰られるように光に対しては成果があがっていない、もしくはその成果が微々たるもの でしかない、ということなのでしょうか? また、私はメタマテリアルは可視光にしか効果がないと思っていたのですが、 回答者様のご回答によれば電磁波にも効果があるということでした。 ということはつまり、メタマテリアルはレーダーなどの索敵兵器に対しても有効だということなのでしょうか? 最後に、 >遠い将来うまく行ったとするとメタマテリアル自体目に見えないでしょう。ただし損失は避けられないので暗くなります。その対策として増幅のためのエネルギーが必要になるはずです。 というご回答の部分ですが、これは、メタマテリアルなどの損耗を防ぐためには 電気などのエネルギーの供給が必要である、という意味なのでしょうか? 恥ずかしながら私は理系の知識には疎いため、見当違いなことを言ってしまっているかもしれませんが、 気になったので改めて質問させていただきました。 お時間がありましたら、またご回答していただければ幸いです。
お礼
理論上は可能だけれども、実現にはまだまだ時間が掛かる、ということなのですね。 光学迷彩はSF浪漫の一つですし、ぜひとも私の存命中に一度くらいはお目にかかってみたいです。 わかりやすい説明で大変勉強になりました。 二度の質問にもしっかりと回答していただきまして、ありがとうございました。