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台湾の公用語が普通話の理由
台湾で使われてる言葉が普通話なのは何故でしょうか?
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台湾では元々原住民(中国語では先住民というと「もう絶滅してしまった」ニュアンスなので原住民という表現のほうがより望ましいとされる)と言われる少数民族の人たち(アミ族、パイワン族、タイヤル族、映画で有名になったセデック族他)が住んでいて、それぞれ独自の言葉を話していました。その後、中国の歴史上の英雄で母親が日本人、長崎県平戸生まれの鄭成功が台南に根拠を置いて以降、17世紀ごろから海峡を隔てた対岸の大陸福建省方面から漢民族の人たちが移住してくるようになりました。 今の台湾に住む大多数の人たちはその末裔で、話す言葉は福建省方面で話されている閩南語に近いホーロー語などと呼ばれている言葉です。それが一般に台湾語と呼ばれていることが多いようで、今の台湾では一番普通に話されている言葉です。客家と呼ばれる人たちも大陸から台湾に数多くやってきたので、客家語を話す人たちもそこそこ居ます。 では、公用語はどうなっているかというと、日本統治時代は日本語でした。だから、戦前に教育を受けた高齢の人たちは今でも日本語がしゃべれます。大戦後、中国共産党との内戦に敗れた国民党が台湾に逃げてきて、台湾を統治するようになります。国民党が公用語として台湾の人たちに強制したのが北京語です。台湾語をしゃべってはいけない、北京語を使え!とやった訳です。 北京語ないし北京官話とも言われるこの言葉は台湾では国語(日本で自国の公用語を国語と呼ぶのと同じですね)と呼ばれますが、中国共産党が大陸で普及させた普通話のベースにもなっており、その後のボキャブラリーの変遷や漢字の扱い(共産党は簡体字を採用、台湾は繁体字のまま)などで若干の違いはあるものの大陸の普通話と台湾の国語は非常に似たものです。自分は日本で中国語(普通話)を勉強して、大陸で仕事し、その後台湾でも仕事しましたが、自分の適当な中国語がどちらでも通用していますので、実用的には違いを感じません。 台湾に来た国民党政権も蒋介石、蒋経国親子の時代を経て、初の台湾人総統・李登輝氏の政権になって、国民党といっしょに大陸から来た人たちの独壇場ではなくなり、初めて台湾人が台湾を治めることになりました。そこで、台湾語を見直そうという機運になり、小学校で週一回台湾語でしゃべる日を設けたりして、台湾語がやっと日の目を見るようになりました。 今の台湾の人たちは、お互い同士では、台湾語と北京語をちゃんぽんにしてしゃべっています。台湾の人たちの打ち合わせに自分などが参加すると、北京語で話されている部分だけしか聞き取れないので閉口します。私に対しては北京語で話しかけてくれます。ただ、今30代前半ぐらいかそれ以下の若い人たちはそんなに北京語を強制されてきた訳ではないので、私のつたない北京語を聞き取ってはくれますが、台湾語なまりの北京語(発音が台湾語っぽい、文法が台湾語のまま)をしゃべってくるので聞き取れず、コミュニケーション取るのに苦労します。 台湾高速鉄道(台湾版の新幹線)に乗ると、車内アナウンスは、国語(北京語)、台湾語(ホーロー語)、客家語、英語の順番で4つの言葉で流れます。まとめると、今の台湾では北京語(大陸の普通話とルーツが同じ)、台湾語、客家語が主に使われていて、それらがちゃんぽんで話されたりしている現状です。北京語(国語と呼ぶ、普通話と呼ぶのは共産党)が話されているのは、戦後大陸から来た国民党が強制したのが大きな要因です。
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- f272
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> 何故、普通話と似てる国語を公用語にしたのでしょうか? 共産党が大陸を支配する前から標準語として「国語」を採用していました。台湾ではそれが続いているのです。大陸では共産党によって「国語」は一部に変更が加えられました。名称も「普通話」に変えられたのです。 つまり、話は逆であって「大陸で国語と似てる普通話を公用語にした」のです。
お礼
台湾は国語のままで、中国は国語を元にした普通話になったということなんですね。
- pluto1991
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台湾というのは台北に暫定的に首都をおいている中華民国のことです。本当の首都は上海の少し上に南京なんです。 南京を含めて大陸全部の実効支配を中国共産党に取られてしまった状態なわけ。 だから、そもそも言葉は中国の普通話でおかしくないです。 使う文字が難しい漢字(繁体字)で中国の簡体字とちがうのですが、それは簡体字が中国に導入されたのが抗日戦争の後だからです。
お礼
台北は中華民国の暫定的な首都にすぎないんですね。
- f272
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台湾での標準語は「国語」だろう。中華民国政府が公用語として普及を進めたからそうなっている。 ほとんど「普通話」と同じだが、完全に同じわけではない。
お礼
何故、普通話と似てる国語を公用語にしたのでしょうか?
お礼
なるほど、そういうことだったんですね。