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B29搭載の火器管制装置とは?
- B29搭載の火器管制装置(FCS)は、敵機を照準機のレティクルの中に捉えるだけで自動的に弾道計算して発砲することができる優れた装置です。
- 海洋上の敵艦に対しては、二次元平面に近似されるためパラメーターも少なく、測距儀や重量・サイズの面でも制約がありません。一方、空中を高速で移動する敵機に対しては、FCS装置の小型軽量化や演算処理の速さが求められました。
- 敵機までの距離を測定する方式や敵機の速度を求める演算方式、そして距離と速度ベクトルから敵機の相対位置を求める演算装置については、70年前の技術においてどのようなものであったのかは明確ではありません。
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WikipediaのB29のページから引用されているページにFCSを解説したページがありますね。 http://www.twinbeech.com/CFCsystem.htm そこに貼られているマニュアルページとおぼしきものに、コンピュータに必要な入力として Range or distance of target from gunner's sight とありますので、FCS自身には測距機能はなく照準器のほうにあったと思われます。ステレオ式測距儀といった技術はこのばあい不適当なので、ひょっとすると遠い近いを機銃手がダイヤルで入力していたとしても不思議ではないかと。 http://www.twinbeech.com/images/TURRETS/cfc/CFC%20computer198web.JPG FCSといっても、要は機銃手が照準器をむけると、モーター仕掛けですこし離れたところにある機銃が同じ方向に向くという仕組みのようです。ただ、まったく同じ方向にすると機銃手と機銃の位置の違いによる視差とか、対気速度や重力による弾道の流れがあるので、そのあたりを加減する非線形のアンプといったところではないでしょうか。アナログコンピュータということですので。 見越し射撃も、照準器の動きが早いときは、モーターの動きが余計早い(交流ゲインが高い)とかなのでは。
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No.2です >説明書きに”Computer"とありますが、Quotation付きであるところにヒントがありますね。 B-29のことについては全く知らない者が口を出してすみません。 30年程度前までは、自動車に使われている、エンジンコントロールユニット(ECU)の中身はマイコンではなく、オペアンプを使った「アナログコンピュータ」でした。 うちの古いトラクターは、自動水平装置、自動耕深装置がついていますが、ポテンショメータの電圧値を読み取って、アナログコンピュータが油圧を制御し、耕耘装置の角度と深さを調整する仕組みになっています。 ネット上で見かけたそのB-29のfCSの写真では真空管が見えましたから、従来、歯車を使っていたアナログコンピュータを、 真空管でオペアンプを構成した回路に置き換えていたのでしょうね。 オペアンプを使うと電圧の乗算、加算、減算、微分、積分などが瞬時にできますので、 複数の電圧入力から、1つの電圧出力を出せればいいんでしょうね。 私はオペアンプは、家庭のセンサーを使った工作や、オーディオくらいでしか使ったことがありませんが、 良く考えるとオーディオミキサー回路は電圧加算回路ですよね。
お礼
>オペアンプを使うと電圧の乗算、加算、減算、微分、積分などが瞬時にできますので、 複数の電圧入力から、1つの電圧出力を出せればいいんでしょうね。 どうやら大抵のことは対応できそうですね。 回答ありがとうございました。
- kagakusuki
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多分、下記の参考URLのページにある様なジャイロ式光像照準器を、機体本体ではなく、銃塔に取り付けて使用していたのではないかと思います。 【参考URL】 軍事板初心者質問スレまとめ(FAQ) > レシプロ機 > 戦闘機の照準器は敵機の翼幅か何かを入力しておくと射撃ポイントを教えてくれるらしいが、どんな風な仕組なの? http://www6.atwiki.jp/army2ch/pages/88.html#id_0de349ae apuro > 火器管制装置(FCS) > 航空計器・照準器 > 2012年03月12日18:00 慣性射爆照準器?。 http://blog.livedoor.jp/zenzaburou/archives/1613905.html 尚、下記の参考URLのページには、上記の参考URLのページでは明記されていないアナログコンピュータが使われていたという記述がありますが、射撃時の操作方法が上記の参考URLに掲載されているものとおおむね共通している様ですので、同様の原理に基づく装置ではないかと思います。 おそらく上記の参考URLのページでは触れられていないというだけで、アナログコンピュータ自体は使われていたのではないかと思います。 【参考URL】 北山敏和の鉄道いまむかし > 11 自伝による戦争の回顧 > B29爆撃機 > 10 防禦火器の配置 http://ktymtskz.my.coocan.jp/cabinet/b29.htm#10
お礼
有難うございます。 ”ジャイロ式光像照準器”ですか? 自機が回避行動を取る場合はジャイロでその変異を補正するのでしょうか。 その補正値にしたがって、銃身が追随するってことだと素晴らしいですね。 GPSの制度が悪い時代のカーナビは、ジャイロで補正していたようですが、GPSやディジタルコンピューターが進歩して、キネティックな機構は忘れ去られてしまいますね。 しかし、敵機の翼幅をセットして、画像上のサイズをもって距離を推定するってのは、原始的ですが、Intuitiveですね。 科学スキーさんには何時も貴重な情報源をご教示いただき感謝しております。
No.2です。 すみません。良く見たら冊子ではなくDVDになってましたね。TIF形式の画像ファイルとPDFファイルのようです。 780ページもありますのでかなり詳しそうです。
お礼
有難うございます。 アメリカやカナダには、このような特殊な文書・情報を私企業がアーカイブしているところがあるってのが素晴らしいですね。戦勝国ならではってことでしょうか。
詳しくはないので役に立つ内容か分かりませんが、下記サイトで、B-29の射撃管制装置(fire control system)の操作・整備マニュアル(コピー)を売っています。 冊子ですので日本への送料込みでも、さほど高いものではないと思いますので、入手されてみてはいかがでしょうか。 http://www.aircraft-manuals.com/bobaiceficos.html
お礼
貴重な情報ありがとうございます。 説明書きに”Computer"とありますが、Quotation付きであるところにヒントがありますね。 フォン・ノイマン型ではない”計算機”を実装していると言う事なのでしょう。 可変抵抗を複数組み合わせて閉回路を作り、入力電圧に対して出力される電流をとるとある種の関数ができるので、これを組み合わせてアナログ値を求めるのか想像します。 しかし、速度はベクトル量では一パラメータですが、スカラー量に直せば最低で三つのパラメータになるわけですから、結構複雑でしょうね。 狙撃手は可変抵抗機のスライドを調整して関数を決めるのかしら。
- washi001
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これは私の予測ですので、回答にはなっていません・・・ 当時の技術では、所詮光学照準しか出来なかったと思うので、B29の火気管制装置は、 見越し角や未来位置を過去の実践データ等から推測して、機械で補うレベルではない かと思います。 ただ、これらを機械で補うことで、射撃技術の個人差が小さくなり、結果、精度が 向上したのではないかと思います。 当初は、B29は高度10,000mくらいから爆撃していましたが、途中で方針の変更が あり、高度2,000~3,000m位で爆撃を行うようになると、日本の戦闘機による被害 が激増したようです。 新聞に書いてありましたが、低空爆撃のときにB29搭乗任務につく人は、ほぼ全員 死ぬ覚悟だったとのことです。 全て仮説になりますが、参考にして頂ければと思います。
お礼
投稿ありがとうございます。 1944年11月21日の長崎空爆のときに墜落したB29から、Western Electric社製のAN/APQ13という波長3cm(X-band)のレーダーが発見されてるそうです。 http://www.yokohamaradiomuseum.com/shimodawebsite/page0201.html 日本の軍隊は屠龍など、B29撃墜に一定の成果をだした副座夜間戦闘機でさえもレーダーを搭載していなかったようなので、レーダーに関しては第二次大戦末期で日米に大きな差があったと思われます。
お礼
>非線形のアンプといったところではないでしょうか。 ディジタルコンピューターが発明される前にも、それなりにやり方があった訳ですね。 回答ありがとうございました。