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藻類培養時の明暗について
今近所の海水を汲んで藻類の培養を行っているところですが、文献などを見ると、光照射16時間・光なし8時間、というように明暗をつけて培養していることが多いですね。素人考えとしては、せっかく光インキュベーターで培養しているのだから24時間ぶっつづけで光を当てて培養したほうが効率が良いのではないかと思ってしまい、環境試料中から藻類を増やすという単純な目的の場合は明暗の『暗』は必要ないのかなと考えているのですが、どうでしょうか?それとも、明暗をつけることで逆に生育が良くなるのでしょうか?ご存知の方、ご教示をお願いします。
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植物というのは光合成をしています。 が、忘れられがちですが同時に呼吸もしているのです。 光が当たっている時は呼吸より光合成の方がたくさん行われています。 しかし光が当たっていないときは呼吸のみですね。 で、こっから本題です。 光照射すると、先にも述べたように日が当たっているときは光合成の方が盛んなので、海水中の酸素はガンガン増えます。 同時に二酸化炭素はガンガン減ります。(光合成は二酸化炭素を消費する) ずーっと光合成をさせっぱなしだとそのうち二酸化炭素が無くなってしまいますよね? つまり光合成をするための燃料が切れちゃいます。 そこで植物の呼吸が必要になるわけです。 光を与えないと光合成なしで呼吸のみになります。 海水中の酸素が消費され二酸化炭素が増えます。 んで二酸化炭素がいっぱいになったらまた光を当てて光合成させればいいのです。 つまり光照射18時間で光合成をガンガン行わせて、光なし8時間で光合成の燃料(二酸化炭素)を海水中に蓄えてるってわけですね。 その証拠に陸上の植物は光当てっぱなしでも大丈夫ですよね。(ただでさえ空気中には二酸化炭素が増えているのだからw)
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- alcheholly
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しろうとなので、参考となれば幸いです。 何年か前の専門誌にかなり単純な構造の生物である藍藻にも日周性があることが確認されたという記事がありました。 記憶では、増殖(葉緑体か細胞そのものかは忘れた)に深く関る現象だったように記憶しています。 従って、「光なし」が必要なのです。 以下は、ご存知とは思いますが念のため。 インキュベータ内の二酸化炭素の管理はどのようにされてますでしょうか。 熱帯魚水槽の水草を美しく保つために、二酸化炭素を強制的に添加している方もいらっしゃいます。 海水の場合を知らないのですが、界面からの二酸化炭素の吸収と藻類自身からの排出だけでは限界があると思います。 pHの低下が懸念されますので、サンゴ砂などで調整する必要があります。 また、高度な添加が不要な場合、エアレーションによって供給するといおう方法もありますが、どのような目的で培養されておられるのかわかりませんので、オススメではありません。 もちろん、照明を切ってしまう夜間には、二酸化炭素の供給を電磁バルブで中止します。 Ca、P、Nなどのミネラルも当然必要ですから、定期的な海水の交換も培養に影響を与えます。
お礼
光は以外と重要なんですね。しかも増殖に、ですか。。。とりあえずは明暗16/8時間周期で培養してみます。有難うございました。
お礼
ご教示を有難うございます。 なるほど、二酸化炭素の放出も大事だということですね。素人考えだと、どんどん光を当てて『おら、食え、食え!(光合成しろ)』なんて光の押し売りを考えてしまいますが、明暗の重要性がよくわかりました。有難うございます。