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「ヴァージニア・ウルフなんかこわくない」
ヴァージニア・ウルフは知っていますが、タイトルの戯曲はどうしてつけられたのでしょうか?この戯曲はのあらすじはおよそ分かっていますが、昔から、なぜこのタイトルなんだろうかなと思っていました。「評論家なんか怖くない」という意味なんでしょうか?
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> 結局、"Virginia Woolf"は"the big bad wolf"や"living life without false illusions"のメタファーということですね。 というか、まず本歌が "the big bad wolf" なんです。 これは二匹の子豚がオオカミなんか怖くないと歌い踊るシーンの挿入歌です。 そこへオオカミが現れて、慌てて煉瓦の家に逃げ込むというわけです。 二匹の子豚は、現実に目を背けて、偽りの幻想に生きているようなもので。 この戯曲『ヴァージニア・ウルフ』もある意味そうですね。 偽りの夫婦生活を生きているが、やがて醜く恐ろしい現実が立ち現れる。 "the big bad wolf" を "Virginia Woolf" に代えたのは、落書きをした学生のスノッブなジョークでしょう。 おれは三匹の子豚もヴァージニア・ウルフも知ってるぜ、どっちも分かるぜ、という。 我ながら浅い読みだとは思いますが、たとえばこんな解釈でお休みになれますでしょうか? 二組の大学教授夫妻は知性と嫌らしいスノッブの同居のメタファー。 恐ろしいオオカミは夫婦生活の真実のメタファー。 ヴァージニア・ウルフはこの二つのメタファーをつなぐ橋あるいは鎖の環。
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- Piedpiping
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これについては、Albee 自身がインタビューに対してこう答えています。 INTERVIEWER Incidentally, when did the title Who’s Afraid of Virginia Woolf? occur to you? ALBEE There was a saloon—it’s changed its name now—on Tenth Street, between Greenwich Avenue and Waverly Place, that was called something at one time, now called something else, and they had a big mirror on the downstairs bar in this saloon where people used to scrawl graffiti. At one point back in about 1953. . .1954, I think it was—long before any of us started doing much of anything—I was in there having a beer one night, and I saw “Who’s Afraid of Virginia Woolf?” scrawled in soap, I suppose, on this mirror. When I started to write the play it cropped up in my mind again. And of course, who’s afraid of Virginia Woolf means who’s afraid of the big bad wolf . . . who’s afraid of living life without false illusions. And it did strike me as being a rather typical university, intellectual joke. 要するに、大学生の落書きが頭に残っていたということですね。 デイズニーの『三匹の子豚』の挿入歌「 "Who's Afraid of the Big Bad Wolf?"」が本歌ですが、このメロディをそのまま使うと著作権料が高いので、"Here We Go Round the Mulberry Bush"のメロディで上演するのが恒例だそうです。 私が見たときもそうでした。懐かしい。
お礼
理屈っぽくてすみません。文学は理屈でない部分もありますね。ありがとうございます。
補足
"Who’s afraid of Virginia Woolf?"そのものを読んだことがありませんし、映画?も見たことがないので、推測するほかないのですが、結局、"Virginia Woolf"は"the big bad wolf"や"living life without false illusions"のメタファーということですね。しかし、"the big bad wolf"や"living life without false illusions"も何らかのメタファーであることですよね。後者の「偽りの幻想を抱かずに人生を送る」がその意味と考えても、更に意味が深いですね。「偽りの幻想」とは「幻想が偽りである」つまり「幻想ではない」のか「幻想そのものが偽りであるのだが」さらに、二重に偽りという形容を「幻想」に付け加えたのか、全体を読んだことがないものが、一部を推測することの難しさを感じます。 もしよろしければ、"Virginia Woolf"が何のメタファーなのか「猿にでも分かる」ようにご説明もうひとことして頂ければ、今晩安心して眠れます・・・
お礼
やっと眠れそうです。"wolf"と"Woolf"の音によるだじゃれと、落書きをした学生のスノッブなジョーク・・・おれは三匹の子豚もヴァージニア・ウルフも知ってるぜ、どっちも分かるぜ、という。 何らかの定義を前提に考えると駄目なんですね。やっと分かりました。戯曲『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない』いつか読んでみます。 なぜこんな質問を出したかと言いますと、源氏物語の最初の西洋人の評論に関して読んでいたところ、『ヴァージニア・ウルフ』が評していたのを知りまして、そういえば、『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない』っていうのがあったな、と思い出し、長年疑問に思っていたことを何とか解消したいというバカな動機でした。 つきあって頂いてありがとうございました。