- ベストアンサー
ジニ係数算出には保有資産は顧慮されないのですか?
ジニ係数算出には所得の累積分布曲線から求められるとなっていますが、保有する 資産(預貯金、不動産、株券等)は考慮外なのでしょうか? 大資産家でも所得が無ければ、貧困層に入るのでしょうか? 経済音痴ですが宜しくお願いします。
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
ジニ係数は、個人を階層分類するための指標ではなく、国など社会全体における所得や資産の不平等の程度を測るための指標です。 所得で測れば所得の不平等の程度が、資産で測れば資産の不平等の程度が測れることになります(資産分布の信頼できる指標が存在するのかどうか知りませんが。)。 仮に、所得と資産との間に逆相関があれば、所得だけ、資産だけのジニ係数はあまり意味ないことになります。例えば、資産は多いが所得は少ない悠々自適の高齢者が増えると、低所得層が増加するので所得のジニ係数は大きくなり、不平等の程度が増大したように見えてしまう、という問題はあり得ます。 しかし、通常、例えば各国間の比較をする場合など、そこまで厳密に考えなくてもいいような気がします。
お礼
ご丁寧な回答をいただき感謝いたします。 派遣社員、契約社員等の貧困の報道でジニ係数が話題にされていたので 所得に関する指数とばかり思っていました。資産には資産に関するジニ 係数がちゃんと存在することを知り、納得いたしました。 所得のみのジニ係数では、おっしゃる通り悠々自適の資産持ちの年金暮 らしの高齢者が、たくさんいる社会ではジニ係数は大きくなってしまい ますね。 所得のジニ係数は、言葉をかえれば個人の能力の不平等さを現す指数と もいえるかも知れません。新入社員とベテラン社員、目先の聞く商売人 とグウタラ商売人、等々所得は大きく違ってきますね。 国会で、野党が政府の攻撃に使っているジニ係数も、所得の係数だけで なく、資産のジニ係数でも追求すべきかも知れません。 有難うございました。