- ベストアンサー
行列のスペクトル分解とは?
- 行列のスペクトル分解についてわかりやすく解説します。
- 行列Aについて、固有値と固有ベクトルを使用して行列のスペクトル分解を行います。
- スペクトル分解を使って、行列Aのべき乗を簡単に計算することができます。
- みんなの回答 (2)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
「なぜこのxにAを代入したりするんですか?」 なぜ、と問われても…。 「A を代入すると P や Q などを表す式になるから」としか答えようがないですね。 1 まず、ご質問にあった A が 2 行2列行列の場合、 A = αP + βQ です。(ただし、A は対称行列で、P^2 = P、Q^2 = Q、PQ = QP = 0 です。こういう条件があることは、その参考書に書かれているはずです。) すると、任意の多項式 f(x) の x に A を代入すると、 f(A) = f(αP + βQ) = f(α)P + f(β)Q です。任意の多項式に対して上の等式が成立するのだから、 f の代わりに g や h を置いても同様の等式が成立します。g を使うと g(A) = g(α)P + g(β)Q = 1×P + 0×Q = P となって P を表す公式が得られます。一方、h を使うと h(A) = h(α)P + h(β)Q = 0×P + 1×Q = Q となって Q を表す公式が得られます。このように、g(x) や h(x) のx に A を代入するのは、P や Q を表す公式を得るための方便なのです。 2 高校で習っていないということですが、一応、ANo.1 に書いた3 行3列行列の場合を説明すると、次のようになります。 A = αP + βQ + γR です。(ただし、A は対称行列で、P^2 = P、Q^2 = Q、R^2 = R、PQ = QP = PR = RP = QR = RQ = 0 ) すると、任意の多項式 f(x) の x に A を代入すると、 f(A) = f(αP + βQ + γR) = f(α)P + f(β)Q + f(γ)R です。任意の多項式に対して上の等式が成立するのだから、 f の代わりに p や q や r を置いても同様の等式が成立します。p を使うと p(A) = p(α)P + p(β)Q + p(γ)R= 1×P + 0×Q + 0×R = P となって P を表す公式が得られます。q を使うと q(A) = q(α)P + q(β)Q + q(γ)R= 0×P + 1×Q + 0×R = Q となって Q を表す公式が得られます。r を使うと r(A) = r(α)P + r(β)Q + r(γ)R= 0×P + 0×Q + 1×R = R となって R を表す公式が得られます。 3 (多項式に行列を代入することの意味) 「まずx^n=(x^2-ax+b)Q(x)+αx+βと考えてからA^2-ax+b=OだからA^n=αA+βIとしました」というのもあながち間違いではないですが、本来の意味は、単純に x を A に置き換える、というだけのことです。ですから、 x^n の x に A を 代入すれば A^n x +7 の x に A を 代入すれば A +7 というのが正解です。なお、I を単位行列として A + 7 の代わりに A + 7I と書いても構いません。行列の演算の場合、7 と 7I は同じものとみなされます。
その他の回答 (1)
- ramayana
- ベストアンサー率75% (215/285)
P、Qを計算する公式を簡単に作れるからじゃないかな。 P と Q が A の 1 次式で表されたことに注意。書かれている手順は、ちょっとした手直しで 3 次行列、 4 次行列等々にも使えます。すると、一般に、 A が k 次実対称行列で相異なる固有値を持つとき、P や Q に相当する行列は A の k-1 次式で表されることが見て取れます。 例えば、 A を相異なる固有値α、β、γを持つ 3 次対称行列とするとき、任意の整数 n に対して A^n = α^nP + β^nQ + γ^nR と書ける。ここで P =p(A) 、Q = q(A) 、R = r(A) 。ただし、 p 、 q 、 r 、は、次を満たす多項式。 p(α) =1 , p(β) = 0 、p(γ) = 0 q(α) =0 , q(β) = 1 、q(γ) = 0 r(α) =0 , r(β) = 0 、r(γ) = 1 このような多項式は、一般に p(x) = (x-β)(x-γ)(θ(x)(x-α) + 1)/((α-β)(α-γ)) q(x) = (x-α)(x-γ)(σ(x)(x-β) + 1)/((β-α)(β-γ)) r(x) = (x-α)(x-β)(τ(x)(x-γ) + 1)/((γ-α)(γ-β)) と表される(θ(x) 、σ(x) 、τ(x) は任意の多項式 )が、θ(x) 、σ(x) 、τ(x) が何であってもp(A) 、q(A) 、r(A) が変わらないので、θ(x) =σ(x) = τ(x) = 0 と置いて p(x) = (x-β)(x-γ)/((α-β)(α-γ)) q(x) = (x-α)(x-γ)/((β-α)(β-γ)) r(x) = (x-α)(x-β)/((γ-α)(γ-β)) としてよい。 *********** あと、老婆心ながら、質問は、他人が読んで分かるように書くべきです。いくつか気付いた点を挙げます。 1 A が実数行列か他の係数を持つ行列なのか分からない。 2 A が対称行列(orエルミート行列)かどうか分からない。 3 A の次数が 2 かどうか分からない。 4 α= βでもよいのかどうか分からない。 5 f(x) の係数に y や z を使うのは、変数と間違いやすく無神経。 6 「P=x-βI/α-β,Q=x-αI/β-α」は、「g(x)=(x-β)/(α-β),h(x)=(x-α)/(β-α)」の間違い(と思われる)。 7 I という記号を説明なしで使っている。
補足
すみません・・・自分は高校生なので3次、4次の行列の説明はよく分かりません・・・ 例えば上の例で 「A^n = α^nP + β^nQ + γ^nR と書ける。ここで P =p(A) 、Q = q(A) 、R = r(A) 。ただし、 p 、 q 、 r 、は、次を満たす多項式。 p(α) =1 , p(β) = 0 、p(γ) = 0 q(α) =0 , q(β) = 1 、q(γ) = 0 r(α) =0 , r(β) = 0 、r(γ) = 1 このような多項式はp(x) = (x-β)(x-γ)/((α-β)(α-γ)) q(x) = (x-α)(x-γ)/((β-α)(β-γ)) r(x) = (x-α)(x-β)/((γ-α)(γ-β)) 」 であることは用意に分かるのですが、だからといってなぜこのxにAを代入したりするんですか?多項式に代入できるのは知っているのですが・・・ よく習い始めに、まずx^n=(x^2-ax+b)Q(x)+αx+β と考えてからA^2-ax+b=O だからA^n=αA+βIとしましたが、そのような感覚でしょうか?