3番の回答者です
少し単純化しすぎたかもしれませんので、もう少し厳密に考えたいと思います。
★名詞に対して、前置と後置が生じる、その区別が問題になっています。
1つの考え方として、前置の場合、内在的(inherent)属性や永続的(permanent)属性があるというのがあります。
それに対し、後置の場合は、一時的(temporary)状態、一時的に問題になっている内在的属性があると考えます。これは、万能ではないのですが、結構あてはまる考え方ではあります。
どうして、こういう考えが出てくるかというと、(以下の8文は、英潮社、英語学入門講座・英語の文法、荒木一雄監修、より引用)
the only navigable river (もともと)航行可能な唯一の川
the only river navigable (一時的に)航行可能になっている唯一の川
an insane man 気が狂った人
a man insane 気が狂った真似をしている人、一時的に(気が動転したりして)狂乱状態になった人
some straight whiskey 生のウイスキー
some whiskey straight 水割りをしていないウイスキー
the invisible man (透明な人間)
the only man visible (姿の見える唯一の人)
このような例を見ると、永続的(あるいは内在的)、一時的という考え方は納得できます。
presentなど、前置と後置では意味が違いますが、それでもなお、永続性と一時的という考えが有効です。
present employees 現在の従業員
employees present 出席している従業員
これに、他のと区別するから前置という考えの回答もありますが、そうすると、
employees presentとemployees absentという区別ができることをどう説明するのかということになります。私は、区別だから前置というのは、あまりいい説明でないように思いますが、それに対して、明快な答えがあったら、勉強のために知りたいものです。
でも、形容詞の基本にもどって考えると、たしかに、区別というのは重要な概念であります。
a beautiful girlがあればan ugly girlもあり、こういう区別をすることが形容詞の重要な役割です。
lunchという語も、単独では不可算名詞ですが、形容詞(あるいは名詞)を前置することにより
a school lunch, a boxed lunch, a wonderful lunchなど可算名詞化するのは、そもそも区別ができるからにほかなりません。そして、限定用法の形容詞というのは、確かに、区別できる場合がほとんどです。箱と箱では区別できません。しかし、black box とwhite boxとか、large boxとsmall boxと形容詞があると区別ができます。しかし、これは、限定用法だけにとどまらず、叙述用法でもあるわけで、後置の形容詞もpresent/absentの区別が生じるなど、区別はあるわけです。他の例ではーー
... a study of thousands of sharemarket trades had shown that after a year, the stocks sold were on average 3.5% higher than the stocks bought.
Australasian Business Intelligence July 15, 2003 より引用
この文の中にstocks sold, stocks boughtが比較されています。区別されています。これが後置なのは、前置は区別という説明では理解できません。
★killed manとは言えないがmurdered manと言えるのはなぜか?
これを、永続性と一時的ということで考えることができます。
killというのは、一回の動作と考えられます。たとえば拳銃を撃って殺すということです。
しかし、murderは、premeditated killingと辞書にもあるように、一回の動作というより、準備して、殺して、死体を遺棄してーーのようなすべてにわたってのことがらとなります。
killed manが言えないのは、殺された状態ーーというのが妙だからです。殺されたあとは、死んだ状態になるわけで、dead manと言います。あるいは、murdered manも可能です。しかし、killedは違いますね。
ただし、絶対にkilled manを言わないかというと、そうでもありません。
a brutally killed manというように副詞がつくと言えるようになります。これは、どんな殺され方をしたかということになってくるので言えます。これが内在的属性ということ(どのような人かというと、無残な殺され方をした人)です。
この点に関しては、区別云々という説明では、納得がいくものではありません。
used cars は、(ずっと)使い古された車
cars used は、(一時的に)使われた車
という説明がわかりやすいと思います。まあ、いちいち、日本語に訳して思考する人にとっては、中古車ーーとかと、~されるとかと、訳の仕分けによって考えるのでしょうけれども、私は、なるべく英語で考えて納得できる方法、つまり、ネイティブの思考回路に近づいて理解したいと思っているので、そういう説明を目指したいと思います。
★a corrected sentenceという言い方は、たとえば、憲法の条文を修正し、これがa corrected sentenceだと言うことができますね。そこで、これは問題のない表現であることは、皆同意できると思います。ちなみに、この表現は永続性がしっかり出て来ます。
それに対し、a sentence correctedというのは、私としては、ふつうの言い方ではないので却下したわけですが、でも一応文法的にはThis is a sentence corrected.というのは成立すると思います。その場合、やはり、一時的に手を加えた文と考えてよいと思います。ただ、こういう場合、そこにはもう一段階あって、では、ネイティブが実際にこういう言い方をするかどうかーーというのがあります。私はその点で、この言い方はないのではないかーーと思った次第です。では、これは添削された文ですーーならどう言うか。
たとえば、自分が教師なら
This is a sentence I corrected.
あるいはたとえば、生徒なら
This is a sentence with errors corrected.
などの言い方があるわけで、わざわざ、This is a sentence corrected.などど、誰が直したの?どんなふうに修正したの?とつっこまれそうな文を言うことはしないと思います。このcorrectedだけを後置するというのは、非常に落ち着かなくなるので避けたいところです。それでもなお、1語を後置することがあるのは、永続的または内在的な場合と、そうでない場合を区別する状況で使うとか、よく使う表現で使うとかしているのだと思います。
以上、私の見解を述べさせていただきました。
お礼
私の頭ではもう難しくて混乱してきました。 本当に厄介ですね。 ご回答ありがとうございました。
補足
私には、正しい判断のできる力がありませんので、 今回はベストアンサーを選ばずにおきたいと思います。 みなさまのご回答はすべて、質問に対する手掛かりとなったことをお伝えしておきたいと思います。 みなさま、ご回答ありがとうございました。