- ベストアンサー
海流・潮汐流による応力の計算について
- 海流や潮汐流を利用して大規模な発電を行う方法を考案した。計算の誤りや、コンセプト段階で理論的に破綻している部分があるかどうかを知りたい。
- 海流や潮汐流を利用した発電方法のコンセプトと仕組みについて説明した。計算の正確性や技術的な課題についての意見を求めている。
- 海流や潮汐流を利用した大規模な発電方法の計算についての質問。計算の正確性や設備の強度に関する意見を求めている。
- みんなの回答 (3)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
>「ベルトにかかる力は、86400/3=28800kN=3000t」という部分についてですが、これでは箱型流路に存在する >流水の質量の慣性力が計算に入っていないように思えます。 私としてはこれは当然。そんなもの無視。何故なら、考える必要ないから。 というのは、 60mの立体に必要流速を満たすまで、どんなに楽観的に考えても30秒。(=60÷(5-3)) ですから、最初の1秒は、定常状態に移行するまでの過渡期であって、エネルギーを取り出すのは定常状態に移行後。 まあ、コレに関し、質問文に記載無いから、当然そう考えます。 ※1秒発電して30秒休む、というのは考えること自体を無意識に拒否。エヴァのホジトロンライフル用の電源なら別。 で、私は、 >これは定常時なので、ピストンが動き出した瞬間は、その2~3倍に押さえ込む。 と書いています。定常時と明言しています。要するに、ピストンが3m/sで動いてからが現実に発電する時間帯、 とみているわけ。そうとらえても特に不都合の無い施設なので、それ以外の発想は眼中に無いのです。 ですから、 ・諸悪の根源は1秒で完全閉塞することにあり という理解であり、スリットを閉めるのに時間をかければよいだけ、というごく単純な話。 ※無限に時間を掛けてよいなら、明らかに力=ゼロなので定常時の力のみ。 で、スリットを閉める時間をゼロ秒とするのではなくて、適当に(まあ、20秒~1分くらい、か?)設定すれば 定常時×2~3位でなんとかるよ、そう言っています。 ※現実、バルブなどの開閉にはそれくらいぼ時間をかける。 あと、1秒で開閉。そりゃあ勝手だ。 でも、ワイヤーだけでなく、水路の前面、側壁、底板にも同等の力がかかることを忘れてはダメ。 ※スリットをゆっくり閉めれば無視できるんだが、あなたは拒否した。 結果、側壁、底板を流れに逆らっって引き上げるための力が増大。(頑丈に作らないとならない。)おそらくは、 発電量は限りなくゼロまで低下。まあ、ワイヤーの断面積なんぞ、どうでもいいという本質的な部分でアウト。 (水中を引き上げるときの抵抗が無視できない。下手すればマイナスになってしまう。計算していないようだけどね。) ※まずは、スリットや側壁の強度計算をすることをおすめします。その結果、ピストンを引き上げるのにどれだけ の力が必要なのかも含みます。1秒で開閉にこだわる限りエネルギーのの赤字確定だろうけど。 ※※念のため。ワイヤーに20万トンかかるなら、スリット全体で20万t。 側壁や底板も、当然20万t。 まあ、60m×60mで割り戻すけど。 そのためにどれだけの強度が必要か?まあ、ワイヤーの強度んなどどうでもいいんあじゃあ? その結果、流れに逆らってピストンを引きあゲルトエネルギー収支はマイナス、という いことだけ申し上げておく。 ※※※それほど、「1秒で開閉」は、無茶振りであり、流体力学ををちょっとでもかじったらありえないんですよ。 ※※※※それ以外にもツッコミ箇所はたくさんあります。流体力学の素人さんを脱出するまで具体回答できないけど。
その他の回答 (2)
- masa2211
- ベストアンサー率43% (178/411)
>15年以上前にプラントのフレームの構造計算などをやっていたことがあるので、完璧な素人というわけでもない どう見たって素人(=工業高校の学生以下)。力学の基本で考え方の間違いが多すぎるため。 当該構造計算が怖すぎます。 たとえば、 >壁面の強度についてですが、60×60mの面積が、スリットと両側面、底面・天井と合わせて3600×5で分散 >全体で20万トンでも1平米あたりは10トン あの~、前回回答で、全体で20万トンを60×60mで割らなきゃダメ(つまり、55t/m2)と書いたのだけど無視? 力の方向と合成を考えてみて。少なくとも、側壁、天版、底板の圧力がナンボであっても20万トンを 受け止める力にはなりえない、ということを高校物理で教わっているはず。(ベクトルの合成のところ。) >壁面付近をハニカム構造にしたり、壁面に垂直なプレートを並べるなどして補強すれば、そんなに無謀な数字でもない 無謀もいいところ。 まず、現実の道路橋を考えます。 材料は鋼鉄とし、近似的には重量ゼロ。 自動車重量は、トラックがびっしり並んで渋滞したとして、 大体なら1平米あたりは1トン。そうやって設計(現実にそうします。)した結果、桁(あなたのいう垂直なプレート)は、高さ約2.5m。 (橋長60mとして。) ということは、2.5m×60m×4辺の抵抗が最低でもあるわけで、それを流れに逆らって流速8m/sで引っ張りあげたら、 それだけで、起動エネルギーの大半を消費してしまいます。あ、自力で計算してみてね。 この時点で無謀。(20万トンでなく、たったの3000トンで無謀。) >ピストンの先にはクランクがあり、その先は回転盤につながっている はたまた、変なこと考えますねえ。 それじゃあ、流水遮断をゆっくり行なったら、エネルギー回収効率がガタ落ち。 そうじゃないでしょ? 滑車部部分がらギアを介して(増速して)発電機をつなげばいいだけ。 当然、ピストンのストロークは長いほどよい。シャッター開閉時間のロスを最小限に出来るから。 >クランクと回転盤の係合部は横方向に動いているので、発電は止まらない そのためには巨大なフライホールが必要。図面に存在しないから、そんなもの無いと判断。 >後は....利益計算まで出来る段階まで来ています。 あほ~、と言いたい。計算の基礎条件さえクリアしていません。 1日当たりの電力量と工事費が、この段階で判明している、という意味にしか解釈できないけれど、 そうであるなら、 ・工事費÷年間電力量 が 250円/kwh以下:電力会社が借金してでも作る。 250-300円/kwh:補助金次第。 300円/kwh以上:誰が作っても赤字確定。 かつ、最大出力がわかれば発電機制作費はだいたいわかるし、土木工事費は実質は鋼材重量比例なのでだいたいわかるし.... 工事費算定イコール利益計算、なんだけどなあ。 利益計算まで出来る段階とは、こういった状態のことを指します。 >あくまでも強度を示すための無茶な力がかかったときの話 これって、たとえば地震や台風のときの話であり、通常運用で頻繁に発生する力は常時の力として扱うのですが.... 基本中の基本であり、工業高校の学生ならチョンボを認めるけれど、実務者ならありえないチョンボなのだが... だからこそ、1秒でシャッター閉じはありえない(相場は20秒~1分。というか、それでも甘いと思う)し、そういう発想をした時点でシロウト確定。
お礼
引き続き、コメントをありがとうございます。まず大がかりな機械の設計に関して実務レベルの基本を押さえていると主張するつもりはなかったのですが、こちらの表現が不適切すぎました。実際にやったことがあるのは有限要素法の数値解析というもので、鉄骨のフレームなどの形状を三次元的にモデリングして固定点と荷重を設定すると、どのように変形するかを近似値で計算できるといったシステムです。本業はIT分野のエンジニアなので、機械の設計に関する実務経験などないですし、書き方が良くなかったのでお詫びして訂正します。失礼しました。 この件の立ち位置ですが、まず実務レベルからだいぶ手前に概念だけの設計段階があると思います。そのさらに手前に、素人の空想といったレベルがあると思います。この件は、その素人の空想から概念設計と呼べる水準まで飛躍できるかどうかを探っている段階の話であり、これで実務レベルの基本は押さえた内容であると主張するつもりはありません。ただ、ここまでにご指摘いただいた内容であれば、後述のような手法で調整できるかと思っています。 ■スリットにかかる圧力について 箱型の流路内は下流側が密閉されるので、そこにさらに流体を押し込もうとすると圧力は壁面に対して均等にかかるような勘違いをしていましたが、確かに速度の関係でパスカルの法則のようにはならないと思いました。ただ、箱型流路の3つ分の容積に相当する質量の全エネルギーがすべて最初のスリットだけにかかるとは思えません。十分な間隔さえあれば、縦方向に並んでいても負荷は分散されるのではないでしょうか。理由は前の補足にも書いた通りです。もう一つ例を挙げると、ボート競技で複数の人が縦に並んで漕ぐ場合とひとりで漕ぐ場合の力の差を比べると分かりやすいかもしれません。直列のスリットは縦方向に並んだボートのパドルに相当するものです。 図の例では、箱型流路が3個並んでいるだけですが、これも前に書いた通り、箱の奥行や各辺のサイズを30mや20mに縮小して容積が同じになるまで数を増やすという手があります。各流路の間には隙間も設けます。結果的にスリットを図の例にある縦3枚ではなく、6枚、9枚と増やしていくことで、かかる圧力も分散されると思います。さらに閉じる時間も数倍に延ばせば、またその分単位面積あたりの圧力を下げることができると思います。ただ、係留設備の強度うんぬんの話をするなら、その前にスリットの強度を考えるべきというご指摘はなるほどと思いました。よって、今後は係留設備の強度について何らかの例示を行うときは、スリットの強度も優先度を上げて考えるようにします。 ■巨大なフライホイールについて 巨大なフライホイールに相当するものは、実は最初の図にも存在しています。前の方が円形になっているのはそこに屋根を付けたためです。当初は、ここまで詳しいコメントをいただけるとは思ってなかったので、クランク以降の説明が不足していました。すみません。前部の円形になっている部分には、ビルの1フロアくらいの回転盤があり、鉄道車両のレールと台車のようなもので回転するようになっています。脱線防止のため、車輪は水平方向にも付いています。滑車にギヤと発電機を付けずに、このような形にした理由は以下の通りです。 (1) 巨大なピストンの力をなるべく1箇所に集めて梃子がかかる構図にしたい。 (2) 可能であれば、回転盤の淵と周囲に強力な磁石を並べてコギングトルクの相殺のようなこともやりたい。 (3) そもそも発想のスタートが「レシプロ型の蒸気機関」を模倣したものであり、水蒸気の強烈なパワーを海流の巨大なエネルギーに置き換えたものであるため。 最後の理由についてですが、最初に浮かんだイメージは次のようなものです。まず観覧車のような大きな円形の構造物にフロートと碇のような固定器具を付けて、海流のある洋上に浮かべたとします。円周上には電線を並べて作ったフラットケーブルのようなものを巻きます。このケーブルの端を数十万トン級の大型タンカーに固定します。海流によって船体が引っぱられたときに大きな円形の構造物が回転すると、船の質量が大きいため、中央に増速器を付ければそれなりの発電ができるかもしれません。しかし、継続的な発電を行うには戻り経路が必要です。そこで陸上のトラックのような形をした浮きドックを作り、半分だけ壁なしにします。船を複数用意して係留索で連結すれば、陸上トラック型の浮きドックの中を海流の力で持続的に回転させることができます。しかし、これでは無駄に設備が大きくなるので、はやりピストン式にした方が効率的かと思われます。ここで、レシプロ型の蒸気機関の原理を応用し、水蒸気の強烈なパワーを海流の巨大な力に置き換えた場合にどのような形になるかを考えました。その結果が図のような構造物になったというわけです。まだエネルギーの変換効率に関して懸念事項があるので、可能であれば(2)のような仕組みも追加したいと考えています。 ■エネルギー効率について エネルギー効率の目標は15~30%くらいです。蒸気機関の効率は10%程度らしいのですが、燃焼というプロセスがないのと、同じピストン式でも現代のガソリンエンジンでは25~30%くらいは実現しているらしいので、原理的に同じ仕組みでしかも熱として消えていく部分がないので、15%くらいは狙えるのではないかと思っています。ここで、効率が落ちる分の内訳について、前の補足のようにクランク係合部の回転軌道を時計の文字盤に例えて考えてみます。ピストンの移動方向は12時と6時を結んだ線に平行とします。クランク係合部との接点が12時や6時の近辺にあるときは、ピストンの移動方向(水流の向き)との角度が大きすぎるので、ここはほぼ捨てるしかなく、一度止まったピストンが再度加速するための領域になります。1時過ぎから5時前の位置と、7時過ぎから11時前の位置では、水流の向きとの角度が小さいので、ここでは問題なくエネルギーを回収できると思います。プロペラ型のタービンではこのようなロスはありませんが、これらの要素を考慮しても、プロペラ型の3分の1くらいのエネルギーは回収できるような気がします(確証はないです)。 ■現段階における利益計算について 利益計算といっても、あくまでも素人の空想からもう一段上を狙っている程度のレベルですが、MIRCマリン情報というサイトに潮汐予測情報というデータがあり、過去数か月間に渡って鳴門海峡の最大流速(毎日24時間分の値)を表計算ソフトに入力し、サンプル値として使ってみました。入力結果は大潮、中潮、小潮~若潮の日でグループ分けし、最大流速の平均値がグループの最低に近い日をランダムに選択しました。箱型流路の1辺が30m~70mの各サイズに対して内在する運動エネルギーを計算し、ジュールからキロワット時への換算を行い、さらにエネルギー効率15%を掛けて出力を予想してみました。大潮、中潮、小潮~若潮の日が年間でそれぞれ90日、150日、125日として総発電量を求めたところ、箱型流路が60 m×60 m×60m×3基分の容積を超えたあたりから非常に大きな値となり、65m角では平均出力が4.7万kW、70m角では6万kW近い値になります(定格出力ではなく平均出力です)。これだけの出力になると、売電単価をキロワット時あたり平均16円としても、年間で50~80億円規模の売上高になると思います。仮に建造費がVLCC級の大型タンカーの5倍から8倍くらいかかり、償却期間20年で保守管理に毎年20億円使ったとしても10%以上の黒字運用になります。これは、単に鳴門海峡の潮汐流にはそのレベルのエネルギーが内在しているという話なので、あとはレシプロ型の蒸気機関を模倣した仕組みで目標の回収率が達成できれば可能性が開けてきます。建造費の部分を正確に出すには、専門家にお金を払って依頼するしかないと思っていますが、とりあえず現段階では素人の趣味の範囲で考えていることなので、このくらいの精度を欠いた話でしかありません。単純に利益計算という言葉を使ってしまったことは実に不適切で、正しくは「素人の空想の範囲から概念設計と呼べる段階への飛躍を目指しているレベルにおける利益計算」でした。お詫びして訂正します。 いい加減、補足が長くなり過ぎですが、このような内容は自分でサイトを作って図表やグラフをいくらでも乗せられる状況でないとさすがに説明できないと痛感しました。説明不足等の不備だけでなく、こちらの考え違いなども多々あったにも関わらず、実務者視点からの詳しいコメントを付けていただきまして、本当にありがとうございました。
- masa2211
- ベストアンサー率43% (178/411)
私ならこう計算するけど。 以下、効率は全て100%として。 断面が60*60m、流速3m/sなので10800m3/s 面倒なので海水の密度は1.00t/m3 流速5m/sから3m/sに落ちたエネルギーが吸収されたエネルギーだから、 (5*5-3*3)/(2*19.6) 9.8*10800 =86400kw ベルトは3m/sで動いているから、 ベルトにかかる力は、86400/3=28800kN=3000t これは定常時なので、ピストンが動き出した瞬間は、その2~3倍に押さえ込む。 そのためにはスリットを瞬時に閉めるのではなく、ゆっくり閉めればよい。 なお、以下のことをついでに行う。 ・流路は充分に長い。 スリットは60*60*60 mの箱でなく、60*60mのスリットだけ(勿論、必要強度だけの厚みはある。)が動く。 ・流路を並列に並べるのはかまわないが、直列にスリットを並べない。(1個のスリットで全エネルギーを吸収できるから直列に並べる意味がないどころか、スリット閉塞時の衝撃が増えるという、愚劣な方法。) >そもそもコンセプト自体に問題がある等のご意見 ものすごく無駄の多いシステムです。最大のムダは、上記2箇所の手直しで何とかなるのだけれど、まだまだ無駄が多い。 0.流速3m/s ここだけは計算が確か。ほとんど最適流速に設定してあるとしかいえません。お見事。 1.ピストン式であるが故の無駄 60 *60mの水路を2本使って、片方が上昇、片方が下降。 上昇側は流速5m、下降(エネルギー吸収)側は流速3mなので、 下降側に流れる水量は全体の37.5%。しかも、その全量を吸収することは不可能 ※(5*5-3*3)と計算した部分のこと。 なので、流水のエネルギーのうち28%しか有効利用できない。 ※流れに逆らってピストンを引っ張りあげたり、スリットをゆっくり閉めるときのロスをゼロとして、それでも28%。 プロペラ水車を同条件で計算すると、効率82%。水路2つともプロペラを置けばよい、ただそれだけ。) 2.エネルギー集約の無駄 最大のロスは、潮流が横に回ってしまうことなので、それを防止するために水路で固めて、横に回る流量をゼロに押さえ込むわけですが、流速5mのエネルギーだけ回収すれば満足なの?それはないんじゃああ???? 元案が、関門海峡や明石海峡を想定しているとして、 水路以外のところを締め切れば、要するに堤防を作れば、横に回る水量は完全にゼロ。 しかも、堤防をブチ抜くだけの水路の長さがあればよい。(スリットでなくプロペラ前提ならば。) しかも堤防の両側の水位差は、潮位差そのもの。これが大きい。 >従来のプロペラ型のタービンを使って大規模な発電を行うには、無数の発電ユニットを海中に沈めるか、 >もしくはタービン自体を極端に大きくする必要があります そうじゃないです。それ、マイクロ水力のときのやり方であり、大規模 (10万KW以上を意味する。)の場合、そういうやり方は無謀なので行いません。 つまり、潮流の速いところに水車を投げ込む、というのは、マイクロ水力ならそういうのもアリなのですが、大~小規模 (注:小規模とは、約1000kw以上。マイクロから見れば巨大な規模を意味する。)の場合は全くの不適当。流速5mと水位差1mが、ほぼ等価なので、流速の速いところを探すより落差が取れるところを探したほうが断然有利。(陸上の普通の水力なら。) だから、陸上での投げ込み式水力は、電力会社は全く眼中になくて、どっかの大学(など)が何か血迷って研究している程度。(※たとえば下掛け水車も流速で回しているのではなくて落差で回している。血迷っている部類には含まない。) 潮流の場合はそれほど無茶じゃないけれど、まあミニ~マイクロ水力限定、と見るべき。 大規模なら、締切堤防で落差を作って水車を回す、という、昔ながらの方法がベスト。 昔ながらの方法は、他にも発電を増やすテクニックがあります。 その1 ポンプによる汲みこみ(実現済) 潮位差の無い時間に、水車を逆回転させてポンプとして使い、水を汲み入れる。水位差が無いから、電力は微々たるもの。潮位差が現れたころには、その潮位差を使って発電できるから、差し引けば得になる。 その2 共振を利用(実現は、将来でも、まあ無理かな?) 関門海峡は、潮力発電に利用するのではない。締め切ってしまう。 そうすると、瀬戸内海側の潮位は、それ以外何もしなくても、潮位差20mくらいまで膨れ上がる。 (たまたま、潮位の周期と水路(太平洋-豊予海峡-関門海峡)の周期が共振を起こすため、潮位差が拡大する。) あとは、関門海峡ダムをブチ抜いて水車を作っても、瀬戸内海側にもう1つの堤防を作ってもよし。 これ一発で、日本の電力量の20%を確保、というとんでもない規模の発電が可能。瀬戸内海側の被害もとんでもない規模なので実現は無理だけど。 ※講談社ブルーバックス「東京湾超発電計画」を参照。少なくとも、投げ込み式水力(潮力)発電より、瀬戸内海の西半分を水浸しにするほうがまともと思うのは私だけ? つまり、 潮流速5m それって、落差1.0mを利用しているのと同じ。 瀬戸内海はそれでいいかも。でも、有明海は4m以上、仁川(ソウル付近)なら8mの潮位差があります。どれだけムダにするんだ? 有明海の潮流は遅くて投げ込み式では発電できないかも。 それでも、大規模発電するなら、瀬戸内海じゃなくて有明海。潮流が遅いのは問題のうちに入らない。 古い電力系の人間(要するに、大規模発電志向)なら、誰でもそう考えます。(共振利用という裏技まで考えないとして。瀬戸内海締切は、某H社(2足歩行ロボットのほか、ついで?に自動車やバイクを作っている会社。)であり、古い電力系の人間の発想ではありませんよ。)
補足
ご回答をありがとうございます。コンセプトの部分についてのご指摘を多くいただいた印象ですが、内容を拝見した限り、どうもこちらの説明が不足していると感じられる部分が多かったので、補足情報を追加したいと思います。 ■同じ大きさのプロペラを置けばいいかどうかについて こちらでも真っ先に考えたことではありますが、以下のような理由でピストン運動を介する方式を採っています。単純にエネルギーの変換効率だけを考えた場合は確かに流路の断面積と同じ流水を受けられるプロペラを置いた方が効率的です。しかし、例えば直径が100m以上もあるプロペラを造って長期安定的に回転させることは困難ですが、長さが1000m以上のメガフロートを建造し、海流や潮汐流の力で動かすことは既存の技術で普通に可能であり、決して難しくありません。両者のスケールは桁違いであるにも関わらず、後者の方が容易に実現できると予想されます。 火力等に比べて単位体積あたりのエネルギーが極端に低いため、どこまで拡張性を確保できるかという要素が重要なポイントになると考えています。 ■箱型流路のサイズの慣性力について 「ベルトにかかる力は、86400/3=28800kN=3000t」という部分についてですが、これでは箱型流路に存在する流水の質量の慣性力が計算に入っていないように思えます。図の例では、箱型流路の1辺が60mと仮定していますが、スリットの位置から10m上流にも20m上流にも流水の運動エネルギーは存在しています。流路の側面や底面に平面状の構造物があるのは、これらのエネルギーも同時に利用したいという意図によるものです。この形状により、スリットが閉じた直後には、直接衝突する流体の力だけではなく、スリットから数十メートル上流までの流体の行き場がなくなる形でピストンが押されるため、流路の容積に相当する質量の慣性力がかかると思われます。 風力発電等で用いられるエネルギーの計算方法は理解していますが、この場合は1平面に継続的に流れ込むエネルギーではなく、例えばハイブリット車のブレーキング発電のように、まとまった質量を減速するときのエネルギーを電力に変換するといったコンセプトになっています。エネルギーを取り出した後はスリットが開状態のときに流速を回復させるわけですが、ここで一般的には1つの断面に流れ込むエネルギーしか利用できないという前提で出力が計算されます。しかし、後述の「箱型流路の直列は無意味かどうか」に書いた理由により、横や側面の流水の影響も考慮しており、それが特殊な形状を採用している理由でもあります。 とりあえず、いただいた計算では、箱型の構造物が存在しない場合にスリットにかかる力だけが計算されているように思えました。 ■エネルギーの変換効率や利用範囲など エネルギーの変換効率は、前述の拡張性を重視しているために、意図的に犠牲にしている部分です。変換効率が半分に落ちたとしても、数十倍の拡張性を持たせることが可能であれば、結果的に桁違いの出力が得られるという考え方です。 また、横にそれる流水のエネルギーをすべて逃がさないようにすることは、あえて考えていません。実はこのコンセプトは、せいぜい数万キロワットの電力が得られればよいという目標設定になっています。本命は黒潮を使って明石海峡大橋クラスの巨大な構造物を洋上で動かすことで、もう一桁上の電力を供給できる仕組みを考案中であり、その実験台のような位置付けのためです。本命の設備では、養殖用の生簀のようなケーブルとフロートを主体とした軟体構造を取り入れて、有効容積を極端に大きく取ることで、潮汐流より最大流速が遥かに遅い海流から大きな電力を得る方法を考えています。 ■直列の箱型流路は無意味かどうかについて これについては、一般的な方法論から見て最も疑問に思われる部分だと認識しています。例えば、レジャー施設等にある流れるプールにパラグライダーの傘のようなものを広げ、ロープで岸に固定したとします。傘のサイズは、両サイドや下にも十分な隙間がある大きさとします。これを数メートルおきに3つ、4つ、5つと直列につなげていった場合、ロープにかかる力は一定でしょうか。私は一定ではないと思っています。その理由は、ある程度の間隔を空けた下流では、最初の傘の背後にあたる位置であっても、横や下に存在する流水の影響を受けて流れが復活するためです。震災時の津波の動画などを見ても、海側から内陸側に縦に並んだ建物が同時に流されたりしている現象が見られます。上流側に遮る建物があっても、水の流れはあらゆる隙間に入り込み、背後の建物にも同時に圧力がかかるようです。 また、スリットを横にばかり広げると、同じ出力で比較したときに、構造力学的に余分に剛性が必要になると思います。以上のような理由から、一定の間隔を設けさえすれば、箱型の流路を直列に並べることがまったくの無意味とは考えていません。 ■トピックの対象範囲について 前述のような実験台的な背景事情があるため、お勧めしていただいた本にある「東京湾の地形を変える」とか、海峡をせき止めるなどの案は、いったんこのトピックの範囲からは外していただければと思います。基本的に「実現できないけれどもっと強力」な案を引き合いに出されて比較されてしまうと、話が無意味な領域にまで拡散してしまうと思います。例えば、私が「マイアミとバハマの間の海を8割埋め立てれば、ガルフストリームのパワーを5倍にできる」などの書き込みを行って、この方が断然凄いと豪語したところで、結局実現できない案であれば無意味な話になってしまうと思うのです。そこで、大まかな目安としては、重工業・造船業各社の資本力で既存の技術を応用すれば問題なく実現できる範囲のご指摘のみ参考にさせていただくことになってしまうと思います。後出し的な話ですみません。 補足情報もまた長文になってしまって申し訳ないのですが、このような内容にも関わらずご回答をいただけたことにはとても感謝しています。引き続き、突っ込みどころ等がありましたら、よろしくお願いいたします。
お礼
まずはお礼申し上げます。引き続き、このような内容にも関わらず回答をいただけて感謝しております。ただ、1秒で開閉にはそんなにこだわっているわけではないです。むしろ、とんでもない力がかかっても壊れない係留設備が実際に作れるかどうかの判断基準として、無茶な条件設定が必要という程度の話なので、いくらでも変更は可能です。強いて言えば、ピストンのストロークの回数が少なくなると発電量も減ってしまうので、強度が持つ範囲で短ければいいとは思っています。 それと、発電を行うのは定常に入ってからという部分も、こちらでイメージしていた挙動とはだいぶ異なります。ピストンの先にはクランクがあり、その先は回転盤につながっているわけですが、ピストンの動きもその回転盤とクランク係合部の回転軌道によって強制されます。そこで、こちらでイメージしていた挙動は次の通りです。 ※サイトの仕様により、小さな図を1回しか貼れず、説明がわかりにくくて申し訳ないです。 仮にこの回転軌道を時計の文字盤に例えると、0時から1時ちょっと過ぎの辺りを領域A、そこから5時少し前の位置までを領域B、5時少し前から5時少し後を領域C、そこから6時までを領域Dとします。6時から12時の間にも同じ形でE~Hの領域があるとします。回転の方向も時計回りとします。 (1) まずBとFの位置では、ピストンの慣性力と水流の向きが同じであり、最も効率よく回転盤に力が伝わります。 (2) CとGの位置では、ピストン内部のスリットの開閉状態が切り替わります。 (3) DとHの位置では、スリットの切り替わりによって水流の力はピストンの移動とは逆向きに作用します。慣性力によってピストンの移動方向はまだ変わりませんが、回転軌道の形状からピストンの速度は強制的に減速されます。 (4) AとEの位置では、水流の力と回転軌道によって強制的にピストンの移動方向が反転します。 (5) 再びBとFの位置に戻り、ここでは慣性力と水流の向きが一致するため、回転盤に最も効率よく力が伝わります。 これらの(1)~(5)のサイクルを繰り返すことで、持続的な発電が行われます。つまり、ピストンの移動方向が反転するときに速度が完全に0になった瞬間でも、クランクと回転盤の係合部は横方向に動いているので、発電は止まらないというイメージです。 このサイトのルール上自分のWebへのリンクを貼るわけにもいかないので、本当に補足説明に苦心しております…。でも、このような基本的な挙動の部分で認識が違っていると、その後の話もあらぬ方向に拡散してしまいますので、どうしても補足するしかないように思います。 ※そもそもコンセプトの部分でここまでコメントをいただけるとは思ってなかったので、このような質疑応答は自分でサイトを作って掲示板も自分で管理した状態でやらないと補足説明地獄に陥るということははっきりしました(汗)。 壁面の強度についてですが、圧力は箱の内壁に均等にかかると思うので、60×60mの面積が、スリットと両側面、底面・天井と合わせて3600×5で分散されると思います。そうすると、全体で20万トンでも1平米あたりは10トンくらいになり、壁面付近を(正面から見て蜂の巣型になるような)ハニカム構造にしたり、壁面に垂直なプレートを並べるなどして補強すれば、そんなに無謀な数字でもないような気がします。 ただ、スリットの開閉のたびにこのような力が加わるという想定ではなく、あくまでも強度を示すための無茶な力がかかったときの話なので、短い時間でスリットを開け閉めするにしても、その場合は流速が完全に回復するのを待たずに、片道8~10秒くらいで小さく行ったり来たりさせる方がいいかもしれません。流路の形も立法体ではなく、奥行を半分にして箱の数を倍にしたり、奥行を3分の1にして数を3倍にするなどの方法で流速の回復時間を短くすることができるとも思っています。 引き戻しの抵抗については、筒抜けのピストンが滑車の作用で戻るだけなので、淵部分の抵抗より慣性力の方が大きく邪魔するのではないかと思っています。閉状態のピストンにかかる圧力は筒抜けのピストンと比較して軽く5倍10倍か、それ以上になると思うので、引き戻しの抵抗でエネルギー収支が0に近づくとは考えていません。 実は15年以上前にプラントのフレームの構造計算などをやっていたことがあるので、完璧な素人というわけでもないんです。また、この関連案件で特許を取得したときにお世話になった弁理士の方が流体力学に詳しい人で、直接的に色々なアドバイスもいただけるため、まったくの素人による雑な思いつきの話というわけでもないんです。 そこそこ目処が立っている部分も結構あり、後はスリットが閉じた容積の質量に相当する運動エネルギーの15%を回収できれば利益計算まで出来る段階まで来ています。実際のところ、このレベルの変換効率さえ実現できれば、あとの問題はどうとでも調整できると考えています(その考えが正しいかどうかは別として)。 スリットの開閉速度については、今回ご指摘いただいた内容を基にもっとよく考えてみようと思います。重ね重ね、ありがとうございました。