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「願はくは花の下にて春死なむ・・・」の「花」は何の花?
願はくは花の下にて春死なむ その如月の望月のころ という歌にとても心惹かれるものがあります。 たしか西行法師の作であったと記憶しております。 この歌に出てくる「花」とは何の花なのでしょうか? 今まで何となく桜だと思っていましたが、桜が日本人にとって最も代表的な花となったのは、もっと後の時代ではないでしょうか。西行法師の時代は「花」と言えば梅だったのではないかと思います。 そこで、月齢と旧暦の日付を調べてみたところ、今年は旧暦の2月の満月の日は新暦4月7日(旧暦2月17日、月齢15.36)でした。 となると、「花」はやはり桜なのでしょうか? もう一つ、質問です。 「花は桜木、人は武士」という言葉が示すように、潔く散る桜を人の死と結びつける思想は、江戸時代の出てきたものと思っていました。しかし、この歌の「花」が桜であるとすれば、西行法師の時代に、すでに、桜を人の死と結びつける思想の源流があったと考えてよいでしょうか?
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お礼
お礼が遅くなりました。ごめんなさい。m(__)m ある時代までは梅、それ以後は桜、と簡単に分けられるものではないということですね。 そう言われてみれば、なるほどと思います。 如月の望月の頃と言えば、ちょうと今頃なんですね。 この季節に死にたいと詠った西行法師の心の中に、桜の美しさへの思いだけでなく、釈尊の涅槃にあやかりたいという思いがあったというのは、不学にして知りませんでした。 逆馬の故事で知られる熊谷次郎直実(蓮生房)などもそうですが、西行にも仏道への一途な思いが感じられます。武士を捨てて出家した彼らのほうが、むしろ武士以上に武士らしかったと言えるのではないでしょうか。 ご紹介くださった文献、ぜひ読んでみたいと思います。 詳しいご回答、ありがとうございました。