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英国英語の会話と歌
学業を通して学んだ英語、また、趣味でずっと聴き続けているロック系で歌われている英語は理解出来ますが、例えば、Paul McCartneyの歌は聞き取れても、会話と成るとそうは行きません。かなりの数の英国英語で歌われている曲を聴いているつもりですが、明らかに曲に乗っている「英語」と、会話中の「英語」は聴きやすさ(≒聴き辛さ)に雲泥の差があります。 どうしてこの様な事が起こるのでしょう? また、英国人の英語はそのままは歌に乗せ難い何かがあるのでしょうか? お知恵拝借。
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簡単なことです 東北訛りの発音は聞きづらいという評判です その東北訛りの人が歌を歌えば普通に歌います 逆に言うと、歌っているだけではその人がどこ出身で、どういう訛りで発音するのかは全くわかりません ついさっきまで天使のような歌声で歌っていた女性が、普通に話したら東北訛りが一気に表面化してイメージが崩れるというのはよくあることです ちょっと古いですが、Sex Pistolsはコックニー訛りで歌っていたと思います 「エイ」という発音が「アイ」で発音されるオーストラリアと同じ訛りですね My Wayという有名な曲をカバーしましたが、その時の発音は「マイ・ワイ」です 普段の英語が歌に載せ難いというのではなくて、歌になるとみんな大体同じ発音をするということです 時代にもよります Beatlesの有名なPaperback Writerでは、「ライター」と歌っています 「タ」の/t/がけっこう強めです(日本人には「チャ」に聴こえるぐらい強い) ま、これを「ライラー」と歌っていたら売れなかったかもしれませんね(「タ」が1つのリズムになっている 「ラ」だとインパクトが弱い) Let it beは「レリビー」と歌ってますね でも会話では"たぶん"「レティ・ビー」です スコットランドの人がバンドをやってるのを聞いたことがあって、letterを「レラー」と発音していました というか、歌を聞いただけではアメリカの人かなと思いました(語尾の/r/も入ってましたし) ただ、直接話しをすると「レター」と発音するわけです Sex Pistolsのような例もありますから、会話の発音を歌に適用することができないことはないと思いますが、歌は基本的に"聴いている人にきれい聴こえるように"歌うでしょうから、そうなるとある"標準タイプ"で歌うことになると思います(今現在、どちらかというと市場を意識してか、アメリカタイプで歌う人が多い) でもおもしろい現象ですよね
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- jjubilee
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ご質問が2つの視点に合致するような気がしましたので、1)と2)に分けて述べさせていただきました。 >曲に乗っている「英語」と、会話中の「英語」は聴きやすさ(≒聴き辛さ)に雲泥の差があります。 1)内容に関して: まず、「ポールの歌」は歌詞つまり「詩」の一種です。詩はリズムよく、その歌全体を通して、ひとつの一貫性のある主張があります。それに反して、イギリス人に限らず、一般の会話は、その人独自の主張があります。会話というのは、言わば、どこから弾が飛んでくるか分からない戦場と同じ状況があります。 つまり主張がひとつの内容とそのつど相手の主張を理解しなければならない緊張状態は、後者の方がはるかにきつい状態にあります。まさに戦場なんです。特にイギリス人の社会で生活したことのない日本人にとっては、リスニングに大切な予想・予期という状態ができにくいわけです。 >どうしてこの様な事が起こるのでしょう? また、英国人の英語はそのままは歌に乗せ難い何かがあるのでしょうか? 2)音声に関して: 音声つまり発音・イントネーションに関しては、英国の発音は、言わばヨーロッパ発音と言ってもよく、ローマ帝国時代以前よりヨーロッパ諸国との政治的・文化的・言語的交流の中で発展してきた音声です。ですからヨーロッパ人の話す英語の発音はかなり英国発音に近いと言いますか、多少各国のなまりがあるにしても英国発音であると言っても過言ではないようでしょう。映画などでヨーロッパ人の話す英語をよく聞いてみてください。 ところが、アメリカ英語の場合はイギリスと独立戦争をして勝ち取った独立は、文化・言語・政治・地理的な状況の中でも独自の現象が起こっています。まず国土が英国本土と比べて以上に大きい・広いということです。一攫千金を夢見たならず者に近い人々が発音にも影響していると思えます。具体的には責任もってこの発音だとは指摘できませんが。ただひとついえることは「オ」が「ア」、「オー」が「(ォ)アー」にきこえます。[t]が[d]あるいは[l]に近く発音しているように聞こえます。つまり[t]に関しては、ざっくばらんな発音です。 「オ」が「ア」、「オー」が「(ォ)アー」のように発音されたり、[r]音を必ず発音するというのは、歴史的にイギリス人清教徒がアメリカ大陸に渡って行った時代の英国の都市部の発音がアメリカ大陸に残ったといわれています。これは、豪州の[ei]発音が、小さな口をあけて発音する[ai]になったのと状況は似ています。これはBBCの「英語に関する9章」という番組で英語の変化について教えられました。現在でもイギリスの一部には[r]を発音する人もいると言っていました。 20世紀(第2次世界大戦前後)にはアメリカがヨーロッパ諸国に取って代わって、政治的実力を発揮した時代で、世界もアメリカ抜きでは、政治・経済・文化なども語れなくたっています。日本も1945年以後はアメリカの政治・経済・文化の支配下にあると言っても過言ではありません。英語もイギリス英語ではなくアメリカ英語一色となっています。発売される英語CDもアメリカ発音、ポップスもアメリカ発音(イギリスポップス・R & B 全盛時代もありました。)、政治的な交渉で聞く英語もアメリカ発音、つまりイギリス英語の発音が入ってくる余地がなかったわけです。しかし最近の大学入試はそういうことを考慮し、リスニングには、イギリス発音・オーストラリア発音なども含まれてはいますが、我々の聞く英語の量はアメリカ英語の発音がほとんどを占めます。 このように、日本においては、アメリカ発音が支配的ですが、世界に目を向けてみると、イギリスの植民地時代のなごりがかなり影響しており、世界全体で見ると、イギリス発音が大勢を占めています。これからどうのように変化するかはかなり時間がたたないと分かりませんが。 具体的なイギリス英語の慣れ方としては、インターネットではBBC・ABC(豪州英語)など無料で聞くことができます。映画なども欧州の映画で英語を使ったものはイギリス英語と思ってよろしいかなと思います。アメリカ英語はもう氾濫しすぎて(とは言っても、われわれがアメリカ英語を熟知しているとは限りませんが)、特に探さなくてもいいかなと思います。アメリカ映画はハリウッドの世界ですので、俳優・女優たちも世界各国から出演しています。オーストラリア人とかイギリス人とか、イントネーションなどは結構アメリカ的に矯正されているような気がしますが、{r}発音や[ɑ́]の発音は自国の発音で通している方が多いような気がします。 ぐだぐだ申しましたが、結論としては「慣れ」だけだと思います。
お礼
詰まり、吉幾三は偉い、という事ですね。参考に成りました。