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「~になります」、「~の方はいかがですか?」という日本語
よくファミリーレストラン、ファーストフード店などでよく耳にする「こちらが~になります。」「~の方はいかがでしょうか?」という日本語、この「なります」、「の方」という日本語の使い方ははたして正しいのでしょうか?これらを耳にするたびに私はこっそりと首をかしげてしまうのです。「ハンバーグになります。」ってもうハンバーグになってるじゃないか!!!!、「お飲み物の方はいかがですか?」って、どこの方だよ!!!って思うのです。
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ご質問が、 ・言葉の美しさ ・言葉遣いの的確さ ということではなく、 ・用例の正確さ ということである、 として回答します。 なお、前者については、個人個人で感じ方が違うことであり、「正しい、正しくない」という言い方はなじまないと思います。 1.「こちらが~になります」について たとえば、ポテトとナゲットとハンバーガーを頼んだとします。ここで、ナゲットだけができあがっていて、あとのものは席まで届けてしまうことになりました。 さて、まずハンバーガーがきました。 「こちら、ハンバーガーの方になります」 次に、ポテトがきました。 「こちら、ポテトの方になります」 このとき、一方とは違うもう一方が来たという意味で「○○の方」といっているわけですね。 あるいは「○○というもの」という言い方(説明文)の置き換えとも取れますね。 また、「なります」は、「です」でもかまいませんが、「なります」でも、十分に意味は通じています。 2.「~の方はいかがでしょうか?」について ある注文をした、たとえば、ハンバーガーだけを頼んだとします。 そのときに「ご一緒にポテトの方いかがですか?」という「推奨」があるわけですね。 このとき、言う側の心理としては(本当に意識に上らせてこう考えているということではなく、説明するとすれば)、「ご一緒にポテトやその他ナゲットなどのサイドメニューの方もいかがですか?」ということではないかと、私は考えています。 3.なぜいいたいか こういう用例は、通じますし、十分に意思疎通が図れます。そして、なぜこういう用例があるのか、ということを考えることが必要かと思います。 まず「なる」という表現は、「~~です」にくらべて、言いきりではないため、表現がやわらかくなるという効果があります。また、はっきりと表現しないということは、一種の思いやりともいえます。 同時に「なる」は「自然とこうなった」という感じになりますから、本来はサービス提供側が使うべきではないかもしれませんが(これは「言葉遣いの的確さ」の問題であり、「用例のただしさ」においては問題にならないと考えます)、的確に使えば実に礼儀にかなった言葉ですから、まさに「正しい用法」も存在するわけです。 たとえば第三者である○○氏について、「○○氏は××における天才ということになります」というような表現ですね。ここで、「天才です」という言い切りをさけているのは、「天才になります」ということで(天才じゃないじゃないか、という)反論の余地に配慮した表現ということに「なり」ます。 4.なぜ耳障りなのか 実は、その本の名前をきちんと憶えていないのですが、この「なる」という言い回しについては一冊このことだけを書いた本がありました(読んだのは15年以上前だと思います)。 最近になって、急にこの言葉遣いを「耳障りだ」と感じる人が多くなったようですが、実は以前から(少なくとも20年以上前から)使われていた言葉なのです。 このことから推察すると、 ・最近になって誤用が始まった というよりも、実は ・最近になって、以前からの言い方を知らない人が増えた のかも知れません。 -------- まとめ ・まちがった「用例」ではない ・十分に意味は通じる ・場合によっては礼儀にかなった言い方になる ・もちろん、不適格な言葉遣いになることもある ・つまりケースバイケースで違和感の有無があるということ ※ちなみに 言葉遣いとか、言葉の美しさ、でいえば、私は 「美しくないです」という言い方が非常に「美しくないと思います」。「美しくありません」「ただしくありません」のほうが美しいと私は思います。 言葉に関しては、十分な知識と、十分な使用経験によって判断するのがいいかと、私は思っています。 ですから、知らないことは知らない、違和感がある場合はなぜ違和感があるのかを、ご自分の頭で考えて、これでいいだろう、という結論を自分なりに出せるまでは「間違っている」という断言は本当に危険だなぁ、と思います。 そういう断言をしてしまうとなぜ危険かといいますと、断言した瞬間にもう調べるという次のアクションへの道が閉ざされてしまうからです。 まず、疑問に思う→必ず辞書を引く→それでも分からなければ、他の手段で調べる、といったことをお勧めいたします。
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十分書いたのですが(^_^;)、書き足りないところがありました。 「方」ですが、まさに方向を示しているともいえます。 というのも、語の指し示す領域というのがありますね。 ハンバーガーショップなら、 ・メインとなるハンバーガー ・サイドメニューの、ポテトやナゲット ・飲み物(ドリンク) ・パイなどのデザート という4つの方面というか方向があるわけです。 このことから考えると、「お飲み物の方」という言い方は、なるほど合理的なわけです。 あと、私は、目の前にひき肉とたまねぎと卵とパン粉が並んでいて「ハンバーグになります」って言ったら、その場でハンバーグの形になって「ではこれから焼いてまいります」っていってくれたら面白いのになぁ、と思いました。 やっぱり、ハンバーガーしか頼んでいないのに「ハンバーガーになります」っていうのは、やっぱり違和感はありますよ。 だからケースバイケースだ、と書いたわけです。
- mokonoko
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>この「なります」、「の方」という日本語の使い方ははたして正しいのでしょうか? 正しくないです。 語尾上げ口調と同様に間違った使い方のまま蔓延しているようです。
最近の大手サービス企業上層部では、このような世論の指摘を受けて、 幅広い年齢の客層に自然に応対できるよう、 また過剰なる謙譲言葉?を用いることによって生まれる違和感をなくすように、 マニュアル修正などにより、改善指導が行われているところが多くなってきているようですね。 質問文面の言葉遣いも、元々は「マニュアル」だったようです。
日本語は時代によって変化しているようです、「~の方」「~になります」は最近の言い方で奇妙に感じますが、それ以前も「ご注文は以上でよろしかったでしょうか」などという奇異な感じがする表現がありましたが、標準的な日本語として定着しつつあるようです。文法的には間違っているのに、標準的な日本語表現として定着してしまうのではないでしょうか? 他にも最近の傾向として、断定的な言い方を避ける傾向があるようで、話の語尾に「~と思う」とつける言い方も定着し、NHKを含む各種メディアで当たり前のように使用されています。 あ、今気がつきましたが、noginogyaさんの質問の形式もそうなっていますね。 ちなみに私が気になるのは「おめでとうございました」です。喜ばしいことがあるときは「おめでとうございます」と現在形だろ~が、と毎回テレビに向かって突っ込みを入れています。
お礼
そう!その日本語の曖昧さ加減っていうのがまたおもしろいって、・・・ぼくも思います!!!!!!!!
- sharako3
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一種の婉曲表現なんでしょうね。 「ハンバーグでございます」「お飲み物はいかかでしょうか」で充分なんだけど、はっきり言い切ってしまうことへの遠慮というか、ためらいがあるのだと思います。日本語って、はっきり言い切ることを嫌う傾向にありますよね。日本人がそういう感性を持っているからなのかもしれませんが。 「になります」「の方」は耳障りだけど、あきらめてます。 ≫ハンバーグになります。」ってもうハンバーグになってるじゃないか!!!! わたしは「ハンバーグになります。」と言って、ウエイトレスさんがハンバーグに変身したら面白いのに、と思ってます(^_^;)。
お礼
ご返答ありがとうございました。大変参考になりました。
- inaken11
- ベストアンサー率16% (1013/6245)
このサイトの検索機能で「言葉遣い」で検索するといろいろ出てきますが、「の方」とか「から」は東日本の方言が混じっているらしい。 http://www.okweb.ne.jp/kotaeru.php3?q=797288
お礼
そ、そうなんですか!?返答ありがとうございます。
お礼
事細かにありがとうございます。大学で言語学、日本語学を志そうとしている自分には大変さんこうになるご意見でした。