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秋田のナマハゲは折口信夫の言う「まれびと」ですか?
具体的にどういったものがまれびとなんでしょうか?
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彼の日本芸能史論において、今日まで残った極端な例として「東北地方に多い、正月の晩に村々の家々を訪れる怪物のような、<なまはぎ>と言われるものなどになってきます。」と言及してはいますが。 日本の饗宴においての経緯に触れた中で、折口は「かの<まつり>に、遠い所から神様が出でおいでになる。さらにいへば、ある晩を期し、何時も必、ある大きな家へ、遠来の神が、姿を表される、…その主なる神が<まれびと>なのです。」と語っています。「つまり、横座の神であります。」とも。 そこから平安朝期の「州濱」や後期での「島臺」を置いた饗宴の御馳走を「その客にすすめることをば、「あるじず」と言うてゐますが、…そこから主人が<あるじ>と言うやうになった。」として、具体的には「稲の<刈り上げまつり>・<にひなめまつり>」を例に上げています。そして、それがまた、庭の饗宴や舞台の発生、そして幾多の芸楽・芸能史につながって行ったとの主張と思われます。 ただ、男鹿半島のナマハゲの場合は、ケラミノを着て木製の刃物を手に小物を入れた箱をカラカラ鳴らして「ナモミ剥ぎ」にやってくるという点では、むしろ「小正月の来訪者」として全国各地の散在する訪問行事の脈絡の中で考慮している柳田国男 「歳時習俗語彙」の事例が参考になるのではないでしょうか。
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ありがとうございました。