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seem to doでdoが動作動詞のケース?
エジプトのピラミッドについての文章の一部に次の一文があります。 When he put an old razor that did not cut into a model pyramid, it seemed to grow a new cutting edge. この後半部の意味についてお尋ねします。 (1) 教材に付属する「解答・解説書」にはやや異なる2つの和訳が並存しています。 <和訳1>(古いカミソリに)新しい刃が出てきたように思えた。(「全文訳」より) <和訳2>(古いカミソリが)新しい刃を生やすように思えた。(「解説」より) 和訳1では、新しい刃が「…が出てきた」、つまり、新しい刃の出現という出来事の完了を確認した、というニュアンスを感じます。 一方、和訳2は「…を生やす」ですので、カミソリをピラッミド(模型)内に置くと、(そのたびごとに、常に)新しい刃が出てくる、というイメージを持ちます。つまり、カミソリをピラッミド(模型)内に置くという条件を満たすと常に新しい刃が出現するという事態を一般的・恒常的真理として認識した、というニュアンスを私は感じます。 (2) 辞書を見るとおおよそ次のような記述があります。 seem toの後は通例 (あ)think、knowなど状態を表す動詞」が来る、 (い)「動作を表す動詞の場合は、進行形・完了形にする」 (例えば、『ジーニアス英和辞典』第4版)。 とすると、件の英文には「通例」の解釈はあてはまらないということでしょうか。 (3) 私の疑問は、次の2つです。 (1)そもそも件の英文 ”it seemed to grow…” は、多くの辞書の記述には合致していないように思いますが、どのように考えればいいのでしょうか。 (2)もし仮に英文がこのままで正しい英語だとすると、「和訳1」と「和訳2」ではどちらが正しいのでしょうか?それとも第3の和訳を考えるべきですか? (4) 最後に件の英文の前の段落全体の英文を挙げておきます。 In the 1920’s a Frenchman called Bovis discovered a dead cat and other small animals in the center of the Great Pyramid. Usually, dead bodies are quickly destroyed if they are left in the air, but Bovis was interested to see that the animals’ bodies were undamaged and dry. He thought that perhaps the shape of the pyramid helped this to happen, so he made a model pyramid and placed a dead cat inside. It quickly dried! Even more strange was the discovery by a *Czech called Karel Drbal. When he put an old razor that did not cut into a model pyramid, it seemed to grow a new cutting edge. No one has explained this, but perhaps it is because the pyramid has a *magnetic field. (松本浩二編著『長文攻略!Cross Section』(啓隆社)のUnit 10より) よろしくお願いいたします。
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- ydna
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>it seemed to grow a new cutting edge. ーー拙訳ーー それが、新しい刃を生成しているようだった。 それが、新たに切れ味を生成いるようだった。 ---keys--- まず、『grow』 は dynamic か、stative か? 細かく分類すれば、dynamic durative の内の process verbs 「過程動詞(時間のかかる変化を表わす)」になりますが、D と S の中間と言っていいと思います。 ジーニアス英和は、第3版まで、基本的な動詞に、D, S の表示をしていました。grow には、自動詞 S で、他動詞 D、S の表示があります。 でありながら、自動詞の例文に、 She is growing tall. [ジーニアス英和(第3版)] があります。(dynamic 的) 第4版では、D, S の表記がなくなり、自動詞に、 My son is growing taller and taller. The fog is growing thicker. He was growing desperate. Worries are growing over economical situation in the country. [ジーニアス英和(第4版)] の4例があります。 =================== 通例、stative verbsは、進行形では使用せず、『無意志』であるという説明がされますが、この5例から言えることは、自動詞『grow』は、どうやら、進行形(dynamic 的)でも『無意志』(stative 的)に使えるということです。 他動詞を考えてみると、やはり、「意識的に」、「積極的に意志を持って」の意味合いを感じさせない『無意志』の語義もあります。 「作物を育てる」は、常に研究しながら「有意志的」のこともあり、手入れをほとんどしない「無意志的」(伸ばし放題)もあります。 「ヒゲを生やす」は、放っておけば「無意志的」に伸びます。毎日手入れする「有意志的」だとしても、主語の意志で目的語のヒゲを成長させることは難しいと思います。 つまり、他動詞 grow には、『有意志』もあるが、『無意志』もあると思います。 問題文の場合、やはり、grow の意味上の主語が無生物であるから、『無意志』と考えられます。その無生物がまるで意志を持ってgrow させているように見えるという(擬人化している)なら別ですが……。(seem ですから、真実味は少ないのは確かですが……。) でも、「ヒゲを自然の力で育てる(放っておけば伸びる)」と、問題文の状況が似ているようにも思います。「edge を自然の力で育てる(放っておけば切れ味が戻る」。 もう1つ、本文にヒントと思える部分があります。 >Even more strange was the discovery ここで、discovery が使われていることと、 >When he put an old razor ここで、when が使われていることから考えました。 一度きりの事象で「発見」としているのか? もしかすると、when は、whenever として考えてもいいのではないかと思いました。いや、むしろ「発見」としている以上、when の意味は、whenever でなければおかしいのではないかと思いました。(本著にある when の訳例が気になるところですが……。) そうすれば、 >一般的・恒常的真理 を表わしていると考えられます。ゆえに、たとえ、『grow』が動作動詞でも、今回の使用には問題ないように思います。つまり、動作動詞が、状態動詞同様の使える条件(進行形/完了形という aspect 以外で、しかも「無意志」)に達しているように思えます。always seems to grow... になっていれば問題ないのですが……。 =================== お示しの「ジーニアス英和」の記述にプラスされた情報(例外的に動作動詞が使えるケース)として、「英語基本動詞辞典」には、『あるいは、助動詞または副詞句などを伴う』とあります。 例として、 >*He seems to move to Tokyo. [cf. He seems to move to Tokyo next month.] / *He seems to run. [cf. He can't seem to run.] 次の例にも注意: She seemed to speak with the bitterness of personal experience. ー Macdonald, Ferguson 彼女はつらい個人的体験を交えて話しているようだった。 can't seem to do については、色々な辞書で、動作動詞の例は散見されます。won't seem to do の例もあります。 そこで、お示しの「プログレッシブ」の例同様、上に示した She seemed to speak.... の例も、やはり気になります。より詳しい記述はありません。 move, run, speak, wake と、一見動作動詞に見える動詞が例に挙がっています。やはり、共通して言えるのは、seem が(話し手の)主観的予見/予想であることはもちろん、それぞれの動詞に「無意志」が感じられる点ではないでしょうか? 一般的動作/個別動作に限らず。 seems to move to Tokyo と seems to run については、主語が「実際に、目の前で」move または、run していなければ、そう見えないはず……、または、その意志が主語にあれば、「~のように見える」ではなく、「~する/~している」になってしまうのでは? つまり「有意志動詞」は使えない。 seem to do の形が使える方の例では、next month で、その行動が今、目の前で起こっていないし、can't で 目の前で run という行動は起こっていない。つまり、『何の行動もない状態』での「予想」。主語の行動意志は見えません。 speak は、その時、目の前で起こっていたが、with 以下の様態が、予想の範囲(状態を予想)(プラス副詞句)であるし、それだけでなく、時間幅も感じることができます(進行形的)。そういえば、grow も時間幅を感じます。wake に関しては、まさしく「無意志」だと捉えることができます。 進行形にしても、ジーニアス英和で例に挙がっている He seems to be moving to Osaka. は、「引っ越すようだ」というように、未来の行動の予想になっています。 プログレッシブにある、「She seemed to be doing something.」も、「無意志」に捉えることは可能です。 「英語基本動詞辞典」にある例を挙げておきます。 *He seems to learn Korean. [cf. He seems to be learning Korean.] *He seem to lose it. [cf. He seems to have lost it.] 完了形が使えるのは、すでに行動は終わっていて、その行動意志があったかどうかではなく、「結果状態」を予想していることになっているとは思いますが、不思議なことに、ジーニアスもプログレッシブも、完了形の例まで、「無意志」と捉えられる例ばかりです。ご確認下さい。 ということは、seem to do の do という「その動作をする意志がないのにそう見える」が本意に近いのではないでしょうか? だから、seem は、「印象」であって、「真実味が薄い/説得力に欠ける」ということだろうと思います。 以上、少しでもお役に立てたでしょうか? ★★ydna★★ Hope it helps.
- d-y
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#4です。 補足の質問をいただいてから、元の質問をちゃんと読み直したり、いろいろ考え直したりしていたら、勘違いしていたところや、考えが変わったところが出てきました。 とりあえず、#4の回答は撤回させてください。 (itが何を指しているかは、いろいろな解釈が可能だと思いますが、old razorだと解釈するのが一番素直で普通でしょう。) 混乱させてしまって、ごめんなさい。 >「和訳1」と「和訳2」ではどちらが正しいのでしょうか? 「和訳1」と「和訳2」が、「出来事の完了を確認した、というニュアンス」と「条件を満たすと常に新しい刃が出現するという事態を一般的・恒常的真理として認識した、というニュアンス」を意識的に訳し分けているかどうかは、私には疑問です。 ただ、問題の英文の意味としては、「条件を満たすと常に新しい刃が出現する(ようだ)という事態を一般的・恒常的真理(らしいもの)として認識した、というニュアンス」に解釈するのが正しいと思います。 >そもそも件の英文 ”it seemed to grow…” は、多くの辞書の記述には合致していないように思いますが、どのように考えればいいのでしょうか。 seem toの後には状態動詞が来るというのは、絶対のルールではないような気がします。 seem toの後の動詞が一回限りの動作について語っている場合は、確かに進行形や完了形にしないとしっくりこない感じですが、繰り返しおこなわれる習慣や恒常的真理について語っている場合は、動作動詞の原形が普通に使われているように思います。 I always seem to order the same thing for breakfast. I always seem to start another project as soon as I finish one. Every time I take this patient's pulse, it seems to beat faster.
- d-y
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意訳としては1も2も許容範囲内でしょうが、正確には 「ピラミッド(のなかに置いたこと)が新しい歯を生じさせるように思える」 ではないかと思います。 つまり、seem(~のように思える)という表現で類推・憶測の対象になっているのは、「新しい歯が出てくること」ではなくて、「その原因がピラミッドであること」でしょう。 要するに、"seem to ~"の"~"の部分が類推・憶測の対象になっている場合は"~"のところに動作動詞は来にくいが、主語のところが類推・憶測の対象ならOKということではないでしょうか。
お礼
ご回答ありがとうございます。 申し訳ありませんがご回答内容全体が難しくて私にはよく理解できません。 (1) できましたら他の具体例などなんらかのsupportを出していただくと有り難いです。 (2) また、少しでも正確にご回答を理解したいので、恐れ入りますが以下の点を伺います。瑣末なことのようにお感じになるかもしれませんがどうかお気を悪くすることなくお教えください。 (1) 意訳としては1も2も許容範囲内でしょうが、正確には 「ピラミッド(のなかに置いたこと)が新しい歯を生じさせるように思える」 ではないかと思います。 ⇒ 私は件の英文のit は(模型ピラミッドに入れられた)old razorだと考えていました。が、このようにおっしゃるということは、以下の(あ)or(い)のどちらをd-yさんはお考えなのでしょうか? (あ) d-yさんはこのitは(意味的に実質的にという意味ではなく)直接先行する ”When he put an old razor that did not cut into a model pyramid”の部分を受けている、 とお考えなのでしょうか? つまり、 it( =「古いカミソリを模型ピラミッドに入れること」)がgrow a new cutting edgeの(少なくとも形式(form)上では)主語になっている、 とお考えですか? それとも、正確には「ピラミッド(のなかに置いたこと)が新しい歯を生じさせるように思える」ではないか、とお書きになっていますが、 (い) 形式(form)上itは(模型ピラミッドに入れられた)old razorだ、 「正確には『ピラミッド(のなかに置いたこと)が新しい歯を生じさせるように思える』」 と書いているからと言ってitがwhen以下の部分を直接受けていると言っているわけではない、 のでしょうか? お教えください。
- wind-sky-wind
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>一方、和訳2は「…を生やす」ですので、カミソリをピラッミド(模型)内に置くと、(そのたびごとに、常に)新しい刃が出てくる、というイメージを持ちます。つまり、カミソリをピラッミド(模型)内に置くという条件を満たすと常に新しい刃が出現するという事態を一般的・恒常的真理として認識した、というニュアンスを私は感じます。 ここを読み落としていました。 こういうことだと思います。 動作動詞がよくないのは一回きりの動作について,will 的な感覚が seem to と相容れない。 だから,一般的なことについてなら用いられる。 主語は特定のものでなく,複数とか a(n) ~のような一般的なもの。
お礼
何度も丁寧なご回答をありがとうございます。 (1) ご回答: 「こういうことだと思います。 動作動詞がよくないのは一回きりの動作について,will 的な感覚が seem to と相容れない。 だから,一般的なことについてなら用いられる。 主語は特定のものでなく,複数とか a(n) ~のような一般的なもの。」 この最後の2行は辞書類には書かれていないことなので、とてもありがたいご教示だと思います。 (2) さて、実は私もその解釈でいきたいと思っていました。 ところが、旧版の『プログレッシブ英和中辞典』(第4版)のseemの項の[語法]の(2)に次の記述を見つけました。 「seem to do」で用いる動詞はふつう状態的動詞(完了形・進行形も意味上,状態的と考えることができる):He seems to have solved [×solve] the problem. その問題を解いたらしい/She seemed to be doing [×do] something. 何かをしているところらしかった/He seems to know it. それを知っているらしい(▼しかし次のような例もある:Jim seemed to wake quickly out of his trance. ジムは夢見心地からすぐさめたようだった). この「▼しかし」の後の記述が私には気になっています。 (2) はじめに、このJim…の例はO. Henryの”The Gift of the Magi”が出典だと思います。 ご参考に、以下のページXの下から4行目です。 (https://docs.google.com/viewer?a=v&q=cache:oj0iPMllXZ0J:www.frankjones.org/sitebuildercontent/sitebuilderfiles/magi.doc+%22Jim+seemed+to+wake+quickly+out+of+his+trance%22&hl=ja&gl=jp&pid=bl&srcid=ADGEESjpePcBTdSWpBHzf3ZK2fakdZj6mmFll95r9dBU47GwSrbuiNHiLB-rMIJyyjUImoC-HEoVkX8oCaczdJpOvOxcq2wi99A8FdwJk2FAsXiSvUikmQY5DIug6MfLI60w4eN2K0Wx&sig=AHIEtbSuOgTs3h8S1t5EjxBuPCIMALKJ7Q)。 (3) さて、『プログレッシブ』のこの例文では 1. ”seem to do” のdoに当たる動詞wakeは動作動詞、 2.主題は「一般的なことについて」ではなく、あくまである特定時の特定の状況下でのJimについてである、つまり主語はJimであって、「主語は特定のものでなく,複数とか a(n) ~のような一般的なもの」というわけではない、 ように思えます。 (4) もし、仮に文豪O. Henryによるこの用い方がかなり一般的だとすると、私の最初の質問の<和訳1>もありえる解釈なのかもしれない(?)などとも考えるのですが、いかがでしょうか。
- wind-sky-wind
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#1 で「ただ一回,刃が出てきた」ように思えた でない,と申し上げたのは,これは seem to have 過去分詞のパターンだから ということです。
- wind-sky-wind
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ジーニアスに He seems to move to Osaka. が誤りとあります。 ここで動作動詞 move がよくないのは, seem では to が続いても,will の意味が感じられないからだと思います。 expect などと異なって。 だから,The people in this area seem to move ~のような, will 的でなく,一般的な内容なら使える,当然主語は he でない。 He seems to die early. はよくないけど Smokers seem to die earlier. はいいと思います。 結局,ここではただ一回,「刃が出てきた」ように思えた,でなく, ただ,今(その時)何かが~するようだ,というのでなく, 性質的に古いカミソリを入れれば刃を出すことになるようだ。 どちらかというと,2ですが,ただ一回,という未来の予測的なものではない。 ということだと思います。
お礼
ご回答ありがとうございました。