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「~することによって」と「~することで」
ある学校の先生がこんなことを言っていたのですが,本当なのか疑ってしまったため質問させていただきます. 先生: 「~することで」という表現は日本語としておかしい.ニュースでも平気で使われるが,実におかしい.正しくは「~することによって」とか「~することにより」なのだ.まったくあきれる. いくら調べてみても,間違いやすい日本語として紹介されている例を見つけることができず,困っております. 「敷居が高い」の正しい意味を指摘されるのと同じくらい重要なことなのでしょうか.詳しい方いらっしゃいましたらご教示願います.
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広辞苑によると以下のことのようです。 「で」は「にて」が短縮されてできたものです。 そして「にて」は「にありて」「において」「によりて」「になして」等の中央の動詞(ある・おく・よる・なす)の部分を省いて表現したものです。 「にて」の表現は既に万葉集にも見られ、それが「で」と表現されるようになってきたのは鎌倉時代以降で、室町時代には「で」が「にて」にとって代わったということです。 このことから判断すると、「で」を用いた表現は文法的に間違いと言えるものではありません。多分、先生の「実におかしい」というご意見は、文法や用法の上での間違いという意味ではなく、先生個人の日本語の表現方法に関する美意識に基づくものでしょう。
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- kine-ore
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日本語教育においては、実に多様な「テの形」のうちで、特に手段や方法を表す場合は、「~することによって~する」の構文の形をとなります。 この場合において「~することにで」では、前後の整合性が曖昧なままとなり、ここではむしろ名詞に「で」を直結させる方がしっくりする様になります。 「ナイフを使って肉を切る。」 ↓ ○「ナイフを使用することによって肉を切る。」 ?「ナイフを使用することで肉を切る。」 ↓ ○「ナイフで肉を切る。」 参照: 「日本語文法論 第20章 テの形の意味」 (3)手段 「~することによって~する」 http://w01.i-next.ne.jp/~g140179870/bunporon2.html
- cxe28284
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「~すること」は名詞化されています。助詞での用法に手段 方法 道具 材料を示すと 理由 原因を示すというのがあります。どちらかに該当すると思いますので、間違ってはいません。 理由 原因を示す~によってとは同じ意味です。 例えば「火事によって全てを失う」より「火事ですべてを失う」の方が自然だと思います。 「クラス全員によって決めたこと」「クラス全員で決めたこと」の方が自然ですが、、 もっと、クラス全員を強調したい場合にはクラス全員によっての方が適切です。 ~によってを使う場合は前にくる言葉を強調したい場合と考えられると思います。
- 麻野 なぎ(@AsanoNagi)
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すくなくとも、間違いとは言えないでしょう。 することで というのは 「する(サ変動詞)」+「こと(名詞)」+「で(原因などを示す格助詞)」 することによって というのは、「する」+「こと」+「に(主体を現す格助詞)」+「よる(動詞)」+「て(手段・方法を示す接続助詞)」 という構成で、一方の言い間違いが他方だというわけでもありません。 敢えて違いを挙げれば、前者はこれでひとつのまとまりをなすのと、「することで~」に続くものが(どちらかといえば)意味的に主体。 後者は、「接続助詞・て」でまとまりが切れるのと、「することで」の行為者が(どちらかといえば)意味的に主体。 新たな材料を見つけることで開発に成功しました → 「成功した」を強調 新たな材料を見つけることによって開発に成功しました → 「見つけた」を強調 というところかと。 ひとまとまりなのか、ふたつ部分からできているのかは、ある程度わかると思いますが、「どちらを強調」というのは、まあ、「どちらかといえば」程度です。
- yahhon
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言葉は、時代とともに少しづつ変化していくという事を、まず申し上げます。 ご質問の言葉は、言い回しとして、どちらも何の外連も疑わずに、人口に膾炙した言葉の一つです。 つまり、どちらも日常語として正しく、どのような場合にこうして使いなさいという決まりもありません。 どちらかと言えば、昔風の頭の固い人物が、「~することによって」とか「~することにより」・・を、使い、面倒くさがりの、若者が「~することで」と、短縮しても意味は同じですから、好んで使います。 文章も、文語体が廃れて、口語体になったのが、新聞をご覧になれば、お分かりです。