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[国語]一橋大学の問題を教えて下さい><
- 一橋大学の評論問題で問3、4がわかりません。'03年の『文学の擁護』 加藤周一 の問題なんですがわかる方で良いのでお応えください。※本文の出典は見つけられませんでしたm(_ _)m
- 問3 現場適応主義とはどういう意味か、それぞれの文脈における使われ方を考慮して意味を説明せよ。(40字以内)という問題なんですが-これは、形式段落3で生活環境の変化を通じても、情報量の増大を通じても、現実の全体像に関しては現場適応主義・・・とあるので、形式段落1で述べられている生活環境の変化と形式段落2で述べられている情報量の増大についてまとめれば良いと思うのですが-40字以内にまとめることができません、
- 問4 「もちはもち屋であるばかりではなく、もち屋はもちのみである。」とはどういうことをいっているのか答えよ(50字以内)という問題がわかりません…
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こんばんは。 お久しぶりですね。問い二は分かったのでしょうか。 http://questionbox.jp.msn.com/qa7805791.html 自分の解答を批判してもらわなければ成長しません。答えを知ったあとでは意味がないのです。 以下に解答プロセスを示しますが、これは私自身のための、人に説明する訓練です。当然他にもっといい解答があるはずなので、参考程度に。 プロセス:第一段落において先進工業社会における傾向を (1)都市化とそれに伴う生活環境の細分化 (2)大量生産と組織化に伴い、「組織人」が「職人」を圧倒し、排除する (3)消費生活の規格化と被操作性 と大別している。ここで言う「職人」とは、大きな機械の歯車の中のひとつのように、組織化された社会とという限られた特殊な空間においてのみ有能である「組織人」とは異なり、人格と仕事を結びつけ、地域共同体という幅広い人間関係の中で仕事をする人間の事である。 よって 問い二 限られた特殊な空間でのみ有能な組織人とは異なり、人格と仕事とを結びつけ、地域共同体と言う幅広い人間関係の場で活躍する人間の事。 さらに読み進めると、(3)とはつまり人々の需要を広告によって操作し、それに対応した供給をする事(=規格化)で、消費生活を没個性的にする事であると読み取れる。また現状適応主義は生活様式全体に及ぶものであるとも述べられている。 第二段落において、生活の面での特徴(=生活様式全体に及ぶような現状適応主義の特徴)は知識の面の特定の傾向にも反映される と読み取る事ができる。 その知識における傾向とは、科学技術の進歩によって個人に扱える限界を超えるほどの情報量の増大によって ❶知識の専門化 ❷各専門の知識を活かす場としての組織が必要となり、またその組織は巨大化する傾向にある ❸教育において各専門家が考える必要最低限の常識を個人に全て求めた結果として、個人の扱える情報量を超えた詰め込み教育となる と言う三段階に分けられている。特に❸と競争試験の組み合わせによって、学校は多量の知識を暗記し、それを用いる技術訓練場と化す。そのような場において、自ら思考する能力と言うものは削がれるか、少なくとも培われる事はなく、自ら思考する能力の弱った人間は現状適応主義となる。 また細分化された知識は部分でしかなく、全体の現実像が得られないので、その知識に意味づけを行うことができない。部分の意味づけのために、全体の枠組みを思考する能力のない現状適応主義の人間は、大衆報道機関の提供するような全体像を、一切考えることなく受け取ってしまう。 これが第三段落のまとめにつながる。 以上をまとめると 問い三 自ら思考できず、細分化された現状に対し与えられた全体像をそのまま受け取る事。(38字) また傍線三について もちはもち屋であるばかりでなく、もち屋はもちのみである。 ということについて もちはもち屋である=各分野はその専門家にしか分からない(から餅屋に任せる) もち屋はもちのみである=その専門家は自分の専門(もち)しか分からないのでそれ以外において単独で役立たない(ので❷のように組織が必要となる) と言うことだったので、 問い四 細分化された知識は専門家を生み出したが、逆に自分の専門以外の場において単独では役立たないということ。(50字) 以上のような流れです。 なので問い三に関しては生活環境の変化と情報量の増大そのものというよりは、現状適応主義の人間は細分化された生活に対する規格化された需要と、専門化された知識に対する知識の全体像のどちらも与えられたものを鵜呑みにしてしまうという事に注目するべきでしょう。 以上ご参考までに。