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源氏物語の翻訳について
- 源氏物語の翻訳についての質問です。具体的には、2つの文に関する疑問があります。1つ目の文では、「I should like to have seen him」というフレーズの訳し方についての質問があります。2つ目の文では、「Since even those who wander in the darkness of their own black thoughts can gain by converse a momentary beam to guide their steps」という長い文の意味と訳し方についての質問があります。よろしくお願いします。
- 源氏物語の翻訳についての質問です。1つ目の文では、「I should like to have seen him」というフレーズの訳し方についての疑問を持っています。2つ目の文では、「Since even those who wander in the darkness of their own black thoughts can gain by converse a momentary beam to guide their steps」という長い文の意味と訳し方についてよく分からない部分があります。お力をお貸しください。
- 源氏物語の翻訳についての質問です。具体的には、2つの文に関する疑問があります。1つ目の文では、「I should like to have seen him」というフレーズの訳し方についての質問があります。2つ目の文では、「Since even those who wander in the darkness of their own black thoughts can gain by converse a momentary beam to guide their steps」という長い文の意味と訳し方についての質問があります。よろしくお願いします。
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1)>”They say that the child is asleep,”the quiver-bearer's daughter answered. ”I should like to have seen him and told the Emperor how he looks;but I am awaited at the Palace and it must be late.” >I should like to have seen him・・・・・ここは I would like to~に置き換えられるでしょうか? (私は彼を見たかった?) ●置き換えられます。I should like to は、やや古めかしいイギリス語法です。この後に、完了形(have + p.p.)が来ていますね。この時は、実現しなかったことを表します。I should like to see なら「お会いしたい」ですが、I should like to have seen him なら「お目通りしたかったのですが...」という感じです。 >and it must be late・・・・・・「it」は光源氏を見るにはという主語になるのでしょうか?(それは遅いに違いない?) ● it は、時間、天気をいうときの、形式主語(指すものがない)です。It's cloudy. とか、It's nine o'clock. とか。 it must be lateで、「もう遅い時間になっているに違いない」の意味です。原文は、「夜更けはべりぬべし」です。 >当然の推量のmustで「遅いはずだと」訳すのでしょうか? ●その通りです。 2)>She was hastening away,but the mother:”Since even those who wander in the darkness of their own black thoughts can gain by converse a momentary beam to guide their steps,I pray you sometimes to visit me of your own accord and when you are at leisure. この文は長くて頭の中でまとまりません。単語のいくつかの意味もわかりません。 >冒頭のSinceはどうやって訳すのでしょうか? ●「~なので」の理由の用法です。 >black thoughts・・・・・・黒い考え?(闇の思考?) ●「暗い考え」つまり、悲しみや孤独や絶望の中で考えるようなことです。 >converse・・・・・談話?逆の? ●談話の方です。「逆の」は reverse です。 >step・・・・・・道のり? ●「歩み」です。 >~の人たちは彼らの道を導く絶え間ない光によって得ることができる・・・・???意味不明です。。。 ●以下、区切って訳します。 Since ~なので even those who wander in the darkness of their own black thoughts 暗い考えの闇の中をさまよい歩く人でさえ can gain by converse a momentary beam to guide their steps,人との対話によって、足もとを照らす一瞬の光を得ることができる まとめて、「暗い考えの闇の中をさまよい歩く人でさえ、人との対話によって、足もとを照らす一瞬の光を得ることができるのだから」となります。 >when you are at leisure・・・・・あなたが暇な時、と訳すのでしょうか? ●その通りです。 >I pray you sometimes to visit me of your own accord and when you are at leisure. 私はあなたについて祈ります、あなた自身が心を合わせて私を訪問してくれたこととあなたが暇な時。。。。では文が変ですね。 ● I pray 人 + to 不定詞 で、「人に~してくれるよう強く願う」です。今は使われない用法です。of one's own accord は、「帝から命じられてくるのではなく、ご自分の自発的な気持ちから」ということです。 「あなたがお暇な時には、今度は自発的に、どうか時々お立寄りください」 原文は「暮れまどふ心の闇も堪へがたき片端をだに、はるくばかりに聞こえまほしうはべるを、私にも心のどかにまかでたまへ」です。「私にも」を of your own accord と訳していますね。「心のどかに」が、when you are at leisure ですか。 ちなみに Tyler 訳は、Please come to see me on your own, too, whenever you wish. で、分かりやすいですが、トーンが違う感じです。 Seidensticker 訳は、May I ask you not to come in private from time to time. で、これもどうでしょうか。 更衣の母の、暗い思いに沈む中で、命婦と話したことによってわずかに明るい気持ちになれたことを告白し、また来て下さいね、とおずおずと頼んでいる様子は、Waley 訳が一番でているように思いますが...
お礼
大変丁寧な回答をいつもありがとうございます。 通らなかった文が通るように理解できて嬉しいです。 ”Since even those who wander in the darkness of their own black thoughts can gain by converse a momentary beam to guide their steps, 「暗い考えの闇の中をさまよい歩く人でさえ、人との対話によって、足もとを照らす一瞬の光を得ることができるのだから」 という言葉は心を打たれました。こういう事が1000年も前の人に書けたなんてすごいですね。 converseは対話なんですね。(談話と訳すと意味が不明めいてしまいます) 「帝から命じられてくるのではなく、ご自分の自発的な気持ちから」という意味でof one's own accordと訳しているわけですね。 原文をWaleyが汲み取っているのがわかりました。 Tyler 訳もSeidensticker 訳も訳しやすさはありますがWaleyはもっと繊細な意味を伝えようとしている感じですね。 比較の訳文を紹介してくださってありがとうございます。