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源氏物語翻訳のポイント
- 源氏物語の翻訳において、重要なポイントは以下のようです。
- 単語の重複を回避する訳し方
- 感情や意味を正確に表現する訳し方
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質問者が選んだベストアンサー
1)> the girl's mother cried out that the smoke of her own body would be seen rising beside the smoke of her child's bier. とあるのですが、この中で「smoke」という単語が2回使われていますが どうやって訳すとすっきりするのでしょうか? ●桐壺が死に、桐壺の母親が、娘といっしょに燃やされて煙となってしまいたいと叫んでいるところだと思います。that節の中の would が願望を表す古い用法で使われています。 娘の母親は叫ぶようにこう言った--私のこの身も燃やされて煙となり、娘の棺から出る煙に並んで立ち昇りたいものだ、と。 『源氏』原文:母北の方、同じ煙にのぼりなむと、泣きこがれたまひて 2)> So overpowering was the mother's affection that so long as she looked on the body she still thought of her child as alive. とありますが、ここの「overpowering」はどのように訳せばよいでしょうか? それから It was only when they lighted the pyre she suddenly realized that what lay upon it was a corpse. とありますが、ここの出だしの「It was only」はどのように訳せばよいでしょうか?ここで使われている「only」の意味がよくわかりませんでした。 ●難しい構文です。まず It is ~ that ... が強調構文です。~のところに、only when they lighted the pyreが入っています。そして、強調構文の that を省略しています。only は「~してやっと」と訳さなければ通じにくい用例です。 訳:薪に火をつけた時になってようやく彼女はその上に載っているのは死体だと気づいた。 『源氏』原文:灰になりたまはむを見たてまつりて、今は亡き人と、ひたぶるに思ひなりなむ 注:ここでは英訳は、相当に変えていると思います。 3)> Then,though she tried to speak sensibly,she reeled and almost fell from the coach,and those with her turned to one another and said,”At last she knows.” とあります。この文の,”At last she knows.”とはどういう意味で言われているのでしょうか? ●これは前の文で言っている、娘はもう死んでいるのであって、生きてはいないのだ、ということがやっと分かったということです。 『源氏』原文:車よりも落ちぬべうまろびたまへば、さは思ひつかしと、人びともてわづらひきこゆ。 注:原文では、あきらめようとしていた母親が、動転して取り乱したので、人々は、ああやっぱり思った通り、あきらめきれなかったのだな、と心配そうに言い合った、ということですので、お読みの英訳は、誤訳か、故意に変えているか、どちらかです。
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- go_urn
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#1です。 書き忘れました。 So overpowering was the mother's affection that so long as she looked on the body she still thought of her child as alive. の overpowering は「圧倒的な、非常に強い」という意味です。倒置になっていて、 The mother's affection was so overpowering that so long as she looked on the body she still thought of her child as alive.のことです。so ~ that 構文はご存知と思います。
お礼
overpoweringの意味について再度投稿してくださってありがとうございました。 overpoweringが文頭に来ていたため訳しにくかったのですが The mother's affection was so overpowering ~と書き直していただいたので わかりやすい文になりました。 ありがとうございました。
お礼
大変丁寧な回答をありがとうございました。 1)>the girl's mother cried out that the smoke of her own body would be seen rising beside the smoke of her child's bier. の中のher own body のherは母親だった事がわかりました。 この分ではgirlやmotherやher,childなどの単語が出てきてちょっとごちゃごちゃしていました。 wouldも「願望」と取るとよりわかりやすく訳せますね。 またbesideという表現がわかりにくかったのですが「並んで立ち昇る」という表現で、情景が浮かびました。 2)It is ~thatの強調構文ということはわかりませんでした。 thatが省略されていたんですね。 「only」が「~してやっと」と訳すのも自分では思い至りませんでした。 3)確かに私が読んでいる現代語訳文は、女房たちが「どうせこんなことになるだろう、思った通りだ」と言ったとあるので、それと照らすと”At last she knows.”はどういうことなのかなと思ったのですが、彼女は「娘が死んでもう生きてはいない」という事がわかったと訳しているわけですね。 (分かったとすると現在完了形で表現してもいいのかなと思いますが、ここでは「she knows」と現在形が使われていますね。この辺の英訳の表現に惑わされてしまって意味がうまくとれませんでした) いろいろ解説してくださってありがとうございました。 Arthur Waleyという人が英訳した「THE TALE OF GENJI」という本を読んでいます。