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ローラン展開がよくわかりません
数学でローラン展開をやっているのですが、ローラン展開自体が何を表しているのかイマイチわかりません。 イメージだけでも教えていただけるとありがたいです。よろしくお願いします。
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次の事実は、(4)を除き、概ねご存じだと思います。 (1)複素関数は、ベキ級数に基づいて定義される。 (2)正則な複素関数を、閉じた経路で複素積分すると、すべて0になる。 (3)閉じた経路内に特異点があると、複素積分に留数が出る(典型的例は、1/Z)。 (4)当初の複素関数論では、実の楕円積分などの値を得るために、関数を複素化し、留数によって値を出せないか?という事が、けっこう大きな動機になっていたようです。 それで、(1)~(4)を眺めてみると、複素関数論で興味があるのは、じつは特異点を持つ関数だとわかります。ところが複素関数はベキ級数で定義されるので、テーラー展開では不足です。テーラー展開は、特異点のまわりで使用できないからです。そこで、特異点のまわりでも展開できるように、負ベキを用いてテーラー級数を拡張したのが、ローラン展開だというのが、自分の意見です。ローラン展開を用いれば。log(z)なども、z=0を中心に展開できるようになります。 ローラン展開の証明では、ローラン展開がn位の極を持つなら、関数全体にz^nをかけて正則化し、テーラー展開に持ち込んで証明する、・・・とやってたと思います。 現在の複素関数論は留数だけではないでしょうが、理論の基本には、こんな流れがあるんだろうなと、想像しています。
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#1です。 log(z)はz=0でローラン展開できません。安易に書いちゃいました。#2さんのような例が、適当です。 失礼いたしました。
- siegmund
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例えば,sin(x) を x=0 の周りでテーラー展開することはできます. つまり (1) sin(x) = x - (1/3!)x^3 + (1/5!)x^5 - ・・・ しかし,1/sin(x) を x=0 の周りではテーラー展開できません. sin(x) = 0 ですので,1/sin(x) は x=0 で特異点になっているからです. でも,(1) を見ると,1/sin(x) の x=0 付近での振る舞いは 1/x と同じようなものだろうと想像できます. こういう風に,特異点のある関数のその周りの様子を逆べき(1/x,1/x^2 ,など)も許して テーラー展開風に近似しようというのがローラン展開です. 1-cos(x) だと (2) 1-cos(x) = (1/2!)x^2 - (1/4!)x^4 + ・・・ ですから,x=0 での異常性(の最も主要な部分)は 2/x^2 だろうと想像できます. いくらでも異常性の強い項が出てくることもあります. ローラン展開は通常複素関数論で用いられますので, 変数は実変数 x ではなくて複素変数 z になっていることが普通です. 特に,ローラン展開の 1/z の係数は留数と呼ばれていて, 複素積分の留数定理と関連して非常に重要です. なお,特異点の周りでいつでもロ-ラン展開できるわけではありません. log(z) や √z などはローラン展開ができません.
お礼
ありがとうございます。 具体的でとてもわかりやすかったです。
お礼
いえいえ、ありがとうございました。 だいぶイメージがつかめました。 頑張ってみます!