No.13です。この問題はグラフを使って考えるとわかりやすいと思います。
添付した図は、x軸に赤玉の個数、y軸に白玉の個数を示したものです。
最初の状態はそれぞれ1個ずつですので、点A(1,1)に対応します。
ここで1回の試行ごとに、赤か白のいずれか一方が1個だけ増えますので、1回の試行はグラフでは1だけX軸またはy軸の正の方向(右または上)に移動することに相当します。つまり、x≧1かつy≧1を満たす格子点(x座標y座標がともに整数である点)の一つ一つが試行後のすべての結果に対応することになります。
ここでn回の試行を行ったあとは赤・白の合計の個数が最初の2個からn個増えているので、結果はすべて直線x+v=n+2の上にあります。グラフはn=1、2、5のときの結果を示しています。(例えば5回の試行後の状態はP,Q,R,S.T,Uのいずれかです)
n=1のとき、試行後の結果はB,Cのいずれかで、その確率は明らかに1/2ずつです。
n=2のとき 試行後の結果はD,E,Fのいずれかです。
D,Fとなる確率は、A→B→D A→C→F の確率なのでそれぞれ1/2・2/(2+1)=1/3ずつです。
またEとなる確率は A→B→E と A→C→E の確率の和なので、1/2・1/(1+2)+1/2・1/(2+1)=1/6+1/6=1/3
この結果から、n回の試行の後のすべての場合(結果)について起こる確率は1/n+1で、すべて等しいのではないかと考えられます。以下数学的帰納法でこのことを示します。
n=kのとき
k回の試行を行った後の結果は、x≧1かつy≧1を満たす直線x+v=k+2の上の格子点k+1個に対応します。このk+1個の点に移動する確率がすべて1/k+1で等しいと仮定します。
n=k+1 のときを考えます、結果はx≧1かつy≧1を満たす直線x+v=k+3の上の格子点k+2個に対応します。
両端の x=1またはy=1のときはそれぞれ 点(1,k+1)、点(k+1.1)からの移動しかない(前者は下からの移動、後者は左からの移動だけしかない)ので、確率は(1/k+1)・((k+1)/(k+2))=1/k+2 です。
両端以外のときは、下からと左からの2方向からの移動があり、確率はこの両者の和です。
x+y=k+3 上にあってx≧2かつy≧2を満たす格子点Z(x.y)を考えますと、下から移動してくる確率は(1/k+1)・(y-1/k+2)、左から移動してくる確率は(1/k+1)・(x-1/k+2)なので
Zに移動する確率=(1/k+1)・(y-1/k+2)+(1/k+1)・(x-1/k+2)=(x+y-2)/(k+1)(k+2)=(k+1)/(k+1)(k+2)=1/k+2 (∵x+y=k+3)
よってn=k+1のすべての場合について とる確率は 1/k+2 です、
以上をまとめますと、n=1 のときに成り立ち、n=k のとき成り立てばn=k+1のときも成り立つ、つまりすべての1以上の整数nについて成り立つことがわかります。
(No,13の下から6行目の誤記の訂正)
(誤り)3・2・P2 = 2・1・P1
(正) 3・2・P2 = 2・1・P1+1
お礼
解説ありがとうございました