〉数学は無限を探求する
たぶん、こう主張するのは、数学でいうところの「無限」って概念を理解していないからじゃないかな。
たとえば、
実数の集合Rを考えてみるね。
R = {x| -∞ < x < +∞}
この実数の集合Rなんか、まさにあなたの主張する「無限」のイメージにぴったりでしょう。まさに果てしないものね、実数の集合Rは。
でもさ、有限な長さを持つ集合で実数の集合Rは置き換えることが可能なのよ。
たとえば、開区間(0,1)、すなわち{x|0<x<1}は実数の集合Rに置き換えが可能。逆もね。
開区間(0,1)から実数Rへの1対1の写像fを次のように定義する
0 < x ≦1/2 の時 f(x) = (2x-1)/x
1/2 < x < 1 の時 f(x) = (2x-1)/(1-x)
すると、-∞ < f(x) < ∞になるでしょう。しかも、1対1の対応関係。
つまり、「実数の集合Rの点は有限の長さを持つ開区間(0,1)に置き換えが可能」になる。
僕は物理の専門家ではないから宇宙の構造は分からないけれど、もし宇宙の構造が実数の集合Rのようなものなら、宇宙の構造がどんなに複雑な構造であっても有限の長さを持った開区間(0,1)に置き換えが可能になる。もっと極論をするならば、
「宇宙の構造は(0,1)の構造と本質的に同じ」
と言うこともできるのよ。
☆たとえばだよ、x = 0.999…という無限につづく循環小数を考えるとするよね。これって1より小さい、それとも1と等しい、どっちだと思う。
正解は”1と等しい”。
【証明】
x = 0.999…
10x = 9.999…
10x -x = 9x = 9
x = 1
無限という言葉にはこういう危うさが含まれるから、「数学では安易に無限という言葉を使わない」。無限という言葉をできるだけ他の言葉で置き換えようとする。だから、hitonomichi18さんも安易に無限という言葉を使わない方がいいと思うよ。時に無限という言葉、∞という記号に騙されるからさ。
☆それに、現代宇宙論では、宇宙は無限か、有限かという馬鹿げた議論はしない。「宇宙は閉じているか、閉じていないか」という。
一般向けの本なんかには無限か、有限かという言葉を使っているけれど、それは素人に向けに分かりやすく書いてあるから。このことは理解しておく必要があると思います。
☆No.2の『回答のお礼』で「電磁気学の定理の多くは、無限遠点をを基点としている」ということを宇宙の無限性の根拠にしているけれど、それは無限遠点を考えると便利だから。
電磁気学のクーロンの法則が逆2乗則だから(万有引力もそうだよね)、積分をすると1/rという項が出てきて、
r→∞ 1/r→0
になるので、電位(ポテンシャル)などの定義がしやすい、もしくは計算が楽だからです。けっして、宇宙が「無限」であるためではありません。
そもそも、無限遠点でポテンシャルを定義するようになった時代、物理学者は、「宇宙は有限である、閉じている」と信じて、疑っていなかったからさ。
だから、これは宇宙が「無限」である根拠になりません。これも合わせて憶えといてね。
☆No.1で「無限」を根拠に仏教の批判をしているようだけれど、大乗仏教の経典の中には無限、無限大という概念が多数出てくるよ。そしてこの無限という概念を用いて宇宙を解き明かそうとしている。
ある意味で、抽象数学のような思想もあるので、このこともよかったら憶えておいてね。
お礼
>もちろん ビッグバン理論は有力な >仮説なのです。 なるほど大分トーンが下がってきたよーだ。 そーであるなら、まずビッグバン理論なる名前を改める必要があります。 ビッグバン理論ではなく「ビッグバン予想」とか「ビッグバン仮説」とすべきでしょう。 この点数学なんかずっと正直です。 証明されていないものは決して定理とは言わず、必ず予想とか仮説と言うので。 しかしそんなことはどーでもよい。 何故なら、ビッグバンなど普通の判断力のあるまともな人間にしてみればただのギャグに過ぎんからです。 実際わしなんか最初ちょっと見ただけでこれはギャグ以外には有り得んと思った次第です。