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古墳から出土する金銅冠などについている「立飾り」
「日本と朝鮮はなぜ一つの国にならなかったのか」という本を音声訳しています。 朝鮮、日本などの古墳から出土する金銅冠についている「立飾り」の正しい読みかたを教えてください。「タチカザリ?タテカザリ?」唐草文などの飾りがついているようです。
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- TANUHACHI
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大変に遅くなって申し訳ありません。先日、上野の東京国立博物館にて実際の兜に関して説明書きを確かめて来ました。 WIKIPEDIAにも似た記述がありますので参考にしてください。 件の装飾物を「立物(たてもの)」 と称しています。そしてその装飾物の付けられる場所により「前立て(まえだて)」、側面に付ける「脇立(わきだて)」、頂点につける「頭立(かしらだて)」、後部につける「後立(うしろだて)」と呼んで区別しています。 そしてこの装飾部品を また前回の宿題としていただいた「典拠」ですが、国語大辞典は小学館から刊行されている『国語大辞典-第二版』全14巻(本巻13・別巻1)の第8巻に収録されている表記です。またこの「タテカザル」の出典元は江戸時代の読本作品です。 それにしても「帽子には説得力がない」としながら「ひな人形飾り」を傍証とすることの方が説得力があるものでしょうか。どこにそのような根拠があるのでしょうか。不思議です。
- Verhalten
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後藤守一は「立て飾る」と表現しています。 但しこれを「立挙(たちあがり)」と称しています。
お礼
ありがとうございます。考古学の泰斗後藤守一先生まで引き合いに出していただきありがとうございます。
- Verhalten
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折ったり立てたりする帽子を根拠にせずに調べるべきでしょう。
- TANUHACHI
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♯2です。私が「タテカザリ」と読むことの根拠に「冠と烏帽子」の関係に着目しているからです。烏帽子には公家が身に着ける「立烏帽子」があります。これを「立ち烏帽子」と読む方はまずいらっしゃいません。また大学時代の考古学の講座で「七支刀」と伽耶文化との関係に接した時も担当の教員は「タテカザリ」と読んでいたことも記憶しています。 ♯3の方には大変失礼かとは存じますが、照月の雛飾りの印象や「立て」→「楯」→「楯突く」の様に「印象が良くない」だけでは「個人の印象や感覚」といったレベルに留まることで説得力に欠ける感もなきにしもあらずです。具体的なモノや根拠を示してこその説得力があるのではないでしょうか?。 但し「タチ」と読む一つの根拠もありえます。正倉院に伝わる「鳥毛立女屏風」の読みは「とりげりゅうじょのびょうぶ」が一般的ですが、「とりげたちおんなびょうぶ」との読み方もあります。また漢字の表記ですから「とりげりつじょのびょうぶ」と読むことも実際には可能です。 この「タチ」は「館(たち)」に語源があるとされていますがその辺りも調べてみることとしますので今暫くお時間をいただけるでしょうか?。
お礼
丁寧に検討していただきありがとうございます。実は音声訳において、読み方を調査し決定する時「典拠」を記入して点字図書館に提出しなければならないのですが、典拠まで求めると、goo教えてではなかなか返答がありません。考古学の講座で耳にしたというのが説得力があります。 「金銅冠の立飾り」の立は冠の上部に立ち上がって出字型や何やかの飾り立てた物をいうのだろうと思いますが、standの立ちか、飾り立てるの立てるか、分からなくて質問しましたが、だんだん分かってきました。ありがとうございます。 さらにぶしつけなお願いなのですが、同著の中には朝鮮の古地図が掲載されており、読みの不明の地名がいくつかあります。著者の武光誠明治学院大教授(日本史専門)の著作を企画しているヤグモ企画に確かめたところ、読みが不確かな地名はルビを入れてない、古代朝鮮語や古代朝鮮史の専門家ならもう少し進められるかもとアドバイスを頂きました。古地名に詳しい研究室や先生の情報をご存知でしたら、次の回答の際お教えいただけると幸いです。
- Verhalten
- ベストアンサー率17% (36/201)
「立つ」→「立ち」から来ています。 「立ち」がそのつくりのさまを表すのに対して「立て」はあまりに酷いと言う印象を受けます。 また、照月の立飾りは、見せ掛けでない、「本当の強さ。」を考えさせられます。 http://www.gakudou.co.jp/good-gunma.htm 「立ち」と「立て」は相反するぐらい意味が違います。 「立ち飾り」と「立て飾り」で画像検索してその物を見ても良いと思います。
お礼
たくさんの立ち雛の写真をありがとうございました。びっくりしました。質問にこんなに真剣に答えてくださってありがとうございます。
- TANUHACHI
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こんにちは。「タテカザリ」です。国語大辞典をひもといてみたところ「立て飾る」の言葉を見つけることができました。「飾り立ててモノを美しく見せる」このことによってその人の地位を高め権威を示すこととなる、との意味です。 現在では「飾り立てる」のように「飾る」と「立てる」の語順が逆になっていますが、こうした事例は他にも見ることができます。 また古墳から出土した金銅冠の装飾形式には幾つかの様式があるとされ、「広帯式」「立挙式」などが知られています。 「冠の装飾」「冠を飾る」「冠に着いている飾り」との意味から考えれば「タチカザル」と読むことには難点があると考えられます。
お礼
ありがとうございます。国語大辞典に典拠しているのが有難いです。私が調べた国語辞典は、広辞苑、スーパー大辞林、新明解、gooの辞書検索では「飾り立てる」はありますが、「立て飾る」はありませんでした。不都合でなかったら、国語大辞典の出版社名を追加回答していただけると有難いです。
- Verhalten
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たちかざりです。 似た言葉で 立雛飾り(たちひなかざり) などがあります。 立て 縦 楯突く の用法は少ないと考えます。
お礼
早速の回答ありがとうございます。
お礼
わざわざ国立博物館までご足労頂いて恐縮です。典拠の国語大辞典が小学館であることが分かったことも大変助かります。 私の調査力不足を、親切にとことんまで調べていただいて、本当に感謝しています。ありがとうございました。