←A No.2 補足
解の導き方は、それで正しい。
解法を理解しているかどうかは、
その二次方程式をどこから持ってきたか
を自分で説明できるかどうか次第だ。
「そうやれと習ったから」では、残念。
F[n+2] = F[n+1] + F[n] …(*) は、
線型漸化式と呼ばれる漸化式のグループに
含まれる。名前はどうでもいいが、
要するに、初期条件の異なる二つの解
x[n+2] = x[n+1] + x[n] と
y[n+2] = y[n+1] + y[n] があるとき、
和 x[n] + y[n] や定数倍 a x[n] も(*)を満たす
ということ。(確認してみて下さい。)
だから、初期条件は別として(*)の式は満たす
二つの解 x[n], y[n] が見つかれば、
F[n] = a x[n] + b y[n] と置いて
a, b についての連立一次方程式
F[1] = a x[1] + b y[1],
F[2] = a x[2] + b y[2]
を解くと F[n] が求まる。
さて、その x[n], y[n] をどうやって探すかだが、
等差数列とか、等比数列とか、簡単な数列を
イロイロためしてみると、等比数列が使えそうだ
ということに気がつく。(気づいてね。)
x[n] = r^n が全ての n で(*)を満たすためには、
r^2 = r + 1 …(**) が成立していれば十分だからだ。
r^(n+2) = r^(n+1) + r^n の両辺が r^n で割れるから。
二次方程式(**)の解が重根でなければ、
r は二つあって、x[n] と y[n] が両方作れる。らっき。
…という訳で、漸化式(*)を見たら
特性方程式(**)を解くことになる。
上記が、漸化式が何項間漸化式かによらない話
であることに注意。四項間の場合も同様に、
F[n+3] = F[n+2] + F[n+1] + F[n] を満たす
r^n を三つ求めるため、
方程式 r^3 = r^2 + r + 1 を解けばいい。
その解を r = α, β, γ として、
F[n] = a α^n + b β^n + c γ^n が初期条件を
満たすように a, b, c についての連立方程式
F[1] = a α^1 + b β^1 + c γ^1,
F[2] = a α^2 + b β^2 + c γ^2,
F[3] = a α^3 + b β^3 + c γ^3
を解けば完了する。
お礼
腑に落ちる解答、ありがとうございました!