英語のto be、フランス語のetre、ドイツ語のseinといった動詞は「AはBである(A is B)」という意味と、「Aがある(A is)」という意味をもっています。とはいえ、A is.という言い方は普通ではなく、There is A.とか、Il y a A.とか、Es gibt A.といったちょっと回りくどい言い方をします。ここで、あえて「Aが存在する」という時に使う動詞がto exist(英)/exister(仏)であり、その名詞形がexistenceです。ですから日本語の「実存」ほど特殊な単語ではないのですが、存在することを強調したexistentialismが「実存主義」と訳された経緯から(「存在主義」では意味解らないですからやむをえなかったと思いますが)、その関連の文脈では「実存」と訳します。普通は「存在」でいいです。
お礼
すぐにお返事下さり、ありがとうございました。良いお年をお迎え下さい。