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リアルな夢と記憶のリアリティ
最近、グロテスクな嫌な夢を見ました。目が覚めてとても不幸を感じました。別の日に、エッチな夢を見ました。そのときはとても幸せを感じました。今でも、それらの夢を思い出すことが出来ますが、リアリティがありません。グロテスクな夢もエッチな夢も、思い出しても実感がありません。なぜ、夢ではリアリティを感じるのに、記憶を思い出すときは、リアリティを感じないのでしょうか?
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#2です。お礼をありがとうございます。 >ただ、例えば、写真を見て、当時の楽しい思い出に浸り幸せを感じる、ということもありますよね。香水など香りで当時の思い出が喚起されて胸が苦しくなったり、懐かしい音楽を聴いて、昔のことを思い出したり・・・。この場合も冒険とは言えないけど、当時の気持ち、幸せや切なさなどを思い出すことも、夢ほどではないですが、リアリティを感じる瞬間だと思いました。 鋭い着目ですね。違った視点に気が付かせていただきました。<(_ _)> ご意見を拝読して、記憶に対しリアリティを感じるかどうかは、「認知・見当識」といった能力の他に、「その人にとって、その記憶が、“どれだけの重みと重要性を持っているのか”に関わっている」のでは…と思い直しました。 また、「実際に五感・本能に刻まれた記憶こそがリアリティを持つ」のだと思いました。 ******************************************************************* (上記が、ご意見を伺って達した回答になりますが、ここからは、その補足としてお読み下さい。) 例えば、不運にも震災や戦争体験・虐待に遭ってしまった方は、連想されるような状況が目の前で展開されると、フラッシュバックが起きて、当時の恐怖が実際に映像を見るようにリアルに再現されてもがき苦しむものだと言いますよね。 その出来事は、自分の存在そのものを危うくさせる、命に関わるほどの恐怖だったのですから、記憶が視覚だけではなく、嗅覚や触覚、痛覚などの五感、本能に刻まれてしまった結果がそうさせてしまうのでしょう。 言い換えるならば、その事象に対してリアリティを伴ってしまうのは、防衛本能が働いた結果であり、生存本能とリアリティには深い結びつきがあるものと私は思います。 元のご質問から逸れますが、認知症というのは、認知と見当識が阻害される病気ですが、この病気の進行を遅らせるのには、質問者さんが此処で ご返信下さった言葉、 「写真を見て、当時の楽しい思い出に浸り幸せを感じる、ということ」 「香水など香りで当時の思い出が喚起されること」 「音楽を聴いて、昔のことを思い出したりすること」 を実行すること、つまり、“五感に訴えて想い出を想起することが有効”なんだそうです。 認知症とは短期記憶が衰える病気で、海馬の働きが落ちる病気でもあるのですが、香りというのは海馬の働きを向上させるのにも一役買っているそうです。――心に深いトラウマを負った人はPTSDを発症して、海馬の働きが衰えることで、ある種の感覚が鈍くなり、事件そのものを想起し辛い状態に持って行くことを可能にさせているのだそうですが、海馬の働きが活発であれば、記憶は機能的に整理されるし、生き生きと輝くように蘇らせることも可能にさせるのでしょう。 恐ろしいことは記憶として残りやすいけれど、楽しいことや切ないことなど、その人にとって大切な想い出ほど色褪せないものですよね。 自分が自分らしくあったときのことを思い出すのに、このリアリティーという感覚は非常に重要なんだと思います。 このリアリティーが不運にもトラウマになってしまうと、社会生活や精神に深刻な影を落とすことになってしまうけれど、良い方向に働いたときは、本来の自分を取り戻す力、生きていく原動力として力を発揮するのだと思います。
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>なぜ、夢ではリアリティを感じるのに、記憶を思い出すときは、リアリティを感じないのでしょうか? 専門家でも何でもなく、参考意見で申し訳ないのですが… 端的に言えば、貴方の精神が健全な状態にあるからでしょう。 具体的には、以下の2点によるものと私は考えております。 -------------------------------------------------------------------------- 1.夢から覚めて、脳が覚醒することで記憶が整理され、興奮が収まってしまう為。 2.認知(*1)及び見当識(*2)が正常に働いている為。 *1【認知】心理学用語で知識を得る働き(知覚、記憶、推論、問題解決などの知的活動の総称)。 *2【見当識】自己の時間的・空間的・社会的位置を正しく認識する機能のこと。 --------------------------------------------------------------------------- 夢を見ているときは、積極的に自分の意志であれこれ物語や状況を生み出しているわけではなく、初めて訪れた街や秘境を彷徨う様なもの、ある意味、冒険をしている様なものですよね。 ある程度は普段の自分の世界観や考え方は反映されているものでしょうけれど、夢とは混沌とした、これまで自らが見聞した情報の渦が様々に影響し合って再構築された世界ですから、「先が読めず、リアルにハラハラドキドキと興奮状態を味わうことが可能」です。 でも、夢から覚めてしまうと、思い出そうとすれば、記憶を逐一整理しながら再現するわけですから、不意に予想外のことが押し寄せてきた夢の世界ほどには現実感が無く、夢で体験した喜びも恐怖も何処か他人事で、ドラマや映画をボンヤリ眺めているような、自分がメインキャラクターから唯の一観衆や視聴者に変わってしまった様な感覚になるものなのではないでしょうか。 健康な精神状態にある人は、「夢が現実ではなかった」と認知も見当識も正しく機能するので、スムーズに社会生活が送れるのだと思います。 認知も見当識も正常に機能していれば、夢を現実と間違えて妄想に囚われる様なこともないし、グロテスクな夢をトラウマとして引きずってフラッシュバックに苛まれることもありません。 また、夢の中で誰かに傷つけられたからといって、その人物を逆恨みして犯罪に手を染めたりすることもなく済みます。 「夢ではリアリティを感じるのに、記憶を思い出すときは、リアリティを感じない」ということは、精神状態を良好に保つ為、社会という集団生活生活を円滑に遅る為に人間に備わった必然的な能力と言えると思います。
お礼
ご回答いただきありがとうございます。夢は、記憶の再構築を受けた世界を冒険している状態ですね!そして、現実で記憶を思い出しても、整理された記憶だから、冒険ではないからハラハラドキドキせず、客観的な感覚になるというわけですね。確かに、思い出す度に冒険だったら、楽しい反面、精神的に安定しないですね。(笑)トラウマとして残りフラッシュバックを繰り返すのであれば、日常生活が成り立たないですね。納得してしまいました。ただ、例えば、写真を見て、当時の楽しい思い出に浸り幸せを感じる、ということもありますよね。香水など香りで当時の思い出が喚起されて胸が苦しくなったり、懐かしい音楽を聴いて、昔のことを思い出したり・・・。この場合も冒険とは言えないけど、当時の気持ち、幸せや切なさなどを思い出すことも、夢ほどではないですが、リアリティを感じる瞬間だと思いました。
ある物語の映画を見るのと本で読むのとの違いというのは当たっていないでしょうか。人間は視覚からの刺激に依存しているというか支配されることが多いと思いますが、読書の場合は字(言葉)を媒介にして映像を思い浮かべるという間接的な資格の刺激しか得られません。それに反し映画は言葉なしに刺激が得られます。夢には言葉が入ってきません。 し悪
お礼
ご回答いただきありがとうございます。確かに、日常生活の中では、視覚からの刺激は大きいですよね。しかし、寝ている時の視覚はゼロ。完全に脳の中の世界だけ。確かに夢では言葉がないですね!(驚)映画館で映画を観ていて、面白ければ没頭しますが、つまらない映画に当たってしまった時、つい客観的に周りを見渡してしまいました。すると、映画を観ている人がたくさん座っている・・。なんだか不思議な光景を見た気分になりました。没頭していれば、無意識に映画とリンクして感動しますが、つまらないと没頭できず、客観的に覚めた気分になってしまいます。新たな疑問が生まれました読書で得た記憶の内容は、夢には出てこないのでしょうか?脳って不思議な世界ですね。
お礼
再度、ご意見いただきまして、本当にありがとうございます。多くを学ばせていただいております。 「重みと重要性を持った記憶」が、記憶からのリアリティを作り出す要因。その記憶とは過去の経験であり、視覚だけでなく嗅覚や触覚、痛覚などの「五感、本能に刻まれた結果」。正にリアルな体験である生命危機や恐怖体験は、「生存本能」と深く結びつく。この辺りがキーワードな気がします。 認知症についてのご意見をいただき、面白いなと思いました。「五感に訴え、思い出を想起させること」が脳のストレッチになるわけですね!以前どこかで、「嗅覚だけは先入観を持たず直に脳に訴える」と読んだ記憶があります。海馬のご意見を読んで、そのことを思い出しました。 寝ているときに見ている夢も、起きているときに思い出す記憶も、ともに頭の中だけでの作業なのに、リアリティに差が生まれる原因は何かと思い、ここに投稿しました。その答えが、「夢は記憶の再構築の過程でハラハラドキドキを体験するから」でした。さらに、「記憶からのリアリティ」の仕組みは、「認知・見当識」といった能力+「重みと重要性を持った記憶(特に五感や本能に訴えた記憶)」が関わっていることでした。 もし意識的に、記憶からリアリティを感じることが出来れば、それは仮想現実と言ってもいいと思います。夢は、見てうなされたり、汗をかいたり、痛さや不幸を感じるように、身体に影響を与えるから一種の仮想現実だと思います。もし、意識的に、夢を見ている状態を作り出すことが出来たら、仮想現実体験が出来て面白いなと思います。(映画のマトリックスの世界みたいですね) 「五感や本能に刻まれた重みのある記憶」を意識的にいかに思い出すことが出来るか。しかし、ハラハラドキドキするには整理された記憶を分解→再構築しなければならない。もし、自分の脳の中の記憶を冒険することが出来るなら、現実世界と線引きしなければならないので、難しいですね。映画もストーリーに不確定要素が含んでいるから面白いんですよね。(大抵、似通ってるストーリーだけど、キャラクターの設定や舞台背景が異なる)そして人生そのものが楽しいのは、毎日が不確定要素に満たされているからですよね。毎日が冒険。(笑)そんな人生を歩んでいきたいです。この度は本当にありがとうございました。