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毛細管現象の接触角について
毛細管現象を計算しています。 接触角とありますが、雨水(もしくは水)と、銅およびすずの接触角がわかりません。 また、時間経過(錆びたりして)で接触角は変わってくるのでしょうか? 変わるのであればどの程度でしょうか? なにか文献等あればご教授をお願いします。 また、毛細管現象の計算式にCOSθがありますが、 接触角が90°を超えると、毛細管現象の高さhがマイナスになりますが、 どういうことですか?
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No.1のお礼の質問にお答えします。 hがマイナスになる時、毛細管に何かの手段で液体を一杯まで詰めてから毛細管を立てれば液面は下がりますし、空っぽの毛細管を液体の入ったビーカーに入れたとしたらビーカーの液面より下の場所までしか毛細管に液体が入りません。どちらにしても毛細管内の液面高さはビーカーの液面より-hだけ下になります。 例えば毛細管がテフロンで液体が水なら接触角は90度より大きい(テフロンと水の界面張力がテフロンの表面張力よりも大きい)ので毛細管内の水面はビーカーの水面よりも低い場所にできます。 接触角計は固体に付着した液滴の作る角度を光学的に測るだけなので、専用の計器が無くても横から写せるUSB顕微鏡のようなものがあればラフな測定はできると思います。横から覗く必要があるので普通の光学顕微鏡では難しいかもしれません。
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- el156
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毛細管現象は毛細管の壁面を構成している固体の表面が、濡れて行く力と、重力とがバランスするまで毛細管内の液面が上昇する現象です。濡れ進もうとする力は、固体の表面張力と固液界面の界面張力との差です。濡れた方が自由エネルギーが小さくなるから濡れ進む訳です。毛細管を液面が上昇する間、液体表面は変化しませんから、液体の表面張力は毛細管現象に直接関係しないと言っても良いと思います。 しかし、界面張力を直接求めるのは厄介です。ここで接触角と液体の表面張力の出番となります。 接触角は、固体の表面張力、固液界面の界面張力と、液体の表面張力の関係を表す値で、固体と、それを濡らす液体の種類が決まると接触角が決まります。通常、固液界面の界面張力は固体の表面張力よりも小さいので、固体表面に液体を垂らすと固体の表面張力に引っ張られて濡れ広がろうとする力が働きます。しかし濡れ広がると液体の表面が増えてしまうので液体の表面張力がこれに抗します。即ち、液体の表面張力の余弦が界面張力を助け、その合力が固体の表面張力と釣り合うところで濡れ広がりが止まります。これがヤングの式です。 逆に言うと、液体の表面張力の余弦は、固体の表面張力と固液界面の界面張力との差をに一致していると言えます。ということは、固体の表面張力も固液界面の界面張力も知らなくても、接触角と液体の表面張力がわかれば直接「固体の表面張力と固液界面の界面張力との差」を知ることができます。良く知られている毛細管現象の計算式に接触角と液体の表面張力が登場するのはこの為です。 仮に接触角が90°なら、液体の表面張力の力を借りなくても固体の表面張力と固液界面の界面張力とが釣り合っていることを意味します。即ち濡れ広がる理由がありません。90°を超えれば固体の表面張力よりも界面張力の方が大きいことを意味するので、逆に固液界面を小さくする方向に力が働きます。そのような毛細管を液面に立てたとしたら、毛細管内の液面は外の液面よりも下がる筈(hはマイナス)です。 表面張力や界面張力(N/m)は、本質的にはその面にある面積あたりの自由エネルギー(J/m2)です。力は、自由エネルギーを小さくする方向に働く、と考えると良いと思います。錆びたりして固液界面の自由エネルギーが変われば、接触角も毛管力も変わると思います。 雨水と銅や錫との接触角は、測ってみてください。
お礼
詳しい説明をありがとうございます。 毛細管現象の素人からちょっと脱せそうです。 ちなみにhがマイナスというのは、毛細管の上から下へ下がるという意味ですか? 接触角は簡単に測れますか?顕微鏡かなにかですか??
お礼
なるほど。マイナスの意味が良くわかりました!! どうにか顕微鏡で接触角をトライしてみたいと思います。 ほんとに有難うございました。