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円の作図
1点と2本の直線が与えられたとき、 定規とコンパスを使って、1点を通り2本の直線と接する円を描くにはどうしたらいいんでしょうか?
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スマートな方法があるとは思うのだが、ここは泥臭くやってみよう。 与えられた点をA、2本の直線のうちAからの距離が近い直線をL1、もう一本をL2とする。 L1,L2の交点をOとする。 1.L1とL2のなす角のうち、Aがある側の角の二等分線を引く。これをL3とする。 2.AからL1におろした垂線の足をBとする。 3.L1上でOからみてBのある側にOC=ABとなる点Cをとり、Cを通りL1に垂直な線とL3の交点をDとする。 4.L1上でBからみてOと反対側にBE=CDとなる点Eを取り、Eを通りL1に垂直な線とL3の交点をFとする。 5.Aを通り直線OAに垂直な線を引きこれをL4とする。L4上にOG=OEとなる点Gを取る。(どちら側でもよい) 6.L1上でOからみてBのある側にOH=AGとなる点Hを取り、Hを通りL1に垂直な線とL3の交点をIとする。 7.Fを中心とした半径OIとなる円とL3の交点J,Kが求める円の中心となる。 8.Jを中心とした半径AJの円、ならびにKを中心とした半径AKの円が求める円となる。 書いてみると、同じような作業を何度か繰り返すことになります。 3.5.6については長さだけが必要となる作図ですので、別に場所をとって作業をしても良いでしょう。3.6についてはL1とL3のなす角と同じ大きさの角を準備すればよいだけ。 実際に作図していないので間違っているかもしれません。 どのようにこのような作図法を得たのか、それの点が疑問だと思いますのでその点についても説明します。 わかりやすくするため、L1をx軸、Oを原点としてx,y座標を定義し、適当な回転操作と鏡像操作を行いAが第1象限にくるようにしておきます。 Aの座標を(α,β),L3の方程式をy=ax (β/α≦a)とします。 求める円の中心は次の二つの線の交点になります。 ・直線L3 ・Aを焦点、L1を準線とする放物線P 直線L3上にくることはすぐにわかります。放物線Pは点Aと直線L1から等距離にある点の集合なので、この二つの線の交点が求める円の中心であることがわかります。 Pの方程式は次のとおりになります。 2βy=(x-α)^2+β^2 y=ax を代入し、yを消去しますと次の式が得られます。 (x-α-aβ)^2=(α+aβ)^2-(α^2+β^2) (1) y=axからx=y/aを(1)に代入し整理すると (y-aα-a^2*β)^2=a^2{(α+aβ)^2-(α^2+β^2)} (2) (1)+(2) (x-α-aβ)^2+(y-aα-a^2*β)^2=(a^2+1){(α+aβ)^2-(α^2+β^2)} (3) 求める点は直線L3(y=ax)と円(3)の交点と言い換えることが出来ます。 (このような2交点を通る円は実際にはいくらでもあるのですが、一番わかりやすいので(3)を採用します) 先ほどの作図手順7で描いた円は実は(3)が表している円になっています。それを確認します。 (3)の中心は(α+aβ,a(α+aβ))となりますが、これはL3:y=ax上の線であり、x座標がα+aβの点となります。 β=ABであり、aβはL3上のx座標がβの点、つまりDのy座標となります。aβ=CD x軸上でx座標がα+aβとなる点がE、つまり、(3)の中心はEと同じx座標を持つL3上の点でFとなります。 次に(3)の半径を考えます。 (3)の半径は {√(a^2+1)}*√{(α+aβ)^2-(α^2+β^2)} となります。 *の後ろの部分は斜辺の長さがα+aβ、底辺の長さが√(α^2+β^2)となる直角三角形の高さと等しくなります。 α+aβ=OE,√(α^2+β^2)=OAですので作図手順5で得られたGから √{(α+aβ)^2-(α^2+β^2)} =AG となります。 これを√(a^2+1)倍しているのですが、これはL1とL3そしてL1に垂直な線で作られる直角三角形の斜辺の長さと底辺の長さの日であることはすぐにわかります。 つまりOH=AG=√{(α+aβ)^2-(α^2+β^2)}とすると、OI={√(a^2+1)}*OH={√(a^2+1)}*√{(α+aβ)^2-(α^2+β^2)} となることが示されます。
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- momordica
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こんなのでどうでしょう。 2直線L、Mと点Aが与えられた時、 (1) L, Mのなす角の二等分線Nを引く (2) NについてAと対称な点をBとし、直線AB(AからNに引いた垂線)と L、Mが交わる点をそれぞれC、Dとする。 (3) 線分ABおよびCDをそれぞれ直径とする円を書き、それら2円の 交点の一つをEとする。 (4) Cを中心としてEを通る円を書き、Lとの2交点をF、Gとする。 (5) 2点F、Gから直線Lにそれぞれ垂線を引き、直線Nとの交点を H、Iとする。 (6) H、Iをそれぞれ中心としてAを通る円を書くけば、求める2つの円となる。 (添付図では、二等分線、2点を直径の両端とする円、垂線などを作図するのに 必要な線は省略してあります。) まず、求める円は中心が直線N上にあるので、NについてAと対称な点Bも 求める円上の点です。 ここで、求める円とLの接点をF、Gとすると、方べきの定理より、 CF^2=CG^2=CA*CB となるはずです。そこで(3)の作図をすると、△CDEは直角三角形で、 CD=(CB+CA)/2, DE=(CB-CA)/2 なので、残りの一辺CEの長さは CE=√(CD ^2-CE^2) =√(CA*CB) となります。よって、作図(4)により CF=CG=CE となる2点F、Gをとれば、 それらが2円と直線Lとの接点になります。 もちろん、実際の紙の上で作図する場合、与えられた線と点の位置関係 によっては必要な補助線等がすべて紙の上に収まる保証はないので、 そのような場合は別の方法を検討すべきでしょう。
お礼
すばらしい解答で、納得できました。 おそらくこれが最短の方法だと思いますが、どうやってこういう発想が出てきたのか不思議です。 ありがとうございました。
- naniwacchi
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こんばんわ。 #1さんの書かれているとおり、円の中心自体は 1) 2直線が交わってできる角の二等分線上(通る 1点を含む領域内) 2) 2直線が平行となる場合には、それらのちょうど真ん中となる線上 となりますよね。 そして、2)の場合は円の半径(= 2直線の距離÷2)も作図できるので、 求めたい円もあっさりと求めることができます。 1)の場合も、2)と同様に円は 2つ描けるところまでは想像できるのですが、 垂線の足の長さ=通る点までの距離となる点を求めるところが、難しいですね。 すいません、答えにはなっていませんが、ひとまず考えてみたところまで。
お礼
回答ありがとうございます。 >垂線の足の長さ=通る点までの距離となる点を求めるところが、難しいですね。 そうですね。 1点を通り1つの直線に接する円の中心の軌跡は放物線になるから、放物線と角の二等分線の交点が円の中心になることは分かるんですが、放物線を描くわけにもいかず・・・・難しいです。
- spring135
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2本の直線の角度を2等分します。 これは交点を中心とした円弧と直線の交点をA,Bとし、点A、Bを中心とする同じ半径の円弧の交点として求められます。中心をこの角度の2等分線上において適当な(接する)半径で円を描けばよろしい。
お礼
>中心をこの角度の2等分線上において適当な(接する)半径で円を描けばよろしい。 1点を通るように目測で適当に中心を決めるということでしょうか。 円の中心の位置を厳密に確定することはできないんでしょうか。
お礼
まだ完璧ではないですが、やろうとしていることはなんとなく分かりました。 定規とコンパスを使った作図では、新しい点を求めることは高々二次方程式の解を求める問題に帰着されるということですが、逆に二次方程式の解からそれを表す点を求めることが可能ということですね。 これを参考にして、他の方法がないか考えてみます。 ありがとうございました。
補足
かなり難しいですね。 読み取るのにだいぶ時間がかかりそうです。 理解してからあらためてお礼いたします。 ありがとうございます。