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三相変圧器における角変位の理由
- 三相変圧器において、一次側電圧が歪んでいる場合、高調波の角変位が生じます。
- 基本波においては、一次側電圧と二次側電圧の角変位は30°です。
- しかし、第5高調波や第7高調波などの高調波においては、角変位は基本波とは異なる値になります。
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#2補足に対する返答です。 Vu = Σbn 2sin(nπ/3) sin(nωt + π/2 - nπ/3) --- (1) より、n=1 の基本波は、 √3 sin(ωt+π/6) --- (2) となります。√3はもちろん振幅です。トランスなので本来は巻き数比が関係しますが、ここでは無視しています。あるいは、トランスは関係無く、中性点から見た相電圧と、線間電圧の関係と言っても良いですね。 (1)式より、位相関係は sin(ωt+π/6) になります。±π/6 にはなりません。Vu の隣の Vw は、 Vw = Vt - Vr = Σbn 2sin(nπ/3) sin(nωt + π/2 + nπ/3) --- (3) なので、基本波は √3 sin(ωt+5π/6) --- (4) になります。この相の2本の線をひっくり返すと √3 sin(ωt-π/6) --- (5) になりますから、wan_wanさんが参考にされている本では、(2)(5)を一緒にして sin(ωt±π/6) --- (6) と表現しているのではないでしょうか。 工業的な観点から言えば、例えば JIS C4306 「配電用6kVモールド変圧器」には、Y-△結線のとき、1次側を UVW 2次側を uvw とし、Oとoをそれぞれ中性点とすれば、「OU と ou 間の角度が 30°で、しかも OU が ou より進むように定める」とありますから、(5)式が合致します。6600V:210Vのトランスなので、さすがに△-Y結線の場合については書かれていません。上記のトランスの1次と2次を単純に入れ替えて△-Y結線にすれば、(2)式が該当しますが、実際にどのように定めているのかは、あいにく知りません。
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- LCR707
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こんにちわ。歪みを伴う3相交流の話ですね。私も以前から興味はあったのですが、じっくり考えた事が無かったので、この機会に便乗し、計算してみました。 △-Y結線の3相トランスの1次側を RST、2次側を UVW とし、R 相電圧を Vr = Σbn sin(nωt) とし、基本周期を T とすると、Vs,Vt は T/3 づつ時間がずれているので、 Vs = Σbn sin(nω(t - T/3)) = Σbn sin(nωt - 2nπ/3) Vt = Σbn sin(nω(t + T/3)) = Σbn sin(nωt + 2nπ/3) になります。2次側電圧 Vu は Vu = Vr - Vs = Σbn { sin(nωt) - sin(nωt - 2nπ/3)} = Σbn { sin(nωt) - sin(nωt)cos(2nπ/3) + cos(nωt)sin(2nπ/3)} = Σbn [ sin(nωt) { 1 - cos(2nπ/3)} + cos(nωt)sin(2nπ/3)] = Σbn { sin(nωt) 2 sin^2(nπ/3) + cos(nωt) 2sin(nπ/3)cos(nπ/3)} = Σbn 2sin(nπ/3) { sin(nωt)sin(nπ/3) + cos(nωt)cos(nπ/3)} = Σbn 2sin(nπ/3) cos(nωt - nπ/3) = Σbn 2sin(nπ/3) sin(nωt + π/2 - nπ/3) になります。 n=1 のとき、確かに π/2 - nπ/3 = π/6 = 30°になりますが、計算の過程で cos をむりやりsin に直しているので、π/2 の項が入っており、 sin(nωt + θ) や sin n(ωt + θ) とは異なる形になっています。つまり、基本波の位相回転角 θ=30°を中心にすえて、高調波の位相角を考えるのは、無理なような気がします。 1次側が sin、2次側が cos になることを前提にすれば、 cos n(ωt - π/3) の形ですから、「高調波の位相も、その次数に応じて回転する。」と考えること自体は正しいと思います。ベクトルの和によって位相が回転したので、群遅延(-dθ/dω)がフラットなのでしょうね。
補足
いつもお世話になっています。ありがとうございます。 ここまで、丁寧に解説して頂くと本来、理解できて当たり前なんでしょうが、なんせ頭が悪いもので、すみません。 単に、基本波の場合の二次側電圧をベクトル図で描くと、sin(ωt±π/6)で現せる(±は、△-Y、Y-△で変わる)と思います。 LCR707のご指導の数式は、高調波を含んだ式なので、= Σbn 2sin(nπ/3) sin(nωt + π/2 - nπ/3) で終わらせる必要があったのでしょうが?n=1とした場合、sin(ωt±π/6)となるのでしょうか? 重ね重ねお手数をおかけします。 質問の方法が悪いにもかかわらず、詳細なご指導を頂いている上に、催促をしてすみません。 宜しくお願いします。 追伸:Σbn sin(nω(t - T/3)) の項で、T/3にもnが掛かってくるのが解りました。
- Teleskope
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(図が折り返らないよう、画面横幅を十分広げて閲覧を。) 単にまだ見慣れてないだけと思われますが。 3次波 cos ─┐ ┌──┐ ┌──┐ ┌─ └──┘ └──┘ └──┘ 3次波 sin ┌──┐ ┌──┐ ┌──┐ └──┘ └──┘ └──┘ ←→ π/2 基本波 cos ────┐ ┌──── └────────┘ 基本波 sin ┌────────┐ └────────┘ ←───→ π/2 >> f(θ)=Σ b5 sin 5(ωt+θ)、 ひとつの項なんだからΣは付かない。 f(θ)= を付けるのも変。なぜなら最初の方で f(θ) を、 f(θ)=Σ bn sin n ωt すなわち「全部の和」であると紹介しているゆえ。 項そのものだけを書けば十分なのでは?
補足
早速のご指導ありがとうございます。(しかも、丑三つ時に!!) 質問の方法が悪くてすみません。 確かに、f(θ)、Σは、不要ですね?コピー、ペーストを行ったためです。(^^;) 次数が異なると、角速度が異なることは、理解しているつもりです。Teleskopeさんが、描いて頂いた図は、θ=0の値の時の図ですよね?θが30°の場合は、どうなるのでしょうか? π/2の時間が異なることが、私の理解を妨げていると思うのですが? sin ωtとsin 3ωtの比較ではなく、sin (ωt+π/6)とsin 3(ωt+π/6)。sin (ωt+π/6)とsin (3ωt+π/6)の違いを教えて頂けないでしょうか? お手数をお掛けします。 宜しくお願いします。
お礼
早速のご指導重ね重ねありがとうございます。 ご指導いただいた内容については、繰り返し熟読し、習得に努めたいと思います。 私の理解力の不足からお手数ばかりかけて誠に申し訳ありません。 また、独力で突破できない状態になったときは、宜しくお願いします。 本当にありがとうございます。